国際食品照射研究施設 (IFFIT) は, IAEA, FAO及びオランダ農業省の国際協力プロジェクトとして, 発展途上国における食品照射の実用化を推進するために設立された。このプロジェクトは, 食品照射パイロットブラント及び州立農産物品質管理研究所 (オランダ, ワーゲニンゲン) がホストとなっている。このプロジェクトの目的は, (1) 食品照射の技術, 経済性及び実用化に関する試験研究の国際協力について, 研修と助言をなすこと, (2) 政府又は国際機関が行う, 食料の貯蔵に対する照射技術の適用のフィーザビリティーアセスメントへの助言をなすこと, (3) 上記の分野に関する情報を, 独占的制限を設けることなく普及, 流通させること。本稿では, IFFITの設立から5年間の活動をまとめて紹介する。これらの活動には, 研修, 長期にわたる実用化研究研修, フィーザビリティスタディ, 照射食品の輸送試験, 照射サービス, 情報活動が含まれる。
抄録全体を表示