企業という枠を越えて、国が主導する物流改革のビジョンあるいは道路計画の策定などは、そのプロセスを見れば、まさにシステム設計そのものである。そしてこれらは、公の立場ではあっても企業のロジスティクス活動を支援し、最終的には人々の生活を助けようという目的をもっている。日頃、われわれが主として論じている対象をビジネスロジスティクスというなら、このような公的機関主導のシステムをソーシャルロジスティクスということができる。
本論はソーシャルロジスティクスについての計画とについて論ずる。

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One primary issue of this article is that of terminology, and specifically the meaning of terms such as social logistics, physical distribution and logistics.
The first is that “social logistics”, if the term is allowed, is not similar to macro-logistics but to societal or green logistics.
Second, the term logistics had first been associated with use by the military, and it is a more comprehensive term than physical distribution. U.S. military strategies and operations have been executed presupposing well-planned logistics systems featuring Caucasian logistics philosophy, as professor S. Hayashi suggested. Japanese military forces, especially the Japanese army, ignored logis-tics with poor concepts and the Japanese term “Heitan, ” ofen refered as an equivalent for military logistics in English has many points of likeness in tangible physical factors ; however, the two terms are quite differnt in intangible concepts. We must notice not only the physical dimension, but metaphysical concepts, and it is not too much to say that the logistical power decided the result of the war.
Third, the reason why the use of logistics has recently prevailed as a business term instead of physical disiribution is that it contains ideal models and such concepts as globalization, system integration and strategic viewpoints now regrded as key concepts by business firms.

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1970年代以降我が国のロジスティクスへの関心は急速に高まり、昨今ではサプライチェーン・マネジメントやバリューチェーン・マネジメントへと発展している。この間多くの書籍の出版を見たが、地道に学術的研究の成果を踏まえた内容の図書を探し出すのは極めて難しい。そこで本研究では、学術的研究の第1歩である欧米の文献調査を実施し、ロジスティクス理論のファンダメンタルズである活動領域に焦点を当てこれを整理すると共に、自己の経験と研究から私案の提案を試みる。

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本論文は、急変している流通環境におかれている日本の医薬品卸売業の成長戦略として、物流戦略は果たして有効であるかどうかを検証するのが目的である。そこで、仮説の提示を通じた幾つかの課題を提案した。仮説の検定に当たっては、母平均の差に関する検定を行なった。その結果、物流戦略は有効であるという結論を得た。今後は、合併後経営成果を向上させる手段として利益確保の徹底と経費の節減、さらに革新的マーケティング体制を構築することが求められる。

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グリーンロジスティクスを考えるとき、大気汚染、廃棄物処理、リサイクルが主要な3要素になる。このうち、リサイクルに対してはさまざまな取り組みがされてきている一方で、廃棄物処理は不法投棄が後を絶たず、十分な取り組みがされているとはいえない。また輸送機関は、大気汚染の主要原因とされる自動車輸送に多くを依存しているのが現状である.鉄道輸送や船舶輸送に比べ自動車輸送は利便性が高い反面、大気汚染ばかりでなく、騒音や振動といった道路周辺住民への悪影響も多く、さらに交通事故の発生率が高い。本研究は、広範囲なネットワークを保有し、低公害型輸送機関である貨物鉄道に注目し、廃棄物輸送の実現可能性を探ったものである。すなわち、川崎市と埼玉県で行われている先行事例をとりあげ、輸送システムの分析およびインタビュー調査を実施した。さらに社会的費用を算定し、代替輸送機関としての鉄道の評価も行った。川崎市の場合は、1995年に全国で初めて丘陵部および内陸部のごみを処理センターのある臨海部へ運ぶために鉄道輸送を導入した例であり、埼玉県の場合は、埼玉新都心建設によって発生する土砂を運ぶために鉄道輸送を導入した例である。

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本稿は、わが国と米国のトラック運送事業における費用水準の格差の要因を明らかにすることを目的としている。これによって、わが国のトラック運送事業の費用構造面からみた特質を明らかにし、ひいてはトラック運送事業の費用削減、効率化方策の検討に資することとしたい。
わが国と米国のトラック運送事業の費用水準の格差の主たる要因は、以下の2つと考えられる。第一に、米国の方がトラック運送事業者の平均的な使用車両が大型であり、車両の規模にかかわらずドライバーは1人であるため、費用項目中最大を占める人件費についてスケールメリットが発揮され、輸送量単位あたりのコストが低くなること。第二に、わが国と異なり米国では個人事業者 (オーナーオペレータ) にも運送免許が与えられており、オーナーオペレータの費用水準は法人事業者と比べて非常に低く、法人事業者はこのような低コストのオーナーオペレータを下請けとして利用できることである。
したがってわが国のトラック運送事業の費用削減、効率化の促進のためには、第一に使用車両の大型化、第二にオーナーオペレータへの運送免許の付与の2つがあげられる。
すなわちわが国においても、道路規格やトラックターミナル等関連設備を、輸送量の多い大都市間から、順次大型トレーラの運行に適したものに改築していくことがトラック運送の低コスト化、効率化に資するであろう。しかしながらオーナーオペレータへの運送免許の付与については安全性の面から問題点も指摘されており、この導入にはさらに検討が必要であろう。
なおこの研究は「第2回 (1997年度) JILS研究助成金」に基づくものであり、日本物流学会第15回全国大会 (1998年9月) において報告した。

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配送計画 (VR) とは1台以上のトラックで商品を集荷したり配送するための計画を立てることである。VRはさらに時間の指定などをともなう輸配送計画システム (VRS) に発展してきた。VRやVRSは個々の配送車をコスト最小でかつ顧客が満足のいくような経路計画を立案することである。本研究では配送車のコストが最小となり、かつ顧客が満足のいくような経路計画を立案するためのCVRSについて導入にともなう評価要因について検討したものである。VRSの機能は物流サブシステムを構成するものである。輸配送システムについて戦略的側面、戦術的側面それに作業レベルからの側面について検討する。ここではCVRS導入にともなう評価要因を組織面からの評価要因と個人の満足度からの評価要因から分類した。そして、組織面からの評価要因として計測可能要因と主観的評価要因から分類した。個人の満足度としては一般的な満足度要因、技術的な側面要因、作業の満足度要因それに個人の満足度要因からその項目を整理した。

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