所与の分類目標に対し、抽出分類ルールの可読性を損なうことなく、かつ、分類精度向上に寄与するデータ抽象を、既存の辞書概念の分解・再統合により求める分枝限定アルゴリズムを与える。

識別センサ情報を用いた, 画像センサにおける物体識別モデルの自動学習を目的とする. EMアルゴリズムによる学習法を構築し, 手法の有効性を検証した.

ユーザーの関心度を推定するシステム構築のために、視線モデルを”関心あり”と”関心なし”のカテゴリーに分類する問題として捉え、サポートベクターマシーンなどでは難しい重なり合った分布に対してAllen-Cahn型方程式を用いてカテゴリー化する方法を提案する。

構造的に多様な物質を対象としたモデルでの毒性予測では、モデル規模の拡大に従い予測性能が低下する問題がある。本研究では、より高精度の予測モデルを得るために構造類似性検索による動的な予測モデルの獲得を試み、その性能を比較検討した。

薬物は副作用（望まない活性）を伴う場合がある為，そのリスクを早期に見出す事は重要である．この問題の解決を目指し，治験薬データベースの100活性種を対象に，活性の有無を予測するシステムを構築した．

この発表では，時間を4つの尺度（名義，順序，間隔，比率）で分類し，それぞれの時間における地物の時間関係を検討することによって，これまでより包括的な時間述語のtaxonomyを提示する．また，全順序の時点をもつプロパティを半順序の時点とみなすことによって，より詳細に実世界の時間関係を推論することが可能になることを提案する．

本発表では,変量間の因果関係がベイジアンネットワークにより記述されているとする．このとき，反応変量Yの観測が困難である場合において，処理変量XからYへの因果効果を推測する問題を扱う．一般に，Yが観測できない場合には因果効果を推測することは困難であることが知られている．そこで，この条件の下で,因果的効果の最も狭い存在範囲(Tightest Bound)を定式化する.この結果はベイジアンネットワークの構造が未知のときでさえ適用可能である.

今研究では、手術室内における麻酔科医の行為を、柔軟性を持ちつつ表現するためのモデルとして、ベイジアンネットワークレイヤーモデル（ＢＮＬ）を提案する。ＢＮＬとは麻酔行為を抽象度を変えてベイジアンネットワークを複数構築し、その複数個のＢＮを層状に結合させるたモデルである。

オートマトンでモデル化されたエージェントの知識表現では，非ノイマン型プログラムNon-Neumann Type Program : NNTPが一般的である。NNTPはIF-THENルールの集合として記述できるが，Prologを用いると，構造化することもでき，洗練されたものになる。

クラシファイアシステムの学習では、報酬値の設定によって学習の収束の早さが異なってくる。一方で、報酬値の設定には、決定指標が無く、経験則によって決めなくてはならないという問題がある。この問題の解決のため、本研究ではGAを用いて、報酬値の準最適解を自動的に探索することを提案する。

In reinforcement learning, least-squares policy iteration combined with geodesic Gaussian kernels is an effective approach. In this paper, we apply the method to simulated robot arm control and Khepera navigation tasks.

強化学習等において、内発的報酬を使った研究がいくつかある。この中で内発的報酬を使って外部報酬に導くような機構を提案しているものがある（A. Barto, S. Singh, N. Chentanez, 2004）。この研究では特定のイベントに対して、内発的報酬が与えられるようになっており、また決定論的な遷移にしか対応していなかった。本研究ではこの前提条件をはずして、かつある程度汎用性を持たせた機構を提案する。この機構の基本はDoya等が提案しているModule強化学習と、状態予測誤差との組み合わせである。これにより確率的な状態遷移にまで対応できることを示す。

本稿では，不完全なセンサをもつAcrobotの振り上げタスクを用いて計算機実験を行った。実験の結果，不完全知覚が生じても文脈によって適切な行動が獲得された。これにより，提案手法の有効性が明らかとなった。

我々は，これまでに，強化学習を用いた株式取引エージェントを開発してきた．本論文では，より汎用的な株式取引戦略を強化学習で獲得する方法を提案する．また，カブロボ・シミュレータを用いた実験により，その有効性を確認する．

本論文は複数のエージェントが所有している区間に対する経路選択オークションを扱う．例えば１つの区間を複数に分割して申告するなどの架空名義を用いた操作の影響を受けないオークションメカニズムを提案する．

匿名な開環境での協力ゲームで利用可能な解概念である匿名操作不可能コアについて，その解である利得関数の簡略な表記法の性能に関する考察を行う．また解が一意となる匿名操作不可能仁を算出する方法の提案を行う．

検索連動型広告オークションにおいて，広告の掲載数を動的に変更する方式を提案する．提案方式はVCGメカニズムに基づいており，社会的余剰を最大化するように掲載数が決定され，参加者は評価値を偽る誘因を持たない．

凸凹した適応度地形における進化と学習の相互作用を理解するため，多峰性適応度関数を用いた表現型可塑性の進化モデルを構築した．実験の結果，Baldwin効果と呼ばれる進化と学習の相互作用が繰り返し生じ，集団が局所最適に陥ってもうまく抜け出す過程が観察された．

細胞，器官，個体，・・，のような動的な階層構造は生命の本質と考えられる．本研究では，モジュールの生成や崩壊が構成要素の種類数に基づくと仮定した抽象モデルを構築し，階層構造の進化に関する進化実験を行った．

オートポイエーシスの人工化学系を非同期セルオートマトン(ACA)によって記述し,特性の解析により,特にACAによる制約条件がもたらす性質を明らかにする．また同時に,他の化学反応系の記述可能性を探る．

モジュラーロボットのひとつであるポリキューブ型ロボットは，その自由度と拡張性のために設計が難しい．本論文では物理シミュレータと進化計算を用いて形態と行動からなる機能を獲得させ，実世界での検証を行った．

サーバ統合時の設計問題は、NP困難であることがしられているビンパッキング問題の1種として定式化できる。本論文では、既存のFFDHアルゴリズムとの比較結果をもとに、我々の提案する近似アルゴリズムの有効性を評価する。

過去に起こった事故例の事象連鎖を分解、集積、再構成することによって未来に起こりうる事故を予測することを試みた。またより多くの事故予測を行うためにどのような情報が必要かを検討した。

本論文では，擬似的な木を用いたボトムアップな非同期分散制約最適化手法を対象とした分散探索処理の効率改善手法を提案する．提案手法では，ノード間の通信の効率化のための各ノード内での探索による解の導出とノード間の同期回数の削減，および誤差を許容し，探索処理の反復回数と解の記憶のための空間を削減する手法を導入する．

<b>ある特定の相手に現時点でばれない嘘</b>を生成するアルゴリズムを提案する．本アルゴリズムでは，現実世界の真実全てが記述されたデータベースを仮定し，これを改竄することによってつきたい嘘をばれない嘘にする．

脳情報理解様式の状態遷移モデルにおける，様式未確定段階の存在について，迷路探索問題を題材として検証する．また，様式未確定段階から，メッセージ提示によって様式確定に至らせる推移制御方法を検討する．

人間や計算機が通信(コミュニケーション)を行う時，常に通信相手と通信可能かどうかを考慮する必要がある．このような通信可能性の形式化は，エージェント間通信の論理においても重要である．本研究では，こういったエージェント間の通信可能性を論理的に形式化した通信経路(c)と，信念演算子(B)，時相演算子(CTL)，さらに，エージェントのアクションと動的なクリプキモデルの更新を表現するダイナミック論理とを組み合わせた動的時相認識論理体系B*CTL/cを提案する．

人間のような柔軟な知能の実現にはパターン情報を知識として扱える推論システムが必要である。そこで、自律的かつ追加的に知識としてのパターン情報を獲得することができるパターンベースの推論システムを提案する。

本稿では，観測したデータをまとめ，背景知識を用いて分類・統合する観点から信念変更を捉え，可変精度ラフ集合モデルおよび粒状推論(granular reasoning)に基づいて，信念変更の各種の操作を表現するモデルを提案する．

本研究は，楽器の博物館を題材として楽器に関する知識を多面的に伝えることを目的とする．博物館の現場において世界の文化や歴史をシナリオ的に紹介する知識映像コンテンツの制作を支援する．

筆者らは車内外で編集、配信する知識映像コンテンツを用いた快走支援について論じる。提案するコンテンツは車内での会話やおすすめの観光スポットを紹介したコンテンツであり、これらは道の駅で検索、共有することが可能である。

適応型カメラワークによる映像コンテンツ制作支援を行う。スタジオ内での人物撮影時において、撮影者が意図した映像を、簡単な操作でカメラ制御を行わせるシステムを開発した。実際の現場での使用を通して、有効性を検証した。

本研究では，専門家によるデータマイニング結果の評価過程における仮説の形成支援手法の開発をめざす．本稿では，慢性肝炎データからの複数回のマイニング結果を用い，客観的指標群の値を基とするクラスタリングによる評価ラベル推定性能について示す．

本研究では，教師つき負例と教師なしデータからなる半教師つき学習コーパスからSVM学習器を構築し，知識検索サイトにおける不適切な投稿の分類を試みた．

本研究では，アンケートの分析結果とメールの分析結果を統合して，NPO法人ドットジェイピーにおけるリーダーとスタッフの協調行動の分析を行った．

我々は、センサネットワークを利用した看護業務支援システム構築の一環として、看護師の業務分析を行うシステムの開発を行っている。センサデータをもとに業務分析を行うためには、単にセンサデータをそのまま可視化するだけでは不十分であり、適切な抽象化および可視化が必要となる。また、看護師のようにチームで行われる業務を把握するためには、各場所で並行して発生する事象や各事象の前後関係を把握可能とする必要がある。このためには、複数の情報を時間的な一貫性を維持しつつ可視化を行う必要がある。本稿ではこれらの機能を実現するフレームワークである、業務分析システムの設計について述べる。

Webをはじめする実世界の多くのデータは関係構造をもっている．しかし分類などのタスクを考える際にはこういった関係情報が使われることは少ない．また実際に使われる場合でも，人手を介して関係に関する情報を属性にうまく加工するという方法が取られる．そこで本研究では，エンティティ間の関係構造を用いて適切な属性を生成する方法を提案することを目標とし，それらを用いて有用な属性が生成されることを確認した．

グラフ中の各頂点を近傍構造で特徴づけ，その類似度に基づいて大規模グラフから所与のグラフと類似した構造を有する近似部分グラフを効率的に検索する手法を提案する．

複数クラスからなるグラフ構造データからクラス分類性能の高い特徴的な部分グラフを効率的にマイニングする為に，部分グラフが取り得る情報利得値の上界を探索空間の枝刈り基準としたペア逐次拡張に基づくグラフマイニング手法を提案する．

検索対象のデータ空間に対して、クエリを基点としたMST（Minimal Spanning Tree）を生成しながら構造類似性検索を行うことで、データの近接性が反映された探索結果を得られる手法を考案し、その有用性を検討した。

先行研究において，化学グラフ中の任意の2原子とその間の最短パス長で表される部分グラフとしてパスフラグメントを考案した．本研究では，ヘテロ原子に注目したパスフラグメントを用いて，2原子間のパス長を変化させながら化学構造データに対してマイニングを行い，知識獲得を試みた．

楽曲を複数の和音とそれらの間に存在する相互関係から構成されるデータであると見なし、既存の楽曲とそれに対するユーザの評価から、個人の感性と関連のある楽曲構造を帰納論理プログラミングによって学習する。

本研究ではDTWと自己増殖型ニューラルネットワークを用いた、時系列パターンの学習モデルを提案する。また音素データと動画像データを用いて識別実験を行い、提案手法が従来手法に比べて、頑健な認識精度をもつことを検証する。

半教師ありの枠組みでオンライン学習かつ認識する手法を提案する。本手法は、ラベル付きデータの取得が困難かつ、環境が刻々と変化し学習・認識すべきクラスなど認識環境の事前予測不可能な問題に対処することを目的とする。

本発表では，動的システムから得られる入出力信号から，逐次的に状態空間モデルの学習(同定)を行い，その安定性を推定する方法について述べる．

宇宙・海底等，ロボットのタスク・環境の想定が困難な状態における学習器利用に関して，著者らは自己組織化回路素子SONEを提案している．今回SONEにフリップフロップ素子を導入したことにより長時間の隠れ状態を持つ時系列学習を実現した．

本発表は、移動ロボットによる地図作成を次元削減問題という観点から再定式化する。この新たな枠組では、地図作成問題は「観測履歴空間での物体間の近接関係をできるだけ忠実に保存するように実空間における各物体の座標を求める」という問題として扱われる。

自立移動ロボットによるSLAMを、複数のロボットが互いを観測した情報を用いることにより行う。センサとしてカメラを使用し、そこから得られるランドマークと他のロボットの観測される方向をデータとして用いる。

道路，鉄道などの交通網を初めとして，様々なネットワークが空間上に存在する．これら空間上のネットワークは分析・活用を行なう際，これまでのネットワーク分析の手法では，ノードの評価が現実と解離することがある．そこで，Web上の情報も活用したネットワーク分析を試み，それを現実のサービスへ利用する方法を考察する．

本稿では，ユーザが閲覧中のWebページを自由に保存するためのWebClipシステムについて述べる．本研究では，収集したコンテンツに対応するエージェントにより，コンテンツ自身がユーザにサービスを提供可能なモデルを構築する．