最近CRT観視作業に伴う疲労についての関心が高まっている.一方, 漢字表示の可能な表示装置も増加して来ており, 読みやすく, 疲れないという意見もある.ここでは漢字表示がカタカナ表示にくらべてどれ位読みやすいか, 観視による疲労はどうか, という2点について検討した.読みやすさに関しては, 読取りに要する時間と読取りの正確さを測定し, 疲労に関しては, CFF (臨界融合周波数) と眼の調節機能の測定を行った.その結果, 漢字文はカタカナ文より読取りが速いうえ, 読取りの正確さにおいても優れており, 疲労も少いことがわかった.また, 一般にCRT観視による疲労には充分注意を払う必要のあることが明らかとなった.
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