発展途上国の家庭でも製作・利用できる簡易な箱型とパラボラ型の太陽熱調理器を設計した。これらを南太平洋のキリバス共和国とツバルにおいて実演しながら性能を試験した。箱型は,4枚の反射板(開口部が670 mm 四方),木製の長方形の箱およびガラスの蓋で構成され,その性能は晴天下で最大100ワットであった。一方,パラボラ型は,12枚の反射板(直径1,200 mm),金属製の鍋置きおよび木製の架台から構成される。その性能は,2009年9月に0.90 キロワット/m
2の太陽放射下で180ワットを記録し,1,800 ml(10合)のコメを2時間で炊き上げることができた。また,住民に対して生活スタイルや調理用エネルギー利用に関するアンケート調査を実施した。
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