本研究は、保険の補償内容を読んでいる際の視線を眼球運動測定装置で測定することを通じて、保険の補償内容を誤解してしまう要因について検討し、現行の補償内容の説明方法について、改善案を提言することを目的とした。誤解が生じる要因の一つとして、企業のシェアが大きいと、補償内容の説明書をよく見なくなることで、補償内容の理解度が下がると考えた。このことを調べるために、心理学実験を行った。保険の補償内容の説明書を読んでもらう前にその保険を取り扱っている企業のシェアを教示し、シェアが大きい場合と小さい場合で、保険の補償内容の説明書の見方や保険の補償内容の説明書の理解度が変わるかを検討した。実験の結果、保険の種類によるが、企業のシェアが大きいと、補償内容の説明書を慎重に見なくなることで、保険の理解度が下がるということが示唆された。最後に、本実験の結果に基づいて、現行の補償内容の説明方法について、改善案の提言を行った。
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