本研究では,自動的な足関節背屈角度,膝窩角度の日内変動を調査し,それが測定値の再現性に与える影響について検討した.対象は健常学生15名(男性8 名,女性7 名)で,年齢は21.8±2.3歳であった.身長は167.2±8.6㎝,体重は61.4±9.6kgであった.1 日目の膝窩角度は,午前,午後の順に144.7±12.5度,153.7±12.5度であり,午後で可動域は大きかった(p<0.01).午前,午後の膝窩角度間の級内相関係数(1,1)は,0.729であった.同様に, 1 日目の背屈角度は,11.3±6.1度,16.0±6.6度であり,午後で可動域は大きかった(p<0.05).級内相関係数(1,1)は,0.598であった.
測定時間が同じ場合, 1 ,2 日目の膝窩角度,背屈角度に有意差は認めなかった. 1 ,2 日目の朝,昼の膝窩角度間の級内相関係数(1,1)は,それぞれ0.984,0.970であった. 1 ,2 日目の朝,昼の背屈角度間の級内相関係数(1,1)は,それぞれ0.810,0.804であった.信頼性ある関節可動域測定を実施するには測定時間を統一しなければならない.
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