大阪物療大学紀要
Online ISSN : 2433-4758
Print ISSN : 2187-6517
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  • Kenyu YAMAMOTO, Toshimasa OGAWA, Taizo OKAZAKI, Naoko FUJIWARA, Kazuto ...
    2023 年 11 巻 p. 1-5
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/06/14
    研究報告書・技術報告書 フリー
    The objective of this study was to calculate the effective radiation dose to patients undergoing barium enema. Participants were 200 patients who underwent barium enema at the Osaka Center for Cancer and Cardiovascular Disease Prevention from April 1 to December 28, 2005. The dose-area products of the fluoroscopy dose, imaging dose, and total dose for each examination using a computed radiography digital X-ray television fluoroscopy system were calculated. The effective dose was obtained by inputting the average value of the dose-area products into Monte Carlo simulation software. The results showed that the effective dose was 5.12 mSv for fluoroscopy and 4.43 mSv for radiography. Therefore, the effective dose to the patient in barium enema was 9.55 mSv.
  • 中道 由貴, 竹内 優稀, 福村 隼矢, 森本 咲穂, 西 環
    2023 年 11 巻 p. 7-12
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/06/14
    研究報告書・技術報告書 フリー
    要旨:小児がんは従来、X線を用いた放射線治療が行われていたが、現在、陽子線治療が公的な保険適用となっている。しかしながら、神経芽腫において陽子線治療が臨床適用されてからの年数が少ないため、推奨エビデンスレベルが低くなっている。本研究の目的は、神経芽腫における高エネルギーX線の放射線治療と陽子線治療を比較検討することである。方法: 神経芽腫に対する放射線治療についての論文14報を抽出した。それらの結果を分析し、神経芽腫における高エネルギーX線の放射線治療と陽子線治療の結果を比較し、線量分布・腫瘍制御率・有害事象について考察した。結果: フォローアップ期間はX線治療が約21.5ヵ月、陽子線治療が約35.4ヵ月であった。X線治療よりも陽子線治療の方が標的に線量を集中でき、腫瘍制御率の平均値は、それぞれ約79%、約96%であった。しかしながら、陽子線治療の方が有害事象の発生は多かった。考察: 総合的に陽子線治療の方がX線治療に比べ優れていると考えられる。しかしながら、陽子線治療の晩期有害事象については追加のフォローアップが必要である。結論: 神経芽腫の放射線治療では、線量分布と腫瘍制御率においてX線治療よりも、陽子線治療の方が優れていた。
  • ―硫酸バリウムの量の厚さと濃度・基礎的評価 ―
    米山  未華, 大西  航, 野中  太一, 山本 兼右
    2023 年 11 巻 p. 13-21
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/06/14
    研究報告書・技術報告書 フリー
    本研究の目的は、造影剤の硫酸バリウムの量の厚さの変化と濃度の変化により入射表面線量と面積線量と実効線量の被ばく線量の変化を算出することである。方法は、アクリル製簡易ファントムを作成し、これを使用して硫酸バリウムの量の厚さと濃度をそれぞれ変化させ入射表面線量と面積線量を測定した。さらに、測定した結果をモンテカルロシミュレーション PCXMC ソフトを用いて実効線量を算出した。統計学的検定ではPASW Statistics Ver. 18.0Jを用いて硫酸バリウムの量の厚さと濃度の評価を入射表面線量と面積線量で回帰分析を5 %未満を有意水準として行った。結果、硫酸バリウムの量の厚さの変化については厚さが増加すると入射表面線量と面積線量と実効線量が高くなった。硫酸バリウムの濃度の変化については濃度が高くなると入射表面線量と面積線量と実効線量が高くなった。また、入射表面線量と面積線量の散布図の関係について、硫酸バリウムの量の厚さと、また、濃度の両方において強い相関関係を示した。硫酸バリウムの量の厚さと濃度の実効線量の関係について、硫酸バリウムの量の厚さの実効線量が、濃度の実効線量より比率が高くなった。
  • 北 亜美, 米澤 奈々, 佐々木 雅史
    2023 年 11 巻 p. 23-29
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/06/15
    研究報告書・技術報告書 フリー
    CHESS法による脂肪抑制法は足関節領域では局所磁場が不均一になり、脂肪の抑制効果が低下する。本研究では0.3Tの低磁場MRI装置を用いて、油と寒天を封入した自作ファントムにライスパッドを5箇所に配置し、それぞれの配置箇所においてSE法のT1強調画像とCHESS法の脂肪抑制T1強調画像を撮像した。これらの画像を用いて油と寒天の信号値よりコントラスト比を算出した。次に、健常ボランティアの足関節について同様に5箇所にライスパッドを配置し、CHESS法の脂肪抑制T1強調画像を撮像した。これらの画像を用いて視覚評価および有意差検定を行った。その結果、ファントム画像、ボランティア画像いずれにおいてもライスパッドを前と左右に配置したときが最も画像に感度ムラがなく、全体に均一な脂肪抑制効果が認められた。次に抑制効果が高かったのは上と左右に配置したときであった。これらの結果より、左右の配置を基盤として、補助的に前(足底部)、上(足背部)にライスパッドを入れることで磁場の不均一が解消され、撮像範囲全体に均一な脂肪抑制効果が現れると考えられた。以上のことから、ライスパッドを適切な箇所に配置することで、低磁場装置のCHESS法においても均一に脂肪を抑制できる可能性が示唆された。
  • 郡田 遥士, 芝田 大進, 髙木 聡志
    2023 年 11 巻 p. 31-41
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/06/15
    研究報告書・技術報告書 フリー
    本研究では蓋を外したCIS方式スキャナーを用いて医療フィルムをデジタル化する際の照度とスキャン画像の画質との関係を明らかにすることを目的とした。5段階の照度(195, 672, 1180, 1631, 2089 lx)と11段階のスキャン画像の輝度(−125, −100, −75, −50, −25, 0, 25, 50, 75, 100, 125)を組み合わせ、合計55種類のスキャン条件でSMPTE test pattern フィルムをCIS方式スキャナーでデジタル化した。スキャン画像のコントラストは0で一定とした。取得したSMPTE test pattern画像の中で輝度が11段階に変化している11段階輝度パッチを評価対象とした。画像解析ソフトであるFijiを用いて各輝度パッチのピクセル値を求め、フィルム専用デジタイザー画像における同一部位のピクセル値との差を絶対値で求めた。11部位におけるピクセル値の差の絶対値の合計が最も小さかったのは、照度1180 lx でスキャン画像の輝度を75に設定した条件であった。よって照度が高すぎても低すぎても画質が低下するため、最適な照度でスキャンを実施する必要があることが明らかになった。ピクセル値の差の絶対値の合計が最も小さいスキャン条件であっても、11段階すべての輝度パッチにおいてピクセル値の差の絶対値が最小とはならなかった。よってデジタル化したい画像の濃度域に合わせて最適な照度とスキャン画像の輝度を選択する必要がある。
  • 池田 凌, 上ノ坊 将輝, 平瀨 清
    2023 年 11 巻 p. 43-46
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/06/15
    研究報告書・技術報告書 フリー
    COVID-19ワクチン接種後に、肥大した腋窩、鎖骨上および頸部リンパ節で一過性の18F-FDGの取り込みが確認されている。この集積は、現在FDG PET/CTを受けているがん患者にとって影響を与えることが考えられる。ワクチン接種者の年齢や性別ごとのデータを用いることで、特定の年代、性別の発生頻度を知ることができる。また、PET/CT画像やfusion画像を用いて正常とワクチン接種後で、どのような変化がみられるのか比較する。
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