日本伝熱シンポジウム講演論文集
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H12 融解・凝固2
H13 融解・凝固3
  • 中島 隆博, 赤津 覚, 大村 亮, 森 康彦
    セッションID: H131
    発行日: 2011年
    公開日: 2011/05/25
    会議録・要旨集 認証あり
    オゾンは強力な酸化力があるため、工業分野や食品分野において利用されている。しかし、気体の状態では酸素へ直ちに分解してしまうため、保存が困難である。本研究はクラスレート水和物のケージ内にオゾン分子を取りこむことで熱分解反応を抑制し、オゾンの長期保存を可能とすることを目的とする。オゾンと酸素を含む多成分混合ガスからクラスレート水和物を生成させ、-30 °Cから-5 °C、大気圧下において20日間程度にわたる保存実験を実施し、この保存方法の有効性を確認した。
  • 苗木 伸也, 川南 剛, 平澤 茂樹
    セッションID: H132
    発行日: 2011年
    公開日: 2011/05/25
    会議録・要旨集 認証あり
    本研究は複雑形状を有する潜熱蓄熱槽内における潜熱蓄熱材の融解伝熱挙動を把握することを目的として,固相から完全融解に至るまでの過程に関して解析的検討を行ったものである.数値解析手法としてMoving Particle Semi-implicit法を採用し,融解には独自のモデルを適用した.種々の形状を有する容器内に封入された相変化物質に諸条件で入熱を与え,その際の融解挙動,融解液相の対流,および温度分布に関して計算を行った結果,過渡的形状変化の特性におよび加熱条件と融解速度の関係が明らかとなった
  • 義岡 秀晃, 柳谷 竜登, 多田 幸生, 林 勇二郎
    セッションID: H133
    発行日: 2011年
    公開日: 2011/05/25
    会議録・要旨集 認証あり
     合金などの材料製造に代表される過冷却状態からの凝固においては,過冷却を駆動力とした自由結晶と濃化融液からなるマッシュ域が形成され,それが基盤となり最終的なミクロ組織が決定される.本研究は,過冷却を伴う向心凝固を対象にPb-Sn系を供試した実験を行い,マッシュ域における結晶の形態と成長メカニズムについて,間引きによる結晶数密度の変化の問題を中心に,温度場,濃度場,空間場と関連づけて実験的に追究したものである.
  • 能村 貴宏, 坪田 雅功, 大矢 哲平, 沖中 憲之, 秋山 友宏
    セッションID: H134
    発行日: 2011年
    公開日: 2011/05/25
    会議録・要旨集 認証あり
    相変化物質(PCM;Phase Change Material)を利用して廃熱を貯蔵,輸送,供給する潜熱蓄熱輸送システムは大幅な省エネが達成可能であり,実用化が進んでいる。本研究の目的はPCM(エリスリトール,融点118˚C)と熱媒油との直接接触式熱交換における各種操業条件(熱媒油流量,熱媒油温度,PCM層高)が蓄放熱特性に及ぼす影響調査である。その結果は,従来を上回る熱交換速度の達成,蓄放熱時間短縮によるシステム全体の高効率化を示唆した。本研究は,新エネルギー・産業技術総合開発機構平成20~22年度委託業務「環境調和型製鉄プロセス技術開発」による。
I11 OS MEMSと伝熱1
  • 廣谷 潤, 生田 竜也, 西山 貴史, 高橋 厚史
    セッションID: I111
    発行日: 2011年
    公開日: 2011/05/25
    会議録・要旨集 認証あり
    我々はカーボンナノチューブ(CNT)やSiCナノワイヤ(NW)の優れた熱的、機械的特性を生かしたナノ熱プローブセンサを考案した。このセンサは藤井らによって開発されたT字一体型ナノセンサを応用したもので、非常に困難とされる単一のNW熱伝導率計測が可能であるだけでなく、ナノスケールの表面温度センシング、物質内部の熱物性計測や局所加熱を実現する可能性を秘めている。今回MEMS技術を用いたセンサの作製手法及び理論解析によるセンサの伝熱特性について報告する。
  • ν2+ν3吸収帯を利用したマイクロ流路内水の温度測定
    福原 悠子, 角田 直人, 近藤 克哉, 有本 英伸, 山田 幸生
    セッションID: I112
    発行日: 2011年
    公開日: 2011/05/25
    会議録・要旨集 認証あり
    Y字マイクロ流体チップ内の厚さ50μmの水を対象に,近赤外分光法を応用した温度測定を実施した.ν2 + ν3バンドに対するスペクトル測定により,温度変化に起因する典型的な吸光度変化である,波長1908 nmと2000 nmを正負ピークとしたスペクトル変化を確認した.近赤外カメラを用いて温度感受性の高い1905 nmの吸光度画像を取得し,水の局所的な温度上昇と熱拡散の過程を画像化することができた.発熱を伴う化学反応の検出や,局所的な温度制御が必要とするマイクロ化学チップへの応用が期待される.
  • 早川 裕樹, 杉本 拓也, 石井 淳市, 中別府 修
    セッションID: I113
    発行日: 2011年
    公開日: 2011/05/25
    会議録・要旨集 認証あり
    本研究では,ナノグラム級試料を対象に熱分析・質量計測・顕微観察が可能な複合熱分析システムの開発を目的とする.本システムでは,カンチレバー型MEMSカロリメータにより,ナノグラム級試料を対象とした熱分析が可能であり,同時にカンチレバー構造の共振特性を利用したナノグラムオーダーでの質量計測が可能である.さらに,センサをSEM内に導入することで,分析中試料の形状変化を観察できる.本稿では,温度走査中に脱水が生じ吸熱を伴い質量が減少する硫酸銅五水和物を対象に,複合熱分析を実施し,試料の2段階の脱水を観察した結果を報告する.
I12 OS MEMSと伝熱2
I13 OS MEMSと伝熱3
J11 分子動力学1
  • シェールやル カン, ゾロツキヒナ タチアナ
    セッションID: J111
    発行日: 2011年
    公開日: 2011/05/25
    会議録・要旨集 認証あり
    N-heptane is under consideration to be used as an alternative fuel. We present a molecular dynamic model of one of the dominant oxidation reactions in the chemistry of n-heptane, in order to simulate a single low-temperature ignition reaction mechanism. Ignition is defined by a number of dominant exothermic reaction mechanism that can drive a chemical system to completion. The reaction used is C7H16+OH => H2O+C7H15 and we estimate the initial conditions for a set of localized high heat release temperature range in order to simulate the system reaction. The molecular forces are determined using the MM2/MM3 force field potential model for n-heptane and OH molecules additionally accounting for discrepancies in heptane potential parameters. For the micro-canonical ensemble, a temperature dependant bond-switching model of the reaction was developed in order to evaluate the reaction time and energy exchange over a temperature regime of 500~600K and simulation time scale of up to a few picoseconds. The results obtained can be used to study contributions of different reaction parameters to the reaction mechanism and energy yield as compared to macroscale results. Nanoscale corrections to the contribution of energy are to be obtained for this single reaction. The proposed and tested single reaction model can serve as a base to the multi-reaction mechanism modeling during the first stage of auto-ignition.
  • 坂井 公則
    セッションID: J112
    発行日: 2011年
    公開日: 2011/05/25
    会議録・要旨集 認証あり
    固体高分子形燃料電池の触媒表面はionomerと呼ばれる高分子膜でおおわれている。このionomerはプロトン伝導性を向上させる反面,酸素の透過性が悪く,酸素分子が白金触媒表面まで到達するのを妨げ,結果として解離吸着反応が遅くなっているのではと考えられている.このためionomerが厚くなると,プロトン伝導性が向上するが酸素透過性が悪くなり,逆にionomerを薄くすると,酸素透過性は向上するがプロトン伝導性が悪くなるという,相反する現象が生じる.このような状況で効率を上昇させるには,酸素透過性やプロトン伝導性がこのionomer内部でどのような性質を示すかを調べる必要がある.しかしこの二つの現象は非常に微細な構造の中で進行しているので実験での解析は難しい.そこで本研究では上記に挙げた問題の一つである,PEFCカソード触媒層におけるionomerへの酸素透過性を,分子動力学法を用いて解析する.
  • 黒島 考平, 萩原 良道, 早狩 浩平
    セッションID: J113
    発行日: 2011年
    公開日: 2011/05/25
    会議録・要旨集 認証あり
    近年,変動磁場や電磁波と過冷却との関係に関する研究が進んでおり,これらを付与した冷凍保存技術が実用化され始めている.本研究では,分子動力学法を用いて,水のみの系・氷のみの系・水と氷の混合系に対して,一定時間力学的な振動を与えた後の分子の影響を調べた.その結果,氷のみの系では振動の影響がなかったのに対し,水のみの系では分子の運動は活発になることが分かった.さらに,水と氷の系では液相の水分子の運動は不活発になることが分かった.
  • 小寺 厚, 平井 秀一郎, 植村 豪, 津島 将司, 河村 雄行
    セッションID: J114
    発行日: 2011年
    公開日: 2011/05/25
    会議録・要旨集 認証あり
    CO2を用いた原油増進回収(EOR)において,CO2の油への溶解に関する理解は重要である.本論文では溶解現象の基礎的理解を背景とし,CO2が液体に溶解している状態を分子動力学法を用いてシミュレーションし,溶解現象を構造的に捉えることに試みた.液体として水を用いたシミュレーションでは,CO2の周りの水分子の位置,及びH原子O原子の位置それぞれに注目して構造の特徴を考察した.また,当シミュレーション結果から,溶解度が規定される理由についても考察した.
J12 分子動力学2
J13 分子動力学3
  • 堀 琢磨, 志賀 拓麿, 丸山 茂夫, 塩見 淳一郎
    セッションID: J131
    発行日: 2011年
    公開日: 2011/05/25
    会議録・要旨集 認証あり
    シリコンは熱電変換デバイス等の半導体素子に利用されており,その熱伝導特性は応用に際して重要な意味を持つ.固体の熱伝導率はフォノンガスモデルにおいてフォノンの比熱,群速度,緩和時間によって表される.本研究ではシリコンを対象に,格子動力学を用いて群速度を,分子動力学を用いて緩和時間の計算を行い,熱伝導率を計算した.また,フォノンガスモデルに基づく熱伝導率と分子動力学でグリーン久保を用いて導かれる熱伝導率との比較をした.
  • ゾロツキヒナ  タチアナ
    セッションID: J132
    発行日: 2011年
    公開日: 2011/05/25
    会議録・要旨集 認証あり
    Generation and thermal transport of coherent phonons at the instantaneous pulse heating is studied by molecular dynamics method in the presence of diffusion. Coherent phonon formation and propagation characteristics are compared for different shapes of the heating pulse, square, Gaussian, and triangle, in the Lennard-Jones (LJ) nanoribbon model. Energy of heating that exceeds the equilibrium energy of a heated region relaxes by emitting a train (3 to 5) of coherent phonons. As it was shown, in the molecular dynamic (MD) model, the equations of heat flux can resolve wave motion with high resolution for different pulse shapes when translational and vibrational motion in the sample are approximated over sequence of separate sampling regions that correspond in size (several atomic layers) to a single phonon vibration period. Density of states (DOS) at heating and propagation subregions is utilized for identification of coherent phonon frequencies together with the shape of envelope at the different pulse shapes and heating times in the nanoribbon sample. In the presence of diffusion, generation and decay of the phonons is studied as dependent on the energy density of the heating pulse for the different heating periods. The Gaussian profile of the heating pulse of different lengths leads to a higher percentage of heating energy to be converted into coherent phonons relative to the other pulse shapes.
  • 渡邊 謙一, 國峰 寛司, 藤原 誠之
    セッションID: J133
    発行日: 2011年
    公開日: 2011/05/25
    会議録・要旨集 認証あり
    固体のアルゴンに種々の形で格子欠陥(空孔)を配置し,熱非平衡分子動力学により,熱伝導率を計算した。その結果,熱流方向と格子欠陥の配置の関係により,熱伝導率の低下する割合は変化することがわかった。この熱伝度率の低下要因を明らかにするため,熱伝導率の解析と同様の系に対して熱平衡分子動力学を実施し,熱流方向の格子振動に対するフォノンの分散関係求めた。その結果,格子欠陥によるフォノンの分散関係の変化は見られず,熱伝導率の低下要因は,格子欠陥に基づくフォノンの散乱による影響が大きいことが分かった。
  • 芝原 正彦, 小原 拓, 村上 翔
    セッションID: J134
    発行日: 2011年
    公開日: 2011/05/25
    会議録・要旨集 認証あり
    固液界面に存在するナノメートルオーダの微細構造が,局所非平衡性,固液界面熱抵抗,エネルギー輸送機構に及ぼす影響について,非平衡分子動力学解析を用いてさまざまな条件について調べた.解析結果より,フラット面とナノ構造面では,固液界面の局所非平衡性,固液界面熱抵抗,エネルギー輸送機構がそれぞれ異なる条件が存在することが分かった.さらに,局所非平衡性と固液界面熱抵抗の関係を,自由度が異なる液体分子モデルで比較して,その関連について考察を行った.
SP4 学生優秀プレゼンテーション賞4 ―マイクロ・ナノスケール現象―
  • 金子 敏宏, 泰岡 顕治, 光武 亜代理, Zeng Xiao Cheng
    セッションID: SP401
    発行日: 2011年
    公開日: 2011/05/25
    会議録・要旨集 認証あり
    近年の微細加工技術の向上により,高活性炭素繊維や粘土層間架橋体などのナノスケールの細孔をもつ物質がつくりだされ,細孔内に分子が吸着できる性質を利用した応用が実用化されつつある.しかし,ナノスケール細孔内での分子の性質について不明なことも多く,特に細孔のサイズが閉じ込められた分子に与える影響はまだ十分に分かっていない.そこで,本研究ではスリット型細孔に単純液体を閉じ込めた系に注目した分子動力学シミュレーションを行い,スリット幅の変化が固液相転移温度や結晶構造に与える影響を研究した.
  • 射場 勇士, 岡村 拓哉, 井上 修平, 松村 幸彦
    セッションID: SP402
    発行日: 2011年
    公開日: 2011/05/25
    会議録・要旨集 認証あり
    単層カーボンナノチューブ(SWCNT)のすぐれた特性の一つとして高い熱伝導率があるが単一のものに対してさえ研究者の間では値に大きな隔たりがある。SWCNTを基板上に高密度で合成すると垂直に配向することが知られているがこの薄膜は厚み方向に高い熱伝導率を持つことが期待できる。これまで3ω法やレーザーによる測定により薄膜そのものの熱伝導率は測定されており、著者らの一部により薄膜を熱伝導シートとしシステムの熱抵抗を測定した例はある。しかしこの場合も値に大きな隔たりがあった。我々は薄膜の厚みと測定時の押し付け圧力を変化させることで測定を行いこれらの問題を明らかにすることを主眼とした研究を行った。
  • 上田 武広, 金田 昌之, 須賀 一彦
    セッションID: SP403
    発行日: 2011年
    公開日: 2011/05/25
    会議録・要旨集 認証あり
    解析アルゴリズムの簡便な格子ボルツマン法は混相流解析にも応用されているが、体積の保存性について検討したものは少ない。そこで本研究では格子ボルツマン法に体積保存性に優れた界面追跡手法であるPLIC-VOF法ならびにレベルセット法を連成した数値解析コードを開発し、その体積保存性を評価した。本コードには界面張力の効果も考慮し、濡れ性の異なる平板上の液滴挙動ならびに多孔体内での液滴流動においてその妥当性を検証した。
  • 干渉法と極細熱電対を用いた液相熱伝達計測の試み
    矢吹 智英, 濱口 拓矢, 小林 誉幸, 中別府 修
    セッションID: SP404
    発行日: 2011年
    公開日: 2011/05/25
    会議録・要旨集 認証あり
    沸騰気泡は壁面および壁面上に発達した過熱液層からの熱輸送により成長する.我々はこれまでにMEMSセンサを用いた気泡下壁面の局所温度計測と伝熱量評価を通じて,液相熱輸送が気泡成長に重要な役割を果たすことを指摘してきた.新たな研究ステップとして,壁面熱輸送計測に加え,液相温度場の計測により液相と気泡間の熱輸送を評価し,液相熱伝達特性を明らかにすることを目的とする.ここではレーザー干渉法と極細シース熱電対を用いて計測した単一沸騰気泡周囲の液相温度場を示し,本手法の液相熱伝達直接評価への可能性を検証する.
  • 近藤 昌孝, 川口 達也, 齊藤 卓志, 佐藤 勲
    セッションID: SP405
    発行日: 2011年
    公開日: 2011/05/25
    会議録・要旨集 認証あり
    本研究では,蒸気圧が極めて低く,電気伝導性を持つイオン液体の特徴を活かし,上方開放型のマイクロ流路内を流動するイオン液体の流動状況を,電子顕微鏡(SEM)下において実時間で観察した.具体的には,イオン液体としてBMI-PF6(1-butyl-3-methyl-imidazolium hexafluorophosphate)を用い,その中に酸化亜鉛粒子を分散させ,粒子画像流速測定法(PIV)により,幅および深さがそれぞれ50 micronsのマイクロ流路内における流体表面の速度分布を計測した.
  • 高松 尚宏, 高橋 基之, 佐藤 洋平
    セッションID: SP406
    発行日: 2011年
    公開日: 2011/05/25
    会議録・要旨集 認証あり
    従来の計測法では粒子や色素の混入が必要なことから,アプリケーションへの適用が困難であり,革新的な非侵襲計測法が望まれている.本研究では,イオンからのラマン散乱光に注目し,イオン特有のラマンシフト波長のみをフィルタにより透過させた二次元ラマン散乱画像から速度を求める手法を開発した.実流動場の撮像画像にラマン散乱強度・濃度校正曲線を適用して時系列二次元イオン濃度分布計測を行い,ピークの移動量から速度を計算することで,ラマン散乱イメージングによる非侵襲速度計測法を確立した.
  • 志賀 拓麿, 塩見 淳一郎, Esfarjani Keivan, Chen Gang
    セッションID: SP407
    発行日: 2011年
    公開日: 2011/05/25
    会議録・要旨集 認証あり
     数十nmオーダーの直径を持つナノ粒子複合材は,大きな比界面積による熱伝導率の抑制効果から高い熱電変換効率が期待されている.しかしながら,その界面及びナノ粒子中の熱輸送機構に関する知見の不足が大きな課題となっている.
     我々は鉛テルライドを対象とし,複合材料の設計の為に最適な粒径を探るべく,平均自由行程毎の熱伝導率への寄与を密度汎関数に基づいて,微視的かつ第一原理的に評価した.さらに性能制御の為の指標を探るべく,外部圧力・温度に対する鉛テルライドのフォノンの応答並びに熱伝導率への影響を検証した.
  • 崎田 容平, 雑賀 達也, 芝原 正彦
    セッションID: SP408
    発行日: 2011年
    公開日: 2011/05/25
    会議録・要旨集 認証あり
    芳香族燃料の低圧予混合燃焼におけるすすの生成過程において,フラーレン類が生成されることが確認されているが,それらの前駆体である多環芳香族炭化水素からフラーレンやすすに至る生成機構は未だ明らかになっていない.本研究では,ヒーターで熱供給することによって内部温度分布を制御可能な燃焼炉を作成するとともに,燃焼場におけるフラーレン生成に対するアルゴン希釈の影響を評価するために,アルゴン希釈率と炉内の温度分布変化がすす状物質に含まれる多環芳香族炭化水素とフラーレンの含有率に及ぼす影響を実験的に調べた.
  • 林 浩之, 河野 正道, 吾郷 浩樹, 生田 竜也, 西山 貴史, 高橋 厚史
    セッションID: SP409
    発行日: 2011年
    公開日: 2011/05/25
    会議録・要旨集 認証あり
    単層カーボンナノチューブ(SWNT)には多くのカイラリティが存在しカイラリティによって電気特性や直径が異なる。そのため熱伝導率の計測もナノチューブのカイラリティを同定した上で行う必要があるがこのカイラリティを判別した上での熱伝導率の測定は未だに達成されていない。我々は顕微ラマン分光を用いてSWNT一本のみのカイラリティの判定を行った。さらにMEMS技術を組み合わせることによってSWNTに通電加熱することによる熱伝導率の測定法を確立した。
Volume II (A-E)
A22 強制対流1
A23 強制対流2
B21 燃料電池1
  • 不安定発電時の空間分布と時間変化
    横内 康夫, 小川 邦康, 拝師 智之, 伊藤 衡平
    セッションID: B211
    発行日: 2011年
    公開日: 2011/05/25
    会議録・要旨集 認証あり
    固体高分子形燃料電池(PEFC)の発電電流密度を向上させるためには、電流密度の空間分布を把握し、電流が低下している領域とその低下原因を把握する必要がある。そこで、本研究ではPEFC内部に32個のNMRセンサーを挿入し、PEFC内のPEM内含水量と発電電流密度の一次元空間分布とその時間変化を計測した。PEFCの発電条件はセル温度は70℃とし、供給ガスの相対湿度を30~85%、水素ガス利用率を0.2~0.9まで変化させて実験を行った。一部の発電条件では発電が不安定になる非定常現象が現れる。その際のPEM内含水量と発電電流の空間分布とその時間変動を報告する。
  • 津島 将司, 坪田 晶博, 平井 秀一郎
    セッションID: B212
    発行日: 2011年
    公開日: 2011/05/25
    会議録・要旨集 認証あり
    固体高分子形燃料電池(PEFC)は,比較的低温での作動と高効率が見込まれるため,将来の自動車用動力源などとして注目されている.しかし,高電流密度運転時にはカソード触媒層内の液水生成による性能低下が,実用化に向けての課題の1つとなっている. カソード触媒層における過電圧は,酸素・プロトン・電子の輸送抵抗に依存することが知られており,液水生成による酸素拡散阻害が発電性能に大きな影響を与えていると考えられている.本研究では,カソード触媒層内での液水挙動を考慮するためにポアネットワークモデリング(PNM)と格子ボルツマン法(LBM)を連成した数値解析手法を新たに開発した.これにより,PEFCカソード触媒層における細孔(ミクロ)スケールでの液水挙動を考慮した発電解析を行い,出力電流密度ならびに触媒層厚さ等が液水挙動と発電性能に与える影響の評価・検討を行った.
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