抄録
市販シイタケ子実体よりGABA生成に関与する酵素を精製し、その特性について調べた。収率9.28%、精製倍率7.14倍で、電気泳動的に単一の酵素が得られた。得られた酵素の最大活性はpH 6.0で37℃のときに観察され、pH 4.0 - 7.0付近で37℃まで安定であった。金属化合物の影響については、AgClとHgCl2で活性が阻害され、LiClでは活性が促進された。基質特異性については、L-グルタミン酸の他に、L-アスパラギン酸、L-2-アミノアジピン酸、DL-ノルバリンに対しても活性が見られた。精製酵素のN-末端アミノ酸配列を解析し、相同性をForestGENで検索したところ、ホスファチジルセリンデカルボキシラーゼ (PSD) と高い相同性を示した。シイタケのGABA生成に関与する酵素をコードする遺伝子のクローニングを行ったところ、PSD活性が確認されている既知の他種由来PSDとの相同性は低かった。