口腔カンジダ検出のために,塗抹標本をファンギフローラYによって染色し,これをポータブル蛍光顕微鏡 CyScope
®によって観察した。その鏡検方法の有用性を検討するため,培養所見をゴールドスタンダードとして感度・特異度,陽性・陰性予測値を算出した。
その結果,感度0.71,特異度1.0,陽性予測値1.0,陰性予測値0.25であった。陰性予測値が低いためファンギフローラ染色が陰性であっても培養結果を確認する必要があるが,特異度と陽性予測値が高いためファンギフローラ染色が陽性である場合はすぐに治療を開始できる。
以上のことからファンギフローラ染色はカンジダ診断のスクリーニングに適していると考えられた。
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