本研究は2種類の表面処理を施したインプラントの引き抜き試験を行った兎大腿骨を,Micro-CTを用いて,インプラントに接していた骨表面より100μm内部までの骨梁構成および骨密度測定について報告する.
1. 骨梁構成
Blastedは,Machinedと比較して8週から24週においてインプラント周囲の新生骨は,経時的な厚みを増し,骨梁構成の増加を認めるが,24週以降で骨梁構成に明らかな差は認めなかった.各週において,表面処理の違いで明らかな差は観察されなかった.
2. 骨密度測定
両表面処理において,4週から48週にかけてインプラント周囲の新生骨は経時的に有意に高い骨密度を示した.BlastedはMachinedに比べ各週において高い骨密度を示した.
インプラントの表面処理は骨密度を左右させる要因のひとつであり,オステオインテグレーションと100μmまでの骨量に大きな影響を与える要因であることが明らかとなった.
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