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クエリ検索: "静岡県立農林環境専門職大学短期大学部"
18件中 1-18の結果を表示しています
  • *池ヶ谷 篤
    日本調理科学会大会研究発表要旨集
    2023年 34 巻 1A-5
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/09/09
    会議録・要旨集 フリー

    【目的】食パンは水分量が少ないことから唾液の分泌量が低下した高齢者等にとっては食塊形成が難しくなり,食べにくいことが予想される。食パンを食べる際にはジャムやバター,マーガリン等の油脂系スプレッドを同時に摂取することが多いため,これらの添加が食塊の物性に及ぼす影響を明らかにする。

    【方法】食パンのクラムを粉砕し,これに人工唾液と食パンに塗ることを想定した量のイチゴジャム,バター,マーガリン,高脂肪タイプと低脂肪タイプの2種のファットスプレッドを加えて乳鉢で練り,模擬食塊を調製してその物性を測定した。加えて,糖度と粘度が異なる9種類の模擬ジャムと,キャノーラ油と水を異なる比率で混合したエマルジョンを調製し,これらを添加して同様に模擬食塊を調製して物性を調査することで,ジャムおよび油脂系スプレッドが食塊の物性に影響を与える要因を探索した。

    【結果・考察】イチゴジャム,バター,マーガリン,2種のファットスプレッドのいずれも添加することで模擬食塊の硬さと付着性が有意に低下した。その効果についてはイチゴジャムと低脂肪のファットスプレッドが高かった。

    模擬食塊の硬さは低糖度かつある程度の粘性を有する模擬ジャムを加えた際に最も低下した。逆に効果が低いものは高糖度でペクチンを添加していない模擬ジャムであった。油と水のエマルジョンについては,いずれの比率においても添加することで模擬食塊の硬さは有意に低下した。また,油の比率が高まるにつれて付着性が低下する傾向がみられた。

    これらの結果から,ジャムや油脂系スプレッドに含まれる水分はパンの食塊の物性を嚥下に適したものとするが,水分と同時に油分を加えることで,より効果が高まることが示唆された。

  • *近藤 晃
    日本森林学会大会発表データベース
    2023年 134 巻 P-119
    発行日: 2023/05/30
    公開日: 2023/05/30
    会議録・要旨集 フリー

    コンテナ苗は培地と潅水で育苗される容器栽培である。コンテナ苗の潅水は、スプリンクラーや散水チューブなどを用いて苗木の上方から散水する頭上潅水が主体で、底面給水は斎藤の報告のみである。本研究はスギコンテナ苗の育苗において、底面給水と頭上潅水(常法)が苗木の成長や水使用に及ぼす影響を明らかにすることを目的として行った。サイドスリット付きコンテナ容器に移植したスギ1年生実生苗を用い、両潅水法による育苗を行った結果、育苗中の成長や苗木のバランス(形状比,T/R率)には差異がなく同等であった。根系は容器底面まで達し、空気根切りがされずにコンテナ容器底面から根が露出した個体や根腐れした個体は両者とも認められなかった。育苗したコンテナ苗を定植した活着率は共に100%で、初期成長量に差異はなかった。一定期間の水使用量は、頭上潅水が底面給水の約1.4倍で、水利用率は底面給水が頭上潅水より高かった。スギコンテナ苗の育苗において、底面給水法は節水型の育苗技術として有効と考える。

  • *星川 健史, 坂倉 悠斗, 矢嶋 準, ザン ペイイー, 原田 丈也
    日本森林学会大会発表データベース
    2022年 133 巻 P-083
    発行日: 2022/05/30
    公開日: 2022/06/21
    会議録・要旨集 フリー

    航空機リモートセンシングによる森林の地上部バイオマスの推定は林冠高を利用したモデルが一般的である。しかし、この林冠高を利用したモデルは、単木材積や立木密度の推定精度に課題がある。UAV-LiDARは、低空・低速での飛行計測ができるので、広い視野角で、高密度の点群を得ることが可能である。特に、産業用無人ヘリコプターのように航続時間が長ければ広域の計測も可能である。広い視野角かつ高密度の点群は、林冠形状だけでなく林内の地物形状の計測を可能にする。本研究では、樹幹形状を直接計測するために必要なUAV-LiDAR計測の条件を明らかにすることを目的として、計測条件や林分条件と、樹幹計測の効率の関係を調査した。

    樹幹計測の効率は、樹幹付近における開空度を指標とした。調査は、樹幹付近から撮影した全天写真を解析することにより行い、国内の21の地域を対象とした。その結果、入射角度や樹冠疎密度が、樹幹の計測効率に大きく影響していることが明らかとなった。UAV-LiDARで樹幹形状を計測するためには、樹冠疎密度や入射角度に配慮して計測計画を立てる必要がある。

  • *平岡 裕一郎, 星川 健史, 矢嶋 準, 原田 丈也
    日本森林学会大会発表データベース
    2023年 134 巻 D7
    発行日: 2023/05/30
    公開日: 2023/05/30
    会議録・要旨集 フリー

    近年、レーザ測距装置(LiDAR)による計測手法が森林分野に導入され、森林計測にかかる時間・コストの削減や精度向上が期待されている。これまでの航空機レーザ計測では、得られる点群密度は低く、林内の樹幹を十分に捉えることは困難であった。それに対し、無人航空機(UAV)にLiDARを搭載したUAV-LiDARでは、より林冠に接近した計測が可能なため、レーザが林内に小径かつ高密度で照射され、樹幹表面上の点群(樹幹点群)も多数取得できる。このためUAV-LiDARにより樹幹のサイズや形状情報を取得できると期待される。一方、一部のレーザは林冠に遮蔽されるため、樹幹点群の欠損は地上型LiDARと比較して多くなる。また、計測の際には対象林分の上空をUAVが往復を繰り返し林分全体を捉えるよう航路設定するが、往復航路間で点群に位置ずれが生じる可能性がある。本研究ではこれら問題の解決と、樹幹点群の検出と樹幹直径等の形質情報の推定を試みた。往復航路間の点群の位置合わせはIterative closest point法により実施した。また樹幹点群のみを抽出には領域成長法を適用した。抽出した樹幹点群から樹幹直径を推定し、実測値との比較による推定精度の検証を行った。

  • *平岡 裕一郎, 星川 健史, 矢嶋 準, ザン ペイイー, 原田 丈也
    日本森林学会大会発表データベース
    2022年 133 巻 D4
    発行日: 2022/05/30
    公開日: 2022/06/21
    会議録・要旨集 フリー

    近年、レーザ測距装置(LiDAR)を用いた様々な計測手法が森林分野に導入され、森林計測にかかる時間・コストの削減や精度向上が期待されている。これまでの航空機レーザによる計測では得られる点群密度は低く、林内の樹幹情報を十分に把握することは困難であった。それに対し、無人航空機(UAV)にLiDARを搭載したUAV-LiDARでは、より林冠に接近して計測することができるため、レーザが林内に高密度で照射され、樹幹表面上の点群(樹幹点群)も多数取得できる。このためUAV-LiDARにより樹幹のサイズや形状情報を取得できると期待される。一方、一部のレーザは林冠に遮蔽されることから、樹幹点群の欠損は地上型LiDARと比較して多くなり、円周近似等による樹幹点群検出手法の適用は困難となる。そこで本研究では、UAV-LiDARで取得した森林3次元点群から樹幹点群を抽出する手法として、連続して計測された点群を切り出した小セグメントの3次元形状特徴量に基づき識別する方法を試みた。その結果、欠損のある場合でも樹幹点群として抽出できることを確認した。本手法の精度検証として、従来の解析方法によって抽出した樹幹位置との比較を行った。

  • ―底面給水と頭上潅水の比較―
    近藤 晃
    日本緑化工学会誌
    2022年 48 巻 1 号 144-147
    発行日: 2022/08/31
    公開日: 2022/11/22
    ジャーナル フリー

    スギコンテナ苗の育苗技術の構築を目的に,育苗時の潅水方法(底面給水と頭上潅水(常法))が苗木の成長,物質生産および根鉢形成に及ぼす影響について検討した。1 成長期間,両潅水法で育苗したコンテナ苗の苗高,根元径,形状比および苗木乾重(地上部,粗根,細根)には有意な差異は認められなかった。コンテナ苗の地下部は,根系が培地をしっかり包み込んだ根鉢が形成され,培地の崩落や根腐れは認められず,根鉢硬度(山中式硬度計による指標硬度)および細根率には有意な差異は認められなかった。スギコンテナ苗の育苗において,底面給水は頭上潅水と同等な育苗成績を示したことから,有効な潅水法と考えられる。

  • 池ヶ谷 篤
    日本調理科学会誌
    2023年 56 巻 2 号 46-54
    発行日: 2023/04/05
    公開日: 2023/04/12
    ジャーナル フリー

     本研究はパンへのジャムの添加が,その後口腔内で形成される食塊の物性に及ぼす影響を明らかにすることを目的として行った。異なる量のイチゴジャムを砕いたパンクラムと人工唾液に混ぜて模擬食塊を作成し,物性を測定した結果,イチゴジャムの量が増えるほど,食塊の硬さと付着性が低下した。さらに,糖やペクチンの濃度,原料の糖の種類を変えて様々な模擬ジャムを作り,同様に模擬食塊の物性を測定した結果,糖度が低く,一定以上の粘度を持つジャムは,食塊の硬さを低下させる効果が高いことが明らかとなった。また,原料の糖をショ糖からブドウ糖や麦芽糖に変えても模擬食塊の物性には影響がなかった。

  • 池ヶ谷 篤
    日本調理科学会誌
    2023年 56 巻 5 号 199-208
    発行日: 2023/10/05
    公開日: 2023/10/10
    ジャーナル 認証あり

     本研究は,食パンへの油脂系のスプレッド素材の添加が,その後口腔内で形成される食塊の物性に及ぼす影響を明らかにすることを目的として実施した。異なる量のバター,マーガリン,2種のファットスプレッドを人工唾液とともに砕いたパンクラムと混合し,模擬食塊を調製してその食感を測定した。また,油と水を異なる比率で混合してエマルジョンにし,同様に模擬食塊を調製して評価した。その結果,油脂系のスプレッド材を添加することで,模擬食塊の硬さと付着性が低下し,この効果は添加量を増加するとともに大きくなった。また,バターやマーガリンと比較して油脂の比率の少ないファットスプレッドが硬さと付着性の低減により有効であった。キャノーラ油と水を混合したエマルジョンを評価した結果については,キャノーラ油を添加することにより,水のみの場合と比較して模擬食塊の硬さ,凝集性,付着性のいずれもがより低下した。

  • 池ヶ谷 篤
    日本調理科学会誌
    2022年 55 巻 1 号 47-49
    発行日: 2022/02/05
    公開日: 2022/02/08
    ジャーナル フリー
  • 池村 嘉晃, 片山 信也
    芝草研究
    2023年 51 巻 2 号 162-165
    発行日: 2023/03/31
    公開日: 2024/03/31
    ジャーナル オープンアクセス
  • 菅野 友美, 三宅 義明
    日本調理科学会誌
    2023年 56 巻 2 号 55-60
    発行日: 2023/04/05
    公開日: 2023/04/12
    ジャーナル フリー

     5種類の粉末香辛料(ローズマリー,オールスパイス,ナツメグ,ジンジャー,シナモン)を添加したドーナツの特性と抗酸化活性を検討した。ドーナツの比容積,膨化率はすべての香辛料添加ドーナツで無添加のプレーンドーナツよりも低い傾向を示した。抗酸化活性は,親水性の活性酸素吸収能力(ORAC法)によって測定した。香辛料添加ドーナツの抗酸化活性は,香辛料の添加量が多いほど高くなった。5種類の香辛料および香辛料添加ドーナツのうち,ローズマリーのH-ORAC値が最も高い値を示した。シナモン粉末は強い抗酸化効果を示したが,ドーナツに添加した場合では弱い効果を示した。したがってシナモンは抗酸化の観点から加熱処理に適さないことが示唆された。

  • 池ヶ谷 篤, 豊泉 友康, 大場 聖司, 中嶌 輝子
    日本調理科学会誌
    2024年 57 巻 2 号 146-149
    発行日: 2024/04/05
    公開日: 2024/04/12
    ジャーナル 認証あり
  • 木村 公美, 佐々木 重樹, 星川 健史, 近藤 良平
    森林利用学会誌
    2021年 36 巻 1 号 論文ID: 36.31
    発行日: 2021/01/31
    公開日: 2021/03/21
    ジャーナル フリー
  • 山野 はるか, 吉田 詞温, 汪 斐然, 清水 みゆき, 小泉 聖一, 小林 信一
    日本畜産学会報
    2021年 92 巻 4 号 519-527
    発行日: 2021/11/25
    公開日: 2022/01/06
    ジャーナル フリー

    放牧実態を経営発展の観点から分析し,問題解決の方策を検討することを目的に,2017年および2019年に茨城県A町の繁殖経営全戸に対し,アンケートおよびインタビュー調査を行った.放牧実施率は両年とも4割であったが,繁殖牛のみ,季節放牧を繁殖牛1頭あたり30 a未満の放牧用地で放牧している経営が大半を占めた.飼養頭数に対する放牧面積が不十分であり,放牧用地が自宅や牛舎から遠い経営が多かった.糞尿処理の省力化や発情発見のしやすさが放牧導入の目的である経営が多かった一方で,給餌・給水などの飼養管理が負担であると回答した経営は4割に上った.放牧の課題は,家畜の移動や観察,飼料や水の運搬が負担であることが明らかとなった.課題を解決するために必要な方策として,個々の放牧実施経営では,放牧用地の基盤整備や草地管理が挙げられ,地域や行政が行うべき対策は,放牧実施経営周辺への放牧用地の集積であると考えられる.

  • 山家 一哲, 牧田 好髙
    園芸学研究
    2023年 22 巻 2 号 115-123
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/06/30
    ジャーナル フリー

    気候変動による秋冬季の気温上昇や降雨量の増加によって,ウンシュウミカン果実の浮皮発生が多発し,収穫後の長期貯蔵が難しくなっている.これまでジベレリンによる果皮の老化抑制は検証されていたが,高濃度でないと浮皮軽減に効果がなく,その場合に着色遅延が発生するため,実用化に至らなかった.そこで本研究チームでは,ジベレリンにプロヒドロジャスモンを加えることで,着色遅延を軽減できる散布時期と濃度を検証した.プロヒドロジャスモンは処理濃度によって植物への影響が異なることが示唆されており,当初ジベレリンとプロヒドロジャスモンの同濃度混用処理(3.3~20 ppm)を行い一定の効果が得られたが,ジベレリン10~20 ppm処理では著しい着色遅延が散見されることがあった.そこで,低濃度のジベレリン3~5 ppmに高濃度のプロヒドロジャスモン25~50 ppmを混用処理した結果,若干の着色遅延のみで安定して効果が得られることがわかった.‘青島温州’ の場合,検討した散布時期(8~10月)の中で,9月上旬が最も効果が高いことが明らかになった.その後も,全国の産地で現地実証が行われ,ジベレリンとプロヒドロジャスモンの混用散布の浮皮に対する有効性が確認され,植物生育調整剤としての登録,生産現場への導入につながった.しかし生産現場ではジベレリン処理に伴う着色遅延をできる限り抑えたい要望が強かった.そこで本剤の散布濃度・時期の影響について再検討した結果,ジベレリン1 ppm,プロヒドロジャスモン25 ppmの処理でも浮皮が軽減され,着色遅延を1週間以内に抑えることができたため,使用濃度範囲の登録拡大(ジベレリン濃度1~5 ppm)につながった.また,晩生温州以外の品種で効果的な散布時期を検証することで,早生系統や中生系統でも利用が可能となり,西日本のウンシュウミカン産地でも普及が進んだ.本剤は,短期および長期貯蔵に合わせた浮皮軽減,腐敗抑制を実現しており,今後のミカン栽培および貯蔵に欠かせない技術となっている.

  • 山家 一哲, 江本 勇治, 中村 明弘, 古屋 雅司
    園芸学研究
    2021年 20 巻 2 号 163-170
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/06/30
    ジャーナル フリー

    カンキツ栽培において規模拡大を行う場合,作業効率の劣る樹形や,改植後すぐに収穫できないことが問題となっている.本研究では,作業しやすく早期に安定した収量・品質を確保できる樹形を開発するため,双幹形仕立てと高位接ぎ(接ぎ木高さ30 cm)を組み合わせた ‘青島温州’ 幼木樹の生育と着花特性について検証した.双幹形区(接ぎ木高さ5 cm)では開心自然形区と比較して葉数が多く,樹冠容積が大きく推移した.また,高位接ぎ(接ぎ木高さ30 cm)双幹形区は,定植1年後の着花数が多く,2年目以降の有葉花率が高くなる傾向にあった.定植3年後における新梢数は,高位接ぎ双幹形区が双幹形区と比較して有意に少なかった.着果1年目,2年目の果実品質は,仕立てと接ぎ木高さによる違いはみられなかったが,双幹形の2区は開心自然形区と比較して果実階級(横径)が小さくなるとともに,高位接ぎ双幹形区では地上部90 cmより上に着果した果実割合が高いことが示された.以上のことから,‘青島温州’ の双幹形仕立て(高位接ぎを含む)は開心自然形よりも樹冠容積が増加し,初期生育が早くなる利点があり,さらに高位接ぎ双幹形では開心自然形区と比較して有葉花率が高く推移すると考えられた.

  • 濵﨑 櫻, 山家 一哲, 稲葉 迅, 北谷 友梨佳, 北村 陽, 山本 梨沙, 馬 剛, 張 嵐翠, 加藤 雅也
    園芸学研究
    2022年 21 巻 2 号 175-180
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/06/30
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    ウンシュウミカンのフラベドに含まれるβ-クリプトキサンチンの蓄積がマルチ栽培によって増大するメカニズムを明らかにするため,マルチ栽培の ‘青島温州’ のフラベドについて9月から11月にかけてのβ-クリプトキサンチン含量とカロテノイド代謝経路に関連する酵素遺伝子の発現量を調査した.マルチ処理した ‘青島温州’ の果実のフラベドにおいて,9月はβ-クリプトキサンチン含量に差がみられなかったが,10月は無処理の1.9倍, 11月は1.4倍とβ-クリプトキサンチン含量が増大していた.これらのフラベドでは9月および10月時点でカロテン生成とキサントフィル生成に関わる酵素遺伝子CitPSYCitPDSCitZDSCitLCYb2CitHYbCitZEPの発現量が無処理よりも高くなっており,特にCitLCYb2CitHYbCitZEPの発現量は対照区との差が大きかった.11月はCitLCYb1CitLCYb2が無処理より顕著に発現量が高く,CitNCED2CitNCED3の発現量は低かった.CitLCYb1CitLCYb2はどちらもβ-カロテンの生成と関係しており,CitLCYb2の発現量はマルチ処理により9月から11月まで顕著に高かった.以上のことから,マルチ栽培によってウンシュウミカンのフラベドにおけるカロテノイド代謝経路のβ,β-キサントフィル合成に関係する酵素遺伝子の発現量が上昇することで,β-クリプトキサンチン含量が増加すると考えられ,中でもCitLCYb2の発現量の著しい上昇が大きく影響する可能性が示唆された.

  • 有機農業研究
    2022年 14 巻 2 号 44-49
    発行日: 2022/11/30
    公開日: 2024/01/06
    ジャーナル フリー
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