スクールソーシャルワークを含むスーパービジョン研究では,スクールソーシャルワーカー活用事業の進展や事業改善に働きかけるスーパーバイザーの管理的機能と変革的役割が,十分に明らかになっていないという課題が指摘されている.そこで,本稿は,参加型評価としての「スクールソーシャルワーク事業プログラム」を活用しているスーパービジョンに着目し,事業変革に働きかけるスーパービジョンモデルを生成することを目的とした.
本稿では,分析テーマ「スクールソーシャルワーク事業プログラムを参加型評価としてスーパービジョンに活用し,自治体の活用事業を変革するプロセス」の中期部分に当たる「研修システムを協働構築するプロセス」に関して,修正版グラウンデッド・セオリー・アプローチによる分析と考察を行った.
その結果,スーパーバイザーが教育委員会担当者と協働し,スクールソーシャルワーカーに対する研修システムを構築するという,事業変革に向けたスーパービジョンの視点とプロセスを明らかにした.
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