本研究は,大学女子サッカー選手を対象に5シーズン中に発生した肉ばなれの発生率,重症度,外傷負担,受傷機転,受傷部位,再受傷について調査し,その疫学的特性を明らかにすることを目的とした.
研究の結果,外傷負担は,練習中よりも試合中の方が高かった.また発生部位は,全体で大腿四頭筋が最も多かったことから,大学女子サッカー選手においては,スプリント時だけでなく,キック時における肉ばなれのリスク対策の必要性が考えられた.さらに肉ばなれを受傷すると,同部位の再受傷だけでなく,他部位の発生リスクを高める可能性も考えられ,これらを考慮した予防策は必要であると考える.
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