プラスチック容器の表面滅菌用小型電子線(EB)処理による低エネルギーの有効性が,研究された。
応用研究で吟味された最低量のエネルギー 150 keV が,この実験で使われた。
Bacillus pumilus ATCC 27142 の胞子の不活性化が,確実に証明された。
直接計数法と分割生成法の 2 つの微生物学的方法が用いられ,3 kGy から 25 kGy の範囲での照射に対する電子ビーム線殺菌効果を測定した。
結果として生じる対数線形の生存曲線は,B. pumilus の D10 値が 1.4 kGy であることを示した。この値は,EB 及び/又は γ 線照射を使用している他の研究者の結果との良く一致している。
生存曲線からの線形回帰モデルの外挿法も,約 9 kGy が 6 ログ削減に充分なことを示した。
これは,12 kGy 照射での分割生成試験によって確認された。
本研究は,低エネルギー EB が無菌充填で用いられる医薬品容器の滅菌に対する新しいインライン利用可能な室温滅菌法であることを証明している。
本処理法は,エチレンオキシド,蒸気,過酸化水素などを使用する従来の自社製の方法に対する現実的代替法であり,化学物質または工程用水の必要とそれらの廃棄処理と関連する諸経費をなくする。
高エネルギー EB,または γ 線照射のようなオフサイト滅菌法と関連するコスト,物流,工程のバリデーションなどの諸々の課題も,回避される。
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