大阪物療大学紀要
Online ISSN : 2433-4758
Print ISSN : 2187-6517
10 巻
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  • Kenyu YAMAMOTO, Toshimasa OGAWA, Taizo OKAZAKI, Naoko FUJIWARA, Toshin ...
    2022 年 10 巻 p. 1-7
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/07/15
    研究報告書・技術報告書 フリー
    We evaluated the effective dose (mSv), dose area product (DAP: cGy cm2) and entrance surface dose (ESD: mGy) of a flat-panel detector for fluoroscopy (FPD) for gastric cancer screening in Japan by comparing the values obtained in three settings: diagnostic workup, standard radiography I (population-based screening) and standard radiography II (opportunistic screening). We then compared the values obtained using the FPD with those obtained by a digital radiography image intensifier for fluoroscopy (DRII) in the standard radiography I and II settings. The effective dose of the FPD was 19.66 mSv for diagnostic workup, 13.86 mSv for standard radiography I and 14.85 mSv for standard radiography II. For standard radiography I, the effective dose was 12.70 mSv for the FPD and 4.71 mSv for the DRII; the corresponding values for standard radiography II were 14.29 mSv and 5.18 mSv. Thus, the FPD showed a higher effective dose in the order of diagnostic workup, standard radiography II and standard radiography I. Also, the FPD delivered a higher effective dose than the DRII.
  • 川口 桃太朗, 岩田 和也, 角田 郁弥, 二谷 笙太, 新田 寛人, 山路 美咲, 山本 兼右
    2022 年 10 巻 p. 9-16
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/07/15
    研究報告書・技術報告書 フリー
    本研究の目的は、胃がんX線検診において、基準撮影法Ⅰと以前の基準である間接撮影の基準A-2法をマーゲンファントムの実効線量を算出し比較することである。方法は、撮影線量は各々3回を測定し、透視線量は1分~6分の測定した面積線量を、PCXMCソフトへ入力して実効線量を算出する。結果は、基準撮影法Ⅰ(2分)の実効線量は、透視線量で4.61 mSv、撮影線量で0.42 mSv、合計線量は5.03 mSvであった。基準A-2法(2分)の実効線量は、透視線量で3.91 mSv、撮影線量で0.32 mSv、合計線量は4.23 mSvであった。合計線量では基準 A-2 法の方が基準撮影法Ⅰよりも低かったことから、基準A-2法の方が被ばく線量を低減することが分かったが、有意差はあるとはいえなかった。
  • 熊谷 慧, 佐々木 皆人, 浅野 兼成, 谷澤 咲哉, 山中 淳平, 大淵 済
    2022 年 10 巻 p. 17-26
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/07/15
    研究報告書・技術報告書 フリー
    2022年1月現在、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行は、日本ではいわゆる第6波に突入している。感染症の流行を制御するのに効果的な方法として、ワクチン介入が挙げられる。そこで、流行の最も簡単な数理モデルの一つであるSIR モデルにワクチン介入の効果を導入し、介入スピードを変えてシミュレーションを行い、介入スピードが感染の抑制にどのような影響を及ぼすのかについて考察した。総人口を約830,000人とし、ワクチン介入がない場合と、毎週2,500から80,000人にワクチン接種を行う場合6通り、計7通りのシミュレーションを行った。ワクチン介入スピードが小さい場合には流行を抑制する効果も小さいという結果となり、ある程度以上のスピードでワクチン供給を行わないと効果が弱いことがわかった。流行が拡大する前にワクチン投与を行い、集団免疫を達成する必要があるということである。
  • 後藤 優歩, 中野 紗祐巴, 仲盛 ひなた, 佐々木 雅史
    2022 年 10 巻 p. 27-33
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/07/15
    研究報告書・技術報告書 フリー
    マスクのノーズワイヤーは、MR画像に影響を及ぼすことがある。本研究では、0.2 Tの低磁場MRI装置を用いて、頭部ファントムにマスクを装着してGRE法のT2*強調画像を撮像し、ノーズワイヤーの材質別による磁化率アーチファクトの出現の程度と画像への影響について評価した。厚みのある鉄を含んだN95マスクにおいては、T1強調画像、T2強調画像、STIRの3つのシーケンスでも同様に撮像した。また、学生ボランティアの撮像においては、市販用のマスクのうち強磁性体であるスチールが含まれたマスクを装着し、GRE法のT2*強調画像で撮像した。その結果、ファントム画像、学生ボランティアの画像のいずれにおいても、鼻根部から口腔領域にかけて著明な磁化率アーチファクトを認めた。また、シーケンス別のファントム撮像においては、T2*強調画像、T1強調画像、STIR、T2強調画像の順で磁化率アーチファクトの出現の程度が異なった。したがって、マスクの着用が必須な新型コロナウイルス感染患者の撮像では、0.2 Tの低磁場MRI 装置においてもマスクの種類の選択は重要であり、ノーズワイヤー等に鉄やスチールなどの強磁性体を含まない不織布のマスクを着用して検査を受けることが望ましい。
  • 萩原 響, 北岸 友哉, 髙木 聡志
    2022 年 10 巻 p. 35-38
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/07/15
    研究報告書・技術報告書 フリー
    本研究の目的は、診療放射線技師養成校の学生でも乳房CT画像の評価は可能であるか、また汎用ノートPCと医用モニタで診断能に差があるのかを明らかにすることである。悪性腫瘍と異常なしの症例をそれぞれ15症例ずつ、計30症例を観察実験の対象とした。評価基準として病変が「絶対ない」、「多分ない」、「多分ある」、「絶対ある」の4段階のカテゴリーを設け、7名の学生がそれぞれのモニタで観察実験を実施した。7名の評価結果の平均は、汎用ノートPCで感度:0.58、特異度:0.80、陽性的中率:0.76、陰性的中率:0.66、Area under the ROC curve(AUC):0.72であり、医用モニタでは感度:0.63、特異度:0.85、陽性的中率:0.81、陰性的中率:0.70、AUC:0.76であった。いずれも医用モニタを用いた場合に値が上昇したが、統計的有意差は認められなかった。本研究により、学生であっても約6割の乳房悪性腫瘍を単純CT画像から検出できることが明らかになった。また学生に対して間隔を空けて複数回の観察実験を行う場合には、その間における学習効果が結果に影響することが示唆された。
  • 田中 大輝, 堀江 龍輝, 髙木 聡志
    2022 年 10 巻 p. 39-43
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/07/15
    研究報告書・技術報告書 フリー
    本研究の目的は、さまざまな方向にずらした膝関節側面X線画像のデータベースと類似画像検索を用いることにより、撮影した画像のずれ方向を自動判別することが可能であるか明らかにすることであった。ずれのない画像を含む17方向の膝関節側面X線画像のデータベースを作成し、評価用画像としてさまざまな方向にずらした11画像を取得した。各評価用画像に最も類似するデータベース画像を、特徴点抽出と2名の観察者による視覚評価によりそれぞれ決定した。特徴点抽出の結果、逆方向にずれた画像が類似画像として決定されたのは11画像中2画像のみであった。特徴点抽出と視覚評価との比較では、決定した類似画像の一致率は観察者1が36%(4/11)、観察者2が64%(7/11)であった。本研究により、データベースと特徴点抽出を用いて類似画像を決定し、取得した画像のずれ方向を提示することが、再撮影時のポジショニング修正に有用である可能性が示唆された。データベース画像の精度や特徴点の抽出方法を改善することで、提示するずれ方向の精度の向上が期待できる。
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