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河原 敏男, Singh Rupesh, 大海 雄介, 大野 恭秀, 前橋 兼三, 松本 和彦, 岡本 一将, 宇都宮 里佐, 松葉 晃明
セッションID: 1P19
発行日: 2017年
公開日: 2017/08/17
会議録・要旨集
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カーボンナノウォール(CNW)はグラフェンを重ねた構造をもつナノカーボン材料であるが,触媒なしに成長できる利点を活かしたデバイスプロセスの開発が望まれていた.そこで,我々はグラフォエピタキシープロセスを拡張して自己配列化CNWを成長させることでFET構造を作製し,CNWの電子デバイス応用を目指している.本発表では,プラズマ処理によるノイズ特性の変化に関して述べる.
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谷口 日向, 中野 武雄, 大家 渓, 長尾 昌善, 大崎 壽, 村上 勝久
セッションID: 1P20V
発行日: 2017年
公開日: 2017/08/17
会議録・要旨集
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スピント型エミッタは真空を用いた電子源である。本研究では、Si基板上にSiO
2、Moを成膜し、リソグラフィによりキャビティを形成した後、Moを成膜することで作製した。Moの製膜では、3極型大電力パルススパッタ装置を用いた。今回は、特にエミッタ形状がキャビティに設けた穴径にどのように依存するかを調べた。また、エミッタ作製と並行して製膜したSi基板上Mo膜に生じた内部応力について報告する。
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和田 範之, 石川 誠, 鈴木 勝, 佐々木 成朗, 塩見 淳一郎, 志賀 拓磨, 三浦 浩治
セッションID: 1P21
発行日: 2017年
公開日: 2017/08/17
会議録・要旨集
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MoS
2(0001)表面上のナノアイランド(FIBを用いて作製した5~0.2μm四方の凸型の構造)における摩擦力をFFMを用いて測定したところ、ナノアイランド上ではそれ以外のところに比べて摩擦が低くなった。これはナノアイランド上で起こるフォノンの閉じ込めが摩擦力の軽減に関係しているからである。
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清水 一樹, 櫻田 一平, 大野 真也, 田中 正俊
セッションID: 1P22
発行日: 2017年
公開日: 2017/08/17
会議録・要旨集
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医療デバイス、バイオセンサ、生体適合材料等の開発には、液体中における固体表面と生体分子の相互作用を電子状態の観点から明らかにすることが重要である。本研究ではサイクリックボルタンメトリーと表面に垂直方向の光学遷移に敏感な、表面差分反射分光法(SDRS)を用いて電解質溶液中でAu表面におけるcysteine分子の挙動を観測した。分子の印可電圧による酸化、還元等の動的挙動を調べた。
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小川 亮太, 鈴木 勝, 三浦 浩治, 佐々木 成朗
セッションID: 1P23S
発行日: 2017年
公開日: 2017/08/17
会議録・要旨集
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C
60分子ベアリング構造は摩擦力顕微鏡でpNオーダーの超潤滑性を示すことから、各種超潤滑システムへの応用が期待されている。本研究ではグラフェン/C
60/グラフェン界面に着目し、数値シミュレーションを用いて、上層グラフェンをC
60分子との格子整合性のよい方向に走査させる過程でのC
60分子ベアリングが示す超低摩擦のメカニズムをポテンシャルエネルギー面を解析することによって議論する。
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山崎 浩輝, 三浦 浩治, 佐々木 成朗
セッションID: 1P24S
発行日: 2017年
公開日: 2017/08/17
会議録・要旨集
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MWCNT(多層カーボンナノチューブ)モーターは実験・理論の両面から研究されてきたが,議論されているのは主に有限温度のダイナミクスである.そこで我々は,準静的過程の分子シミュレーションにより並進・回転運動に関するポテンシャルエネルギーの変化という観点から静的なメカニクスを議論した.CNTの長さのわずかな変化が,ポテンシャル面を著しく変化させて,並進・回転の一方の運動が現れやすくなることを示した.
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大向 秀弥, 安藤 孝和, 板村 賢明, 三浦 浩治, 佐々木 成朗
セッションID: 1P25S
発行日: 2017年
公開日: 2017/08/17
会議録・要旨集
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グラフェンの原子スケール剥離過程において、初期の積層配向が原子スケール摩擦に影響することが指摘されている。そこで本研究では、整合性が良い積層配向に注目して、摩擦力が最大となる領域近傍で、グラフェンの剥離過程の分子シミュレーションを行った。原子スケールで真実接触部を定義して解析を進めた結果、原子スケール摩擦、凝着力、真実接触面積の間の密接な関係が明らかとなった。
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小宮山 史郎, 杉本 学, 櫻井 英博, 三浦 浩治, 佐々木 成朗
セッションID: 1P26S
発行日: 2017年
公開日: 2017/08/17
会議録・要旨集
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グラフェン層間にC60分子を封入して圧縮する分子力学シミュレーションを行った。圧縮過程の弾性エネルギー解析から、界面におけるC60分子の一軸方向の有効バネ定数を評価した。グラフェン層間に封入するC60分子の配向を変化させて、C60分子を異なる分子軸方向に圧縮した時、C60分子ベアリング系全体の弾性と、C60分子の弾性の関係がどのように変化するのかを数値的に解析した。
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奥村 飛隆, 新田 高洋
セッションID: 1P27S
発行日: 2017年
公開日: 2017/08/17
会議録・要旨集
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夏井 祐人, 寺島 矢, 加藤 博雄, 劉 若亞, 山本 達, 松田 巌, 小澤 健一
セッションID: 1P28S
発行日: 2017年
公開日: 2017/08/17
会議録・要旨集
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有機太陽電池の構成要素であるフラーレンとチタニアを利用した有機太陽電池では,光活性分子から励起電子をフラーレンが受容し,それを電子輸送層として機能させるチタニアに引き渡すことで発電につなげている。本研究では,フラーレンとチタニアの接合界面における光励起キャリアの挙動を時間分解光電子分光により検証した。そこで得られた知見に基づき,キャリア移動に及ぼす界面電子状態の影響を議論する。
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山口 昌孝, 稲見 栄一, 山田 豊和
セッションID: 1P29
発行日: 2017年
公開日: 2017/08/17
会議録・要旨集
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1nmサイズの単一分子エレクトロニクスを研究する上で水晶振動子(QCM)等で単一分子レベルの蒸着制御を行うことは重要である。本研究では、ポルフィリンやフタロシアニンをQCMで蒸着速度を測定し式を用いて吸着定数[個/m
2]を導出した。自作した極低温超高真空STMを用いて実証実験を行い、QCMの不明パラメータである分子密度係数を得た。
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小林 久珠, 山田 豊和
セッションID: 1P30
発行日: 2017年
公開日: 2017/08/17
会議録・要旨集
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3dと4f磁性金属の合金薄膜は、nmサイズの面直磁区構造を形成することが計算シミュレーションより示唆されている。我々は室温・超高真空走査トンネル顕微鏡を用いてこの合金磁性膜の作成を目指している。Feと合金化しにくいW(110)基板にFe/Tb/Feを交互に蒸着する。W(110)上にFeを蒸着すると層状ではなく島+層成長することを確認した。今後はTbを蒸着し合金膜の成長プロセスを探る。
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成田 武史, 本橋 雅章, 今村 祥, 板村 賢明, 櫻井 英博, 杉本 学, 鈴木 勝, 三浦 浩治, 佐々木 成朗
セッションID: 1P31S
発行日: 2017年
公開日: 2017/08/17
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我々のグループではナノスケールの摩擦を制御する研究を進めている。既にグラフェン層にC
60分子を封入した分子ベアリング系の超潤滑を実験、理論の両面から発見しているが、C
60以外の炭素分子をグラフェン層に封入した場合の潤滑性については十分に議論していない。そこで我々はバッキーボウル(C
21クラスター)をグラフェン層に封入した場合、超潤滑性がどのように変化するのかを分子シミュレーションを用いて議論する。
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多田 和広, 宮下 侑也, 安田 雅昭, 平井 義彦
セッションID: 1P32
発行日: 2017年
公開日: 2017/08/17
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ナノスケールの狭小領域における摩擦、潤滑現象を理解することは、ナノ加工プロセスやナノ流体工学などのナノテクノロジー分野において重要である。本研究では、ナノスケールで生じる摩擦、潤滑現象の基礎的知見を得るため、基板に挟まれたPEやPMMAなどのポリマーのせん断流れ下におけるスリップ現象に関して分子動力学法を用いて解析を行い、滑りモードの変化が起きる原因について考察を行った。
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安藤 紗絵子, 稲見 栄一, 田中 啓文, 山田 豊和
セッションID: 1P33
発行日: 2017年
公開日: 2017/08/17
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我々は自作超高真空STM装置を用いカーボンナノチューブをアンジップし得たグラフェンナノリボン(GNR)の研究を行っている。GNR溶液をAu基板上に大気中で滴下し真空槽内にて加熱した。この手法では溶媒の不純物吸着による汚染は避けられない。そこで新たに上記装置に真空分子スプレーを自作し取り付けた。溶媒を真空中に拡散する事で、GNRのみを基板上に吸着できる。詳細を報告する。
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小鍋 哲, 土川 航太, 山本 貴博, 川畑 史郎
セッションID: 1P34
発行日: 2017年
公開日: 2017/08/17
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トポロジカル材料のワイル半金属では、様々な特異な電磁応答を示すことが理論的に予言されている。しかし、未だに実験的な検証はなされていない。 そこで我々は、実験的に検証しうるワイル半金属の電磁応答現象として、表面プラズモンに注目し、理論的な研究を行った。その結果、表面プラズモンの分散関係上のある波数領域において、表面プラズモンの一部が消失し、バルク内に伝搬する波が生じていることを明らかにした。
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荻野 嵩大, 平山 博之, 中辻 寛, 山崎 詩郎
セッションID: 1P35
発行日: 2017年
公開日: 2017/08/17
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Si(111) 4x1-In擬一次元原子鎖に電子ドーピングとしてNa吸着を行うと、金属絶縁体転移温度が変化することが報告されている。我々は、電子ドーピングとして様々なドープ量のSi基板を用い、温度依存性をLEED像により調べた。その結果、ドープ量変化に伴う転移温度の変化が確認された。続いて、SOI基板にバイアスをかけてキャリア量を操作する実験の準備として、エッチングしたSOI基板が原子スケールで平坦であることをSTMにより確認した。
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寺崎 航平, 横山 崇
セッションID: 1P36S
発行日: 2017年
公開日: 2017/08/17
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個々の生体分子の形状をSTMによって明らかにすることは重要である。これまで、パルス噴霧法を用いてDNAの分子蒸着が行われており、そのSTM 観察に成功している。ただ、この手法では、分子観察が困難になる可能性がある。そこで我々は、一般に質量分析で用いられるエレクトロスプレー法に着目し、これを分子蒸着に用いることにした。そして本研究では、DNAの単一分子蒸着およびそのSTM観察に挑戦した。
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鈴木 奈央子
セッションID: 1P37S
発行日: 2017年
公開日: 2017/08/17
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本研究ではAg(110)表面上のセキシフェニル(6P)分子の自己組織化構造を低速電子線回折と走査型トンネル顕微鏡を用いて調べた。そこでは蒸着量の増加に伴って自己組織化構造が変化することを見出し、各構造の詳細を明らかにした。さらに6P分子と構造が似たセキシチオフェン(6T)分子を同じくAg(110)表面に蒸着させた場合と比較し、表面に対する吸着位置や分子配向、配列構造の違いを調べた。
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籾山 大樹
セッションID: 1P38S
発行日: 2017年
公開日: 2017/08/17
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本研究では、ジベンゾクリセン分子のAg(110)表面上における自己組織化配列について、低速電子回折(LEED)を用いて調べた。まず、蒸着量1MLおいて明暗強度の異なるパターンが共存しており、これより複数の配列構造が混在していることが分かった。さらに蒸着量を1.5MLにすると全く異なるパターンが得られ、配列構造が変化していることが明らかになった。
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齋藤 猛流, 福田 常男
セッションID: 1P39S
発行日: 2017年
公開日: 2017/08/17
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CuとNiはバルクで全率固溶体を作るが、混合エネルギーが正であるため、相分離することが予想されている。
本発表では、Ni(110)表面上にCu-Niの2次元合金を作製し、STMで構造相関を測定したところ、[1 -1 0]方向にのみ正の相関があることを見出し、Ising模型と比較することによって相互作用エネルギーを導出した。
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菅野 陽介, 池田 正則
セッションID: 1P40
発行日: 2017年
公開日: 2017/08/17
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Si表面の初期酸化過程について、現在まで多くの実験結果とモデルが報告されている。今後要求される極薄酸化膜形成過程の原子スケールでの理解のため、我々はO
2暴露したSi(100)-(2×1)表面の走査型トンネル顕微鏡観察を行い、Si基板温度に依存した表面酸化構造の変化を確認した。その変化は、構造の高さプロファイルからバックボンド酸化による放出Si原子及びO
2の表面拡散によるものと推察した。
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樋口 森生, 萩原 裕人, 戸坂 亜希, 重田 諭吉
セッションID: 1P41
発行日: 2017年
公開日: 2017/08/17
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我々は反射高速電子回折の菊池パターンに注目し、Si(111)√3x√3-Agについて、動力学的回折理論を用いてシミュレーション計算した結果、表面第一層に形成したAg層の局所変調ポテンシャルが菊池エンベロープに影響を与えることが示唆された。そこで、Agより散乱ポテンシャルの大きなAu原子によるSi(111)√3x√3-Au表面の菊池パターンの評価を行い、局所変調ポテンシャルの回折波への影響を議論する。
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中島 翔太, 戸坂 亜希, 重田 諭吉
セッションID: 1P42S
発行日: 2017年
公開日: 2017/08/17
会議録・要旨集
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GaNの成長用基板として用いられているα-Al
2O
3は最表面からAl、O、Al、Al、O、Al…と積層するコランダム構造を持つ。(0001)表面は真空中で高温加熱すると、1×1構造から√31×√31±R9°構造(√31構造)に構造相転移する。√31構造は、表面の2層のO層が抜け、最表面にAl(111)の2重層が形成されるモデルが提案されているが、原子位置等は実験的に明らかになっていない。我々は、α‐Al
2O
3(0001)面の√31構造を反射高速電子回折(RHEED)のロッキングカーブ法を用いて解析した。
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福田 めぐみ, 鈴木 茂
セッションID: 1P43
発行日: 2017年
公開日: 2017/08/17
会議録・要旨集
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シランカップリングによる表面改質は、表面特性の制御や材料の密着性の向上、生体分子の固定と多くの場面で活躍している。本研究では微細粒子の液相法によるシランカップリング処理方法について検討した。その結果、有機シラン分子の反応性官能基は溶媒によって作用メカニズムが異なることがわかった。またアルコキシ基の加水分解と縮合が、反応性官能基により異なることも明らかにした。
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大岩 烈
セッションID: 1P44
発行日: 2017年
公開日: 2017/08/17
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産業賞受賞講演をポスターで行います。
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太田 康, 小林 中
セッションID: 2Ap01S
発行日: 2017年
公開日: 2017/08/17
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マイクロプローブホール電界イオン顕微鏡(μPH-FIM)を用いてW(112)テラス端の原子配列の一角に位置する単一原子領域に着目して電界イオン生成率(FIR)の2次元分布の精密測定を行った。その結果、FIR分布はテラス–ステップ方向に沿って明確な異方性を示しており、単一原子周辺に存在する電気双極子モーメントに起因する表面ポテンシャルの異方的な分布を定量的に捉えることに成功した
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井上 航, 永井 滋一, 岩田 達夫, 畑 浩一
セッションID: 2Ap02
発行日: 2017年
公開日: 2017/08/17
会議録・要旨集
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He-Ne混合下における電界電離Heイオンの電流増強は確認されているが、そのメカニズムについての知見は乏しい。本研究はHe-Ne混合下において電界吸着したNeの挙動の詳細と単原子上でのHeイオン電流強度への影響を調査することを目的とし、エミッタの温度および導入ガス圧力を変化させながら、Ne導入後のFIM像における単原子の像強度に着目し、経時変化を観察した。
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酒井 智香子, 石田 暢之, 永野 聖子, 大西 桂子, 藤田 大介
セッションID: 2Ap03
発行日: 2017年
公開日: 2017/08/17
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高真空装置内で操作できる
in-situ 電圧印加機構をヘリウムイオン顕微鏡(HIM)装置に組み込んだ。0.5 Vから5 Vまで0.5 Vステップで積層型セラミックコンデンサ(MLCC)の両端電極に電圧を印加し、MLCC断面の二次電子(SE)像を取得した。印加電圧が1 V以下の時、SE像に電位を反映したアクティブ電圧コントラストが観察できた。この測定技術は、HIMチャンバーの外から試料に任意の電圧が印加できるため、様々なデバイスに対応した電位計測を可能にする。
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松尾 二郎
セッションID: 2Ap04
発行日: 2017年
公開日: 2017/08/17
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これまでのポリマー材料のSIMS分析は主にフラグメントイオンを使って行われてきた。
クラスターSIMS法を用いることにより インタクト分子を直接検出することができるようになった。
このことはポリマーの分子量分布や末端構造などの情報をSIMSで取得できることを意味している。
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二宮 啓, 渡邊 諒, 髙木 悠一郎, チェン リーチュイン, 平岡 賢三
セッションID: 2Ap05
発行日: 2017年
公開日: 2017/08/17
会議録・要旨集
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水溶液を真空下でエレクトロスプレーすることによって得られる帯電液滴ビームを二次イオン質量分析などの表面分析に応用することを目標に新しい巨大クラスターイオン銃の研究開発を進めている。本研究では帯電液滴がもつ価数を実験的に明らかにし、1つの帯電液滴が試料に照射されることによって生成する二次イオンの収率を精密に評価するとともに、他のクラスターイオン衝撃による二次イオン収率とも比較する。
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四本松 康太, 高橋 惇郎, 加藤 大樹, 本間 芳和
セッションID: 2Ap07S
発行日: 2017年
公開日: 2017/08/17
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金属上グラフェンの走査電子顕微鏡像における二次電子コントラストについて報告する.その場観察を用いて作製した1-4層のグラフェンから得られる二次電子をハイパスフィルターし,層数毎の二次電子減衰率のエネルギー依存性を求めた.その結果層数によるコントラストが最大となるエネルギーの存在を発見し,電子の非弾性散乱がコントラストの成因であることを明らかにした.グラフェンによる電子の非弾性平均自由行程も求めた.
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遠藤 由大, 望月 出海, 深谷 有喜, 高山 あかり, 兵頭 俊夫, 長谷川 修司
セッションID: 2Ap08
発行日: 2017年
公開日: 2017/08/17
会議録・要旨集
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SiC(0001)上C
6LiC
6の構造解析を全反射高速陽電子回折法により行った。その結果、既知であるグラフェン層間へのLi原子のインターカレーション以外に、グラフェン-バッファー層間へのインターカレーションが観測された。さらに最表面へのLi原子の吸着や、Li原子インターカレート前後での2層グラフェンの積層構造の変化を示唆する解析結果を得た。講演では解析結果の詳細を示し、バルクと比較しC
6LiC
6の構造を定量的に議論する。
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山﨑 涼, 堀尾 吉已
セッションID: 2Ap09
発行日: 2017年
公開日: 2017/08/17
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阻止電場型エネルギー分析器を備えた中速電子回折装置を開発した。この装置を用いて菊池図形や反射電子のエネルギー分析を行っている。観測されるプラズモン損失ピークについて入射視斜角や回折条件依存性を測定したので報告する。
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吉田 木の実, 島 政英, 田中 章泰, 堤 建一, 小野寺 浩
セッションID: 2Ap10
発行日: 2017年
公開日: 2017/08/17
会議録・要旨集
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近年,低加速の電子線を用いたSEM-EDSによる表面分析が活発となっている。これは加速電圧を低くすることで電子線の拡散領域が浅くなり,より表面の情報に絞って得ることが可能となるためである。本発表では,同様に電子線を用いた表面分析装置であるオージェ電子分光装置とSEM-EDS間において,信号強度および検出深さの加速電圧依存性の実験を行った結果を報告する。
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磯村 典武, 村井 崇章, 陰地 宏, 野本 豊和, 渡辺 行彦, 木本 康司
セッションID: 2Ap11
発行日: 2017年
公開日: 2017/08/17
会議録・要旨集
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オージェ電子検出によるX線吸収分光の化合物選択測定法を開発し、SiO
2/SiC界面の分析に適用した。SiO
2膜厚が分析深さの範囲内となるような薄膜化試料を用いた。SiO
2/SiC界面を捉えることができ、SiO
2側とSiC側双方のEXAFSスペクトルの取得に成功した。EXAFS振動のフーリエ変換による解析から、SiC側に炭素欠陥の存在、SiO
2側のトリディマイト構造が示唆された。
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栗本 絵利久, 原 正彦, 矢野 隆章
セッションID: 2Ap12
発行日: 2017年
公開日: 2017/08/17
会議録・要旨集
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金属酸化鉱物である酸化チタンは高い光触媒活性を有し、その表面は生体分子の化学進化反応場として有望視されている。本研究では、X線光電子分光法および昇温脱離分光法を用いて、アミノ酸と酸化チタン表面との吸着相互作用解析を行った。特に、酸化チタン表面の結晶構造、アミノ酸溶液のpH、紫外線照射等が吸着相互作用に与える影響を表面分光分析し、酸化チタン表面での化学進化反応メカニズムの理解の深化を図った。
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中村 潤児
セッションID: 2Ba01
発行日: 2017年
公開日: 2017/08/17
会議録・要旨集
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銅亜鉛系触媒を用いた二酸化炭素の水素化によるメタノール合成および窒素ドープカーボン触媒を用いた燃料電池酸素還元反応における触媒活性サイトについて、表面科学的手法および触媒化学的手法を融合させることにより明らかにしてきた。低表面積のモデル触媒試料と高表面積の実用粉体触媒の両者を注意深く比較することによって初めて触媒作用の本質が明らかになるという点を強調する。
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橋詰 富博
セッションID: 2Ba02
発行日: 2017年
公開日: 2017/08/17
会議録・要旨集
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電界イオン顕微鏡を複合した走査トンネル顕微鏡(FI-STM)、および、MBE-STM複合機の開発と表面構造研究、特に、シリコンや金属表面、および、アルカリ金属、水素、フラーレンなどの吸着表面構造について述べる。また、STM原子操作による水素終端シリコン表面におけるシリコンの未結合ボンド細線や格子緩和と電子状態緩和の関係や原子レベルのダイナミックスなどの物理現象について述べる。
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霜垣 幸浩
セッションID: 2Bp01
発行日: 2017年
公開日: 2017/08/17
会議録・要旨集
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原子層堆積法(ALD)は,ナノメートルレベルでの膜厚制御性、膜厚均一性などを有する手法であり,幅広い応用展開が期待されている。またALDと同じように,ガスを交互供給することによりエッチングを行う原子層エッチング法(ALE)は,原子レベルで平滑なエッチングを高い選択性で実現できることから,次世代デバイス作製に必須の技術と目されている。これらのプロセスを理解し最適化する上では,反応速度論の基礎的知識が必須である。本講演では各プロセスの速度論的特徴と,様々な応用展開について解説する。
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熊野 勝文, 田中 秀治
セッションID: 2Bp03
発行日: 2017年
公開日: 2017/08/17
会議録・要旨集
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Comments on the instrumentation for R&D of multi-element ALD process.
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廣瀬 文彦
セッションID: 2Bp05
発行日: 2017年
公開日: 2017/08/17
会議録・要旨集
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百瀬 渉
セッションID: 2Bp08
発行日: 2017年
公開日: 2017/08/17
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半導体技術として発展してきた原子層堆積技術ですが、原子レベルでの制御性に加え、その緻密性や回り込み性から、半導体以外の用途でも多くの進展があり、いくつかの応用例を説明致します。
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町田 英明
セッションID: 2Bp10
発行日: 2017年
公開日: 2017/08/17
会議録・要旨集
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ALD原料ガスの開発のための指針と最近の開発原料について
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生田目 俊秀
セッションID: 2Bp12
発行日: 2017年
公開日: 2017/08/17
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原子層堆積(Atomic layer deposition: ALD)法で形成された金属膜及び高誘電率な金属酸化物(High-k)の薄膜は、トランジスタ、メモリ等の半導体を初め、生体など各種の分野で盛んに用いられている。ここでは、酸化剤ガスとして、H
2Oガス(熱ALD)またはプラズマ酸素ガス(Plasma-enhanced ALD: PE-ALD)を用いて形成したAl
2O
3膜の膜質と電気特性の関連について報告する。また、200℃の低温で作製したAl
2O
3-TiO
2スタック構造を用いた抵抗変化型キャパシタの特性についても報告する。
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川合 眞紀
セッションID: 2Bp15
発行日: 2017年
公開日: 2017/08/17
会議録・要旨集
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超高真空極低温の環境下で走査トンネル顕微鏡(STM)を用いて一つの分子を対象とした分光研究の成果を紹介する.[1-4]
[1] Y. Kim, et al.,
Progress in Surface Science,
90 (2015) 85-143
., and the references within.
[2] Kenta Motobayashi, et al.,
Surf. Sci. 634 (2016) 18-22.
[3] Oh,
Phys. Rev. Lett. 116 (2016) 056101.
[4] Ryoichi Hiraoka, et al.,
Phys. Rev. B 90 (2014) 241405(R).
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木本 恒暢
セッションID: 2Bp16
発行日: 2017年
公開日: 2017/08/17
会議録・要旨集
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SiCは、Siの限界を打破する高耐圧・低損失パワーデバイス用半導体として有望である。近年の結晶成長およびデバイス技術の進展により、1kV級のショットキーダイオードとパワーMOSFETの実用化が開始され、様々な機器で顕著な省エネ効果を発揮している。また、200mm径の高品質SiCウェハや耐圧20kV以上のデバイスも実証されている。本講演ではSiCパワー半導体の進展と今後の展望を概説する。
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河北 徳明, 山田 剛司, 宗像 利明
セッションID: 2Cp01
発行日: 2017年
公開日: 2017/08/17
会議録・要旨集
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鉛フタロシアニン吸着グラファイト面の鏡像準位の電子に対する分子による散乱効果を報告する。鏡像準位への分子の影響は、分子間の狭い空間への電子の閉じ込めと考えることができるが、また、電子の散乱による運動量の不確定性として理解することもできる。2光子光電子分光で得られる鏡像準位ピークのスペクトル線形と分散をそれぞれのモデルで考察し、STMやLEEDによる測定とあわせて、構造との相関を議論する。
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牧野 隆正, Kokalj Anton, 岡田 美智雄
セッションID: 2Cp02
発行日: 2017年
公開日: 2017/08/17
会議録・要旨集
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Cu(410)表面における一酸化炭素(CO)分子の吸着状態を、昇温脱離法(TPD)とDFT計算を用いて調べた。TPDスペクトルでは2本のピークが観測され、高温側ピークはステップエッジからの脱離、低温側ピークはテラスからの脱離に対応していることがわかった。発表ではCu(100)面におけるCO分子の吸着状態についても述べ、吸着に対するステップの効果を詳細に議論する予定である。
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田岡 紀之
セッションID: 2Cp03
発行日: 2017年
公開日: 2017/08/17
会議録・要旨集
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新しい材料を用いた半導体デバイスを創り出すためには、新たな材料によって形成された未知なる界面を制御する必要がある。その界面制御のためには、新たな材料の個々の物性および形成された界面の特性を正確に理解し、プロセスにフィードバックすることが重要となる。本講演では、絶縁膜/IV族半導体、絶縁膜/III-V族半導体の界面制御、それらの界面特性が電界効果トランジスタの特性に及ぼす影響について述べる。
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