日本再生歯科医学会誌
Online ISSN : 1880-0815
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ISSN-L : 1348-9615
5 巻, 1 号
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原著論文
  • 布施 恵, 早川 徹, 深津 晶, 續橋 治, 新井 僚子, 市村 真奈, 福本 雅彦, 牧村 正治
    2007 年 5 巻 1 号 p. 3-10
    発行日: 2007年
    公開日: 2008/01/22
    ジャーナル フリー
    現在,歯科臨床において,生分解性材料を利用したGuided Tissue Regeneration (GTR) メンブレンが応用されている.しかしながら,これらメンブレン自体には細胞接着を促進させるような生理活性機能はない.本研究ではGTRメンブレンにアルカリ加水分解処理を施して,脱水縮合剤によって細胞接着タンパク質であるコラーゲンまたはフィブロネクチンを固定化し,ヒト歯肉由来線維芽細胞の付着や増殖に及ぼす影響を調べた.その結果,アルカリ処理を10分間行ってコラーゲン固定したメンブレンでは,細胞の付着数の向上が見られたが,メンブレンの分解反応が起こりやすくなった.アルカリ加水分解に代わる固定化方法の検討が必要であることが示唆された.
  • 三島 弘幸, 川井 郁子, 西野 彰恭, 和食 沙紀, 田中 和夫, 大久保 厚司, 見明 康雄, 柳澤 孝彰
    2007 年 5 巻 1 号 p. 11-19
    発行日: 2007年
    公開日: 2008/01/22
    ジャーナル フリー
    加齢に伴う歯石の構造及び組成変化についての研究は少ない.青年期の20歳代と成人期の40歳代以降の歯石を用いて,その歯石の構造及び組成変化について比較検討を行った.歯石は縁上歯石の青年期12例及び成人期15例を用いた.歯石の構造は実体顕微鏡や走査型電子顕微鏡を用いて観察し,エネルギー分散型X線分光分析装置にて歯石内の化学組成の分析を行った.青年期では顆粒状の結晶が多くみられた.成人期では層状構造をしており,顆粒状,線維状あるいはフレーク状などの結晶が観察された.歯石を構成している元素には青年や成人とも,CaとPが多く含まれており,微量元素ではNaとMgが検出された.NaとMgの含有量に年齢差が生じる可能性が示唆された.Ca/P比は,青年期では平均値1.19であり,成人期のCa/P比の平均値は1.46であった.年齢により歯石内の結晶に差異が生じる可能性が示唆された.
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