呼吸臨床
Online ISSN : 2433-3778
ISSN-L : 2433-3778
4 巻, 7 号
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  • 寺島 俊和, 三木 寛登, 伊藤 稔之, 後藤 広樹, 児玉 秀治, 藤原 篤司, 吉田 正道
    原稿種別: 投稿/症例報告
    専門分野: 画像診断
    2020 年 4 巻 7 号 論文ID: e00105
    発行日: 2020年
    公開日: 2022/10/22
    ジャーナル フリー
    症例は26歳の男性,両性愛者。2カ月前から咳嗽,全身倦怠感を主訴に近医を受診し,胸部単純X線写真で異常影を指摘された。受診時の胸部単純CTでは両肺びまん性に多数の囊胞性陰影と結節性陰影を認めた。HIV抗体陽性,β-D-グルカン高値,気管支肺胞洗浄液のPCR検査でPneumocystis jirovecii陽性であり,HIV感染症に合併したニューモシスチス肺炎と診断した。ST合剤,ペンタミジン治療により陰影は消退,縮小した。興味ある特徴的な画像所見であった。
  • 西木 慎太朗
    原稿種別: 投稿/症例報告
    専門分野: 閉塞性肺疾患・呼吸管理
    2020 年 4 巻 7 号 論文ID: e00107
    発行日: 2020年
    公開日: 2022/10/22
    ジャーナル フリー
    肺血栓塞栓症(PTE)では一般的に,血栓塞栓子により肺でのガス交換が障害され,代償的に過換気となり,動脈血二酸化炭素分圧(PaCO2)が低下するI型呼吸不全の形を呈するとされる。今回,II型呼吸不全を呈したPTEの1例を経験したため,報告する。症例は78歳,男性,既往歴に高血圧症とCOPDがあり,長年近医で加療されていた。X年Y-3月頃から労作時呼吸困難が悪化し,階段昇降がきつくなった。X年Y月30日の起床時,動悸と呼吸困難があり近医を受診,SpO276%(room air)と低値を認め当院救急搬送となった。胸部造影CTで右肺動脈主幹部から葉間肺動脈に血栓を認め,右下葉肺動脈,右肺動脈A1,左肺動脈舌区枝と左下葉肺動脈に血栓を認めた。肺野条件では,両肺の上葉を中心として肺野全体が気腫状だった。COPD等の基礎疾患の併存等により代償ができない場合,PTEでもPaCO2上昇を認めることがある。
  • 吉岡 潤哉, 大西 尚, 二ノ丸 平, 畠山 由記久, 岡村 佳代子, 吉村 将
    原稿種別: 投稿/症例報告
    専門分野: 感染症
    2020 年 4 巻 7 号 論文ID: e00106
    発行日: 2020年
    公開日: 2022/10/22
    ジャーナル フリー
    症例は31歳男性。約1カ月続く湿性咳嗽,呼吸困難感で当院を受診した。胸部CTでは両側下肺野優位のすりガラス影,粒状影を認めた。過敏性肺炎(hypersensitivity pneumonitis:HP)やrespiratory bronchiolitis associated interstitial lung disease(RB-ILD)などを鑑別に気管支鏡検査を施行し,喫煙関連肺疾患を念頭に外来で禁煙にて経過観察としたが,改善はみられなかった。その後,嚥下障害,構音障害,四肢腱反射亢進があることが判明し,頭部MRIを施行したところ,小脳虫部の大孔への脱出と延髄圧迫を認めChiari I型奇形と診断した。大孔頭減圧術を施行し,嚥下障害を含めた神経所見は改善し,呼吸器症状も軽快した。今回われわれは間質性肺炎との鑑別に苦慮したChiari奇形に伴う慢性誤嚥性肺炎の1例を経験したので報告する。
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