日本アスレティックトレーニング学会誌
Online ISSN : 2433-572X
Print ISSN : 2432-6623
2 巻, 1 号
選択された号の論文の11件中1~11を表示しています
特集
<第1回学術集会シンポジウムより>
<第3回学術集会シンポジウムより>
原著
  • 柳下 幸太郎, 広瀬 統一
    2016 年 2 巻 1 号 p. 37-43
    発行日: 2016/11/12
    公開日: 2019/05/27
    ジャーナル フリー

    本実験では骨盤傾斜の違いが動作の遅速に与える影響を検証することを目的とした.被験者は健常な男子大学サッカー選手13名.方法は骨盤自然肢位(n.p)と後傾位(p.t)の2つの姿勢をとりダッシュを行った.評価は床反力,筋活動量(%MVC),重心位置を比較した.実験結果は動作開始時間において右脚離地までの時間がp.tのほうが有意に遅い値を示した.重心位置は静止時,体幹移動開始時の局面でp.tの方が後方にあった(p<0.05).床反力は水平方向,鉛直方向共にp.tが有意に小さい値を示した(p<0.05).%MVCではp.tが大腿二頭筋と腹直筋が共に有意に低い値を示した.体幹傾斜角度を時系列にみると,p.tでは開始からの振れ幅が大きかった.よって,後傾位は静止時の重心の後方位置,体幹傾斜変化の増大,ハムストリングスの不十分な筋活動の3要因により,動作時間の遅延につながったと示唆された.

  • 江波戸 智希, 広瀬 統一, 小野 高志
    2016 年 2 巻 1 号 p. 45-50
    発行日: 2016/11/12
    公開日: 2019/05/27
    ジャーナル フリー

    Yo-Yo Intermittent Recovery Test Level 1(Yo-Yo IR1 test)の走行距離とYo-Yo IR1 test時の最大下心拍数の関係をシーズンを通じて縦断的に評価し,最大下間欠的運動能力評価法(Yo-Yo 6分間テスト)の有用性を検討することを目的とした.プレシーズン初期,プレシーズン後期,インシーズン中期を評価対象期間とした.その結果,Yo-Yo IR1 testの走行距離とYo-Yo IR1 test時の最大下心拍数は近似した変化を示した.したがって,Yo-Yo 6分間テストの心拍数を縦断的に評価することにより,選手に最大努力での運動を強いることなく間欠的運動能力の変化をある程度推定できるものと考えられ,Yo-Yo 6分間テストは間欠的運動能力のコンディション評価法として有用であることが示唆された.

資料
  • 笠原 政志, 山本 利春, 阿久津 洋介
    2016 年 2 巻 1 号 p. 51-57
    発行日: 2016/11/12
    公開日: 2019/05/27
    ジャーナル フリー

    本研究は,在学中にアスレティックトレーナー(以下AT)教育を受けた者の進路および,その活動が卒業後にどのように活かされているかを整理し,今後のAT教育の発展につなげる基礎資料を得ることを目的とした.過去に著者らが行うAT教育を受け学生トレーナーとして活動した180名の卒業生を対象に,学生時代のスポーツ医科学サポート活動に関するアンケート調査を実施し,65名(36.1%)の回答が得られた.学生時代に積極的な活動を行っていた者の88%が教員含めてATの専門性を活かした職に就いていた.また,トレーナーステーションや体力測定などの課外活動に積極的に参加した卒業生は,そうではない学生と比べて,社会人基礎力の基礎となる基本的生活習慣の習得に役立っていると感じている者が多かった.以上のことから,スポーツ医科学サポート活動を通じたAT教育は,専門的知識の習得だけでなく,社会から求められる人材育成につながっていると考えられる.

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