日本家畜臨床学会誌
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28 巻, 1 号
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  • 佐藤 繁, 河野 充彦, 村山 勇雄, 高橋 孝幸, 鈴木 利行
    2005 年28 巻1 号 p. 1-6
    発行日: 2005/06/30
    公開日: 2009/04/22
    ジャーナル フリー
    分娩前の負のエネルギーバランス(NEB)は胎児の成長に伴う栄養要求の増大や乾物摂取量の低下と関連があるが、その実態や分娩後のNEBとの関係は知られていない。健康乳牛における分娩前のNEBと分娩後のNEBとの関係を明らかにする目的で、分娩前2-0週の血糖(GLU)値と遊離脂肪酸(NEFA)値を基準としてI~IVの4群に区分し、分娩後の血中成分の推移を検討した。その結果、GLUは分娩後2-4週にI群(低GLU・高NEFA)とII群(低GLU・低NEFA)で、III群(高GLU・高NEFA)やIV群(高GLU・低NEFA)に比べて低値、NEFAは分娩後0-2週と2-4週にII群とI群で、IV群に比べて高値を示した。アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST)は分娩後0-2週と2-4週にII群で、III群やIV群に比べて高値、γグルタミルトランスペプチダーゼ(GGT)は分娩後2-4週にI群で、II群に比べて高値を示した。また、分娩後にはGLUとASTとの間に負の相関、NEFAとASTおよびGGTとの間に正の相関が認められた。これらのことから、分娩後2-4週のNEBは分娩前2-0週のNEBと密接な関連があり、また、分娩後のNEBは肝機能と関連のあることが示唆された。
  • 佐藤 繁, 河野 充彦, 小野 秀弥
    2005 年28 巻1 号 p. 7-13
    発行日: 2005/06/30
    公開日: 2009/04/22
    ジャーナル フリー
    乳牛の潜在性ケトーシスは分娩後の負のエネンルギーバランス(NEB)、臨床型ケトーシスや第四胃変位の発生と関連があるが、潜在性ケトーシスの発生状況や発生要因、ケトン体以外の血中成分については不明な点が多い。乳牛の潜在性ケトーシスの病態を明らかにする目的で、潜在性ケトーシス牛(52頭)、臨床型ケトーシス牛(23頭)および対照牛(75頭)の血中成分を比較検討した。潜在性ケトーシス牛では対照牛に比べて血糖(GLU)が低値、βヒドロキシ酪酸(BHB)、遊離脂肪酸(NEFA)、トリグリセライド(TG)、βリポタンパク、総タンパク、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST)およびγグルタミルトランスペプチダーゼが高値を、また、臨床型ケトーシス牛に比べてGLU、HDLコレステロール、総コレステロールおよびリン脂質が高値、BHB、NEFA、TGおよびASTが低値を示した。さらに、潜在性ケトーシス牛ではBHBとNEFA、BHBやNEFAとASTとの間に正の相関、BHBとGLU、GLUとASTとの間に負の相関が認められた。これらのことから、潜在性ケトーシスはNEBと密接な関連があり、潜在性ケトーシス牛は対照牛に比べてNEBに起因した体脂肪動員や肝機能低下の程度が重度で、臨床型ケトーシス牛に比べてNEBの程度や持続時間および肝機能低下が軽度であることが示唆された。
  • 近藤 寛樹
    2005 年28 巻1 号 p. 14-17
    発行日: 2005/06/30
    公開日: 2009/04/22
    ジャーナル フリー
    自動搾乳システム導入後3年経過した農場において、バルク乳と各個体の牛乳中体細胞数が増加した。この牛群の全搾乳牛の76%(19/25頭)の個体、全検査分房の43%(41/96分房)の分房から黄色ブドウ球菌(以下SA)が検出された。11頭では複数分房にSA感染が認められた。
    本農場の自動搾乳システムでは搾乳機1台の連続稼動であり、一般的なSA防除対策(感染牛の隔離、最後に別搾り、感染分房乳のみの廃棄)は困難であった。そのため本農場でのSA防除対策としては、淘汰、盲乳、泌乳期治療、早期乾乳による一斉乾乳期治療を組み合わせて実施しするように指導した。
    自動搾乳システムは、伝染性乳房炎が発生した場合、防除対策が取り難く、その対応が困難となることがわかった。そのため、自動搾乳システム導入農場では、SAの侵入及び蔓延防止のため、定期的、或いは体細胞数増加時に細菌培養検査を実施し、早期に感染牛の排除を実施すべきであると考えられた。
  • 大塚 浩通, 松田 敬一
    2005 年28 巻1 号 p. 18-20
    発行日: 2005/06/30
    公開日: 2009/04/22
    ジャーナル フリー
  • 佐藤 繁
    2005 年28 巻1 号 p. 21-22
    発行日: 2005/06/30
    公開日: 2009/04/22
    ジャーナル フリー
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