メディア・英語・コミュニケーション
Online ISSN : 2436-8016
Print ISSN : 2186-1420
13 巻, 1 号
選択された号の論文の4件中1~4を表示しています
研究ノート
研究論文
  • 国際英語論の視点
    ⼩林 ゆみ
    原稿種別: 研究論文
    2023 年13 巻1 号 p. 9-29
    発行日: 2023/09/30
    公開日: 2025/02/21
    ジャーナル オープンアクセス

    本研究は、⽇本⼈の英語使⽤者が⾃分の話す英語に対する不安と⾃信に関する認識を探り、国際英語論の⼀つである「リンガフランカとしての英語(English as a Lingua Franca; ELF)」の観点の影響を探求した。6 ⼈の⽇本⼈英語使⽤者が、3 つのリサーチクエスチョンに回答するために、インタビュー、教育的インタビュー、及び⾃由記述型の質問紙に参加した。その結果、研究対象者は英語を話す際にかなりの不安と⾃信の問題を経験しており、全員が ELF の視点が英語コミュニケーションにおける不安を軽減し⾃信を⾼めることができると考えていることが報告された。本研究は、⽇本の英語教育に国際英語論の観点を導⼊することで、英語使⽤者だけでなく英語学習者の不安を軽減し、⾃信を⾼めることができることを⽰唆している。また本研究では、⽇本の英語教育において、学習者の感情⾯への影響、⾃信を⾼める教育、不安を軽減させるための教育環境の向上などの教育的アプローチの改善・改⾰の必要性も強調している。

  • 稲永 知世
    原稿種別: 研究論文
    2023 年13 巻1 号 p. 31-54
    発行日: 2023/09/30
    公開日: 2025/02/21
    ジャーナル オープンアクセス

    本稿は、批判的ディスコース分析(critical discourse analysis, CDA)を理論的枠組みとして援⽤し、Jones et al. (1997) の分析⽅法を⽤いることにより、平成 28 年度採⽤の⽂部科学省検定済中学校英語教科書を分析したものである。それぞれの英語教科書が、⼥性および男性登場⼈物を対話の場⾯のなかで表象するさいに、どのようなディスコース上の役割を彼(⼥)らに割り当てているのかを考察する。また、この検証により、⼥性像および男性像に対する固定的イメージが中学⽣に対して暗⽰されているかどうかを考察する。分析の結果、異性間対話において誰が会話を開始するのかという点を除いて、登場⼈物の出現数、登場⼈物が獲得するターン数、そして登場⼈物が使⽤する単語数に関しては、⽐較的均等に男⼥間で配分され、各教科書が⼥性登場⼈物および男性登場⼈物にディスコース上の役割を平等主義的に付与していることを明らかにした。

基調講演
  • オバマおよびトランプ元大統領の党員集会演説を題材に
    片岡 邦好
    原稿種別: 基調講演
    2023 年13 巻1 号 p. 1-8
    発行日: 2023/09/30
    公開日: 2025/02/21
    ジャーナル オープンアクセス

    本講演では、アメリカ大統領選に向けて、オバマ、トランプ両氏が支援者を前に行った演説に焦点を当て、片岡(2017)において用いた手法を援用して、両者の演説技法の特徴を比較検討することを主眼とした。それを通じ、両者の表層的な相違点の根底に、演説というレジスターに通底する詩的原理のみならず、メディア側の共謀による TV 放映上の実践作法が存在することを確認した。

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