統一論題「リスク・不確実性情報の開示と監査」は,「まさにそこが,開示や監査に期待するところだ。」と昨今マス・メディアでも大きく取り上げられている。しかし,監査を業として行う我々会計士にとってその分野は,情報利用者と会計士の理解が噛み合わない場合,我々自身の将来のリスクと不確実性を極めて高いものにする。そこで,これらの開示や監査が制度化されようとする今こそ,会計士は「出来ること,出来ないこと」を明確に主張し,エクスペクテーション・ギャップの拡大を防ぐ必要がある。
以下,開示と監査はどのような位置関係であることが会計士にとって望ましいと考えるか,について整理する。なお,意見に関する部分は,すべて筆者の私見である。
抄録全体を表示