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日本下肢救済・足病学会誌
Online ISSN : 2187-1957
Print ISSN : 1883-857X
ISSN-L : 1883-857X
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日本下肢救済・足病学会誌
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後続誌
日本フットケア・足病医学会誌
11 巻 (2019)
3 号 p. 0-
1 号 p. 0-
10 巻 (2018)
3 号 p. 105-
1 号 p. 0-
9 巻 (2017)
3 号 p. 123-
1 号 p. 1-
8 巻 (2016)
3 号 p. 121-
1 号 p. 1-
7 巻 (2015)
3 号 p. 111-
1 号 p. 1-
6 巻 (2014)
3 号 p. 87-
1 号 p. 1-
5 巻 (2013)
3 号 p. 119-
2 号 p. 1-
4 巻 (2012)
3 号 p. 103-
1 号 p. 1-
3 巻 (2011)
3 号 p. 63-
1 号 p. 1-
2 巻 (2010)
2 号 p. 77-
1 号 p. 1-
1 巻 (2009)
1 号 p. 5-
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巻頭言
第11回日本フットケア学会/第5回日本下肢救済・足病学会・合同学術集会を振り返って
市岡 滋
2013 年 5 巻 2 号 p. 1
発行日: 2013/06/28
公開日: 2013/06/28
DOI
https://doi.org/10.7792/jlspm.5.1
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(192K)
特集:フットケア研修“下肢創傷管理の光と闇”“下肢救済のためのチーム医療”
皮膚・排泄ケア認定看護師の血液透析部門での足病変予防とケア-チームでの活動報告-
井上 美香, 東原 千恵, 坂井 奈美江, 藤山 千代, 吉矢 邦彦, 津久田 真広, 原 章二
2013 年 5 巻 2 号 p. 3-10
発行日: 2013/06/28
公開日: 2013/06/28
DOI
https://doi.org/10.7792/jlspm.5.3
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透析患者において,足病変の悪化による下肢切断が生命予後に影響することから,当院では足病変の早期発見・治療による「救肢」を目標に2002年からフットケアの取り組みを血液透析室で開始した.2008年からは,電子カルテの導入に伴い当院独自のフットケア基準と,フットケアチェックから看護計画までを連動したシステムを作成し血液透析患者全員のフットケアチェックを行っている.現在は,透析看護師だけではなく皮膚・排泄ケア認定看護師を中心に外来・病棟看護師,計8名でフットケアチームを構成し,腎内科医師のもとフットケア外来を開設,病院内での連携を図りながら,他施設での治療が必要な場合は迅速に対応し地域の病院と連携をとる体制を確立している.
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(3730K)
糖尿病患者へのフットウエアの選択
石橋 理津子
2013 年 5 巻 2 号 p. 11-14
発行日: 2013/06/28
公開日: 2013/06/28
DOI
https://doi.org/10.7792/jlspm.5.11
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歩行や運動は動脈硬化,それに伴う心血管疾患への予防的治療として重要である.しかし糖尿病や下肢閉塞性動脈硬化症を基礎に持つ患者は足に傷ができてしまうと重症化する恐れがある.フットウエアは歩行による創傷の発生を予防する目的を持っている.フットウエアを作成するには様々な足のアセスメントが必要であり,足の形状だけではなく歩行そのものに問題があれば創傷予防は困難である.歩行アセスメント・歩行修正を行い,さらには除圧・ズレ防止・歩行修正による圧の分散ができるフットウエアを着用することで効果的な創傷予防が可能となる.患者の生活スタイルに合わせたフットウエア作成,除圧方法が必要であるが,さらには作成する必要性,治療の一貫であるということを患者が理解できるよう,説明・教育を十分に行えるかが重要である.本稿ではフットウエア作成の意味,除圧方法を実際の症例を交えて紹介する.
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(1414K)
糖尿病足病変が悪化していったところへの働きかけ
楢原 直美
2013 年 5 巻 2 号 p. 15-21
発行日: 2013/06/28
公開日: 2013/06/28
DOI
https://doi.org/10.7792/jlspm.5.15
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糖尿病患者は,神経障害や血流障害などの進行によって足病変のリスクが高まることは知られていることである.しかし,神経障害や血流障害といった身体的な変化だけではなく,生活環境の変化や精神的ストレスがかかることによって,病気や治療に向き合うことができず,大切な足に配慮できない状態となることも少なくない.どんなに足を大事に思い日ごろからケアしていても,それ以外の気がかりなことを優先し,身体のケアは二の次となり,その結果これまでできていた足への配慮ができず,悪化していることに気がつかないまま足病変に移行することになってしまう.この事例は,筆者が足潰瘍を2度体験したA氏との4年間の関わりを通して,医療者が患者の抱える苦悩や思いを共有すること,患者の生活環境や心理的変化のサインを察知し,患者の思いやその時の状況に沿いながら支援することが救肢することにつながることを再認識した事例である.
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(1634K)
虚血肢のある糖尿病患者への予後を視野に入れた治療・ケアの協働
丹波 光子
2013 年 5 巻 2 号 p. 23-28
発行日: 2013/06/28
公開日: 2013/06/28
DOI
https://doi.org/10.7792/jlspm.5.23
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糖尿病性足病変は,神経障害・血管障害・感染など病態は複雑である.また足病変だけではなく,心血管障害・脳血管障害・消化管障害,腎不全,視力障害など合併することが多く全身性に病変を来し生命予後にも影響を及ぼす.そのため患者の足病変だけではなく,全身状態を含めたADL ・QOLを考え,予後を視野に入れた他職種とのケアの協働が必要となる.
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(1719K)
重症下肢虚血肢の救済とQOLの再考
仲村 直子
2013 年 5 巻 2 号 p. 29-33
発行日: 2013/06/28
公開日: 2013/06/28
DOI
https://doi.org/10.7792/jlspm.5.29
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今回,チーム医療の提供により重症下肢虚血肢を救済することに成功した症例を紹介する.循環器内科,心臓血管外科,皮膚科,整形外科の各診療科とフットケア担当看護師,理学療法士が協働することにより,複雑な病態を抱える患者の問題を解決して,患者は歩いて退院することができた.退院までにフットケア看護師が行ったことは,①早期治療のための判断と調整,②全身状態の把握,③心不全および静脈採取に伴う下肢浮腫への対策,④血流評価,⑤疼痛コントロール,⑥切断部位と歩行の可能性のアセスメント,⑦リハビリ開始時期の判断であった.しかし,退院後に在宅で患者は寝たきりになってしまい,足を救済しても,患者のQOLを維持・向上することができなかった.この症例から下肢救済と患者のQOLについて考えたい.また下肢救済だけを目指すのではなく,患者のQOLを維持・向上していくために,チーム医療の中でフットケア担当看護師が担うべき役割について考える.
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(1753K)
糖尿病足病変・末梢動脈疾患患者に対するフットケア-チームにおける理学療法士の役割-
河辺 信秀
2013 年 5 巻 2 号 p. 35-42
発行日: 2013/06/28
公開日: 2013/06/28
DOI
https://doi.org/10.7792/jlspm.5.35
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本稿では,糖尿病足病変と末梢動脈疾患に対する理学療法士のフットケアについて解説した.糖尿病足病変の危険因子には,糖尿病神経障害,末梢動脈疾患,関節可動域制限,足部変形,足底圧異常,胼胝形成,靴ずれなどがある.これらの危険因子は理学療法士が日常的に関与している障害が多い.装具療法は,免荷を達成することで下肢創傷の治癒や予防を達成する.また,装具療法は変形の進行予防も目的とする.靴のフィッティング指導は靴ずれの予防として重要である.関節可動域練習は足部の関節機能を改善し,足底圧の減少を目指す.人工炭酸泉温浴は末梢動脈疾患による下肢虚血を改善する.さらに,ADLやQOLの改善を目指した理学療法も重要である.これらは,医師や看護師との連携がなければ効果を発揮しえない.したがって,理学療法士はフットケアチームの活動に積極的に参加すべきであると考えている.
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(1630K)
下肢救済-私たちの取り組み(7)
日本下肢救済・足病学会「糖尿病重症化予防(フットケア)研修」から
弘田 伴子
2013 年 5 巻 2 号 p. 43-45
発行日: 2013/06/28
公開日: 2013/06/28
DOI
https://doi.org/10.7792/jlspm.5.43
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日本下肢救済・足病学会の下肢創傷管理技術検討委員会では,糖尿病足病変の予防ケアだけではなく,創傷のある足の評価やケアについても学べる研修会として,第4回,第5回の下肢救済・足病学会学術集会にあわせ,「糖尿病重症化予防(フットケア)研修」を開催した.皮膚・排泄ケア認定看護師,慢性疾患看護専門看護師,糖尿病看護認定看護師が協力し,日本糖尿病教育・看護学会「糖尿病重症化予防(フットケア)研修 標準プログラム」を基に,創傷についての内容を取り入れたプログラムの研修会を企画した.それぞれの領域の専門性を活かした研修会としたことで,予防から足病変まで,糖尿病患者の足をどのように見ていくのか,また,糖尿病患者の足のケアには,患者の生活状況やセルフケア状況をふまえた関わりが必要であるという学びにつながった.
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(250K)
川崎市キャリア開発センター主催「糖尿病足病変の指導に従事する方のためのフットケア研修」 5年間の取り組み
新良 啓子
2013 年 5 巻 2 号 p. 47-50
発行日: 2013/06/28
公開日: 2013/06/28
DOI
https://doi.org/10.7792/jlspm.5.47
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糖尿病患者の下肢救済のためには,多職種による協働志向型のチーム医療の実施が不可欠である.看護師対象の「糖尿病足病変の指導に従事する方のためのフットケア研修」において,糖尿病や糖尿病足病変の知識,フットケア技術のみならず,事例を通して,チーム医療推進のために,リーダーシップを学ぶこと,体験から学ぶこと,思考を言語化すること,話し合うことの技術を学ぶことを意識した研修を実施している.そして,立案した計画をミニシミュレーションし,その妥当性を検討するという,机上の空論にならない研修の工夫を5年間実施してきた.その詳細を紹介する.
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(680K)
訪問看護師が参加した糖尿病重症化予防(フットケア)研修-川崎市看護協会主催のフットケア研修から-
金子 佳世, 堤 郁子
2013 年 5 巻 2 号 p. 51-53
発行日: 2013/06/28
公開日: 2013/06/28
DOI
https://doi.org/10.7792/jlspm.5.51
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川崎市看護協会では,看護の専門性の向上と安全な看護の提供という役割から糖尿病重症化予防従事者研修を実施した.参加者は,2日間にわたり,フットケアの手技,糖尿病足病変の知識,ペーパーペーシェントによるケア計画の立案について学んだ.フットケアの手技はもちろんのこと,ケアにはすべて根拠があり,患者の足からみた全体像を把握することの難しさを学んだ.特徴的であった点として,参加者23名中12名が訪問看護師であった点である.現在の糖尿病重症化予防の診療報酬は,外来通院中の患者のみと定義されているが,在宅の場でも足病変のリスクの高い患者は多く,フットケアが実践されている.今後は,在宅の場への診療報酬の拡大が望まれる.
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(991K)
難治性創傷の最新治療(1)
マゴットセラピー-その臨床の実際とエビデンス-
高瀬 仁志, 宮本 正章, 高木 元
2013 年 5 巻 2 号 p. 55-62
発行日: 2013/06/28
公開日: 2013/06/28
DOI
https://doi.org/10.7792/jlspm.5.55
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マゴットセラピー(maggot debridement therapy: MDT)はデブリードマンの一手法であり,慢性創傷に対する集学的治療の一つとして本邦においても2004年より本格的に臨床導入され,その有効性が認知されるようになってきた.治療の実施には適切な適応疾患の選択,治療中の脱走を防ぐための正しいドレッシング法の選択,副作用を最小限にするための対策などを知っておく必要がある.本稿では臨床の実際を詳細に解説すると共に,海外の報告を中心に既出の臨床エビデンスを紹介する.
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(5268K)
シンポジウム座長のまとめ
シンポジウム座長のまとめ
2013 年 5 巻 2 号 p. 63-66
発行日: 2013/06/28
公開日: 2013/06/28
DOI
https://doi.org/10.7792/jlspm.5.63
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(376K)
原著
ICG静注による術中蛍光血管造影を用いた新しい下肢虚血の定量評価
信太 薫, 上村 哲司, 吉本 信也
2013 年 5 巻 2 号 p. 67-75
発行日: 2013/06/28
公開日: 2013/06/28
DOI
https://doi.org/10.7792/jlspm.5.67
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今回われわれは,糖尿病性足部壊疽や虚血性皮膚潰瘍を対象に,術中蛍光血管造影(indocyanine green angiography: IA)を用いて,栄養血管領域を可視化し,局所の組織血流を定量評価し,虚血肢の切断や壊死組織のデブリードマンの範囲を術中に診断,評価した.結果,全例で局所の組織血流の可視化が可能であり,デブリードマン後の創閉鎖手段として,足趾切断術および植皮術を施行できた.本法は,足病変のデブリードマンや断端形成術に対して,直接的に壊死部の局所循環を観察する補助手段となると考える.また,perfusion timeは,虚血肢の評価となりうる新たな計測法として可視化と定量化で評価することができると考える.足関節上腕血圧比(ankle brachial index: ABI),皮膚灌流圧(skin perfusion pressure: SPP)等の術前血流評価に加えて,手術直前や手術中に,対象となる組織の灌流状態を視覚的に,かつ数値として得ることによって,より正確な組織情報を得ることができ,より最小侵襲で手術を行うことができることは大きな利点と考える.
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(1783K)
糖尿病性骨髄炎における起因菌の検討
皿山 泰子
2013 年 5 巻 2 号 p. 77-80
発行日: 2013/06/28
公開日: 2013/06/28
DOI
https://doi.org/10.7792/jlspm.5.77
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糖尿病性骨髄炎は糖尿病性足潰瘍の10~20%に発症し,しばしば下肢切断のリスクを増大させる.感染骨の外科的デブリードマンと抗生剤の全身投与が必要であるが,正確にターゲットを絞った抗生剤を選択することが感染コントロールにおいて重要である.そこで我々は当院における糖尿病性骨髄炎の起因菌を検討した.メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)が37.5%と最も多く検出された.また腸内細菌科も54.2%と頻度が高かった.複合感染は41.7%であった.したがって糖尿病性骨髄炎の治療において最善の結果を得るためには,初期治療としてMRSAを念頭に置いた広域抗生剤を選択すべきである.
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(289K)
糖尿病・末梢動脈疾患患者における足関節背屈可動域と足底部創傷部位の関係
久保 和也, 松本 純一, 村田 健児, 大橋 聡子, 井澤 克也, 山崎 知美, 寺部 雄太, 大平 吉夫, 安藤 弘
2013 年 5 巻 2 号 p. 81-84
発行日: 2013/06/28
公開日: 2013/06/28
DOI
https://doi.org/10.7792/jlspm.5.81
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【目的】糖尿病・末梢動脈疾患患者における足底部創傷部位と足関節背屈可動域との関係を明らかにすることとした.【対象と方法】糖尿病・末梢動脈疾患患者15例27肢(男性18肢,女性9肢,平均年齢69.9±9.4歳)を対象とした.年齢,糖尿病・人工透析の有無,足関節可動域,膝関節可動域,足底部創傷部位,機能的自立度評価表(FIM)移動項目,足関節上腕血圧比,皮膚灌流圧をカルテより後方視的に抽出した.足底部創傷部位は横足根関節より遠位を前足部とし,前足部・後足部に分類した.足関節背屈可動域0°以下を制限あり群とし,なし群との2群間比較を行った.【結果】制限あり群に前足部創傷を有する者が有意に多かった(p<0.01).【結語】前足部に創傷を有する患者の足関節背屈可動域訓練の関連性が示唆され,創傷予防・治療の一貫として足関節背屈可動域拡大は十分な介入効果を認める可能性がある.
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(437K)
孤立性膝下病変に伴う重症下肢虚血患者に対するアンジオサム理論に基づいた血管内治療の有用性について
大嶋 秀一, 野田 勝生, 角田 等, 西嶋 方展, 白武 靖久
2013 年 5 巻 2 号 p. 85-90
発行日: 2013/06/28
公開日: 2013/06/28
DOI
https://doi.org/10.7792/jlspm.5.85
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【目的】重症下肢虚血(CLI)に対して,アンジオサム理論に基づく血管内治療(EVT)の有用性について検討する.【方法】対象は孤立性膝下病変に伴うCLI(Rutherford 5)のためEVTを施行した連続50例(61肢)である.足潰瘍部への良好な直接血流が得られたもの(直接血流群,35肢)と間接血流のみ得られたもの(間接血流群,26肢)に分類し,EVT後1年のMALE(major adverse limb events:大切断,再血行再建術)を検討した.【結果】両群間で患者背景に有意差はなかったが,間接血流群でTASC D 病変と慢性閉塞病変が有意に多かった.1年後の大切断率は,直接血流群で2.8%と間接血流群42.3%に比べ有意に低く(p=0.0001),amputation-free-survival率は直接血流群で93.7%と間接血流群64.0%に比べ有意に高く(p=0.003),MALE率は直接血流群で20.0%と間接血流群61.5%に比べ有意に低かった(p=0.001).多変量解析では間接血流が予測因子であった(odds比24.2,p=0.003).【結論】アンジオサム理論に基づき直接血流を得ることは救肢に重要であると考えられた.
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(1204K)
症例報告
重症感染を合併した潰瘍有する重症虚血肢に対し血管内治療を行い,終了後直ちにデブリードマンを施行し救肢し得た1例
白記 達也, 飯田 修, 石原 隆行, 岡本 慎, 土肥 智晴, 佐藤 圭, 南都 清範, 飯田 卓馬, 上松 正朗
2013 年 5 巻 2 号 p. 91-94
発行日: 2013/06/28
公開日: 2013/06/28
DOI
https://doi.org/10.7792/jlspm.5.91
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52歳男性,危険因子は,糖尿病,脂質異常症,慢性腎不全であった.左第3趾虚血性潰瘍に対し前医にて経過観察されていたが,潰瘍部MRSA感染を合併したため足趾切断が必要と考えられた.今回術前の血行再建術目的で当院転院となった.血液検査所見ではCRP 26.9 mg/dlと高値であり,皮膚灌流圧測定では足背領域18 mmHg,足底領域16 mmHgであった.下肢動脈造影では左前脛骨動脈100%閉塞,左腓骨動脈90%狭窄,左後脛骨動脈99%狭窄との所見が得られた.前脛骨動脈,腓骨動脈病変に対し2.5 mmバルーンで,また後脛骨動脈病変に対し2.0 mm バルーンで拡張を行い良好な開大を得た.血管内治療同日に再度転院の上,緊急デブリードマンを行った.その後,適宜小切断と植皮術を行い,左下肢救済に成功し血管内治療より12カ月後患者は自力歩行可能となった.感染を合併した難治性潰瘍に対して速やかに,かつ同日にカテーテル治療と外科的デブリードマンを行うことの有用性が示唆された.
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(469K)
足の慢性創傷治癒後の予防的変形矯正手術のすすめ
東田 隆治, 菊池 恭太, 藤本 雅史, 李家 中豪
2013 年 5 巻 2 号 p. 95-99
発行日: 2013/06/28
公開日: 2013/06/28
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https://doi.org/10.7792/jlspm.5.95
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神経障害で足変形を伴う症例では,創傷再発を繰り返すが,難治性創傷治癒後の予防的外科治療は敬遠されがちで,最終的に救肢されない症例もある.難治性創傷治癒後に予防のための手術を行い,創の再発を抑制し,自足歩行,ADLの改善ができた症例を報告する.症例1は,41歳,男性.糖尿病で,右第2趾切断後の繰り返す足底胼胝形成に対し,アキレス腱延長術,足趾関節形成術を行い,術後胼胝形成はみられない.症例2は33歳,女性.幼少時の左膝窩部先天性血管腫摘除後,末梢血流障害,神経障害を合併し,左下肢短縮,足関節の尖足内反,第1・2趾のハンマー・トウ変形を生じ,左足外側の難治性潰瘍を繰り返していた.足関節および,足趾関節形成術を行い,左足荷重下の歩行も可能となった.血管外科医や循環器医が中心の創傷ケアチームでも,整形外科医や形成外科医との連携を通じて,予防的外科治療にも積極的に関わることで,さらなる救肢率の向上が得られると考える.
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(1776K)
重症下肢虚血に対するPirogoff切断変法の経験
吉田 桂
2013 年 5 巻 2 号 p. 101-105
発行日: 2013/06/28
公開日: 2013/06/28
DOI
https://doi.org/10.7792/jlspm.5.101
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糖尿病による慢性腎不全で維持透析中,重症下肢虚血(critical limb ischemia; CLI)の74歳男性に血管内治療(endovascular therapy; EVT)が行われたが両足指が壊死に陥った.最終的に右足にはLisfranc関節離断術,壊死がより広範な左足にはPirogoff切断変法を行った.両足ともに追加の切断を行うことなく創は治癒し独歩可能となった.Pirogoff切断変法はあまり知られていない術式であるが,下肢長の短縮が少なく機能的予後は良好であった.CLIに対しては未だに安易に大切断が行われているように思われるが生命予後,日常生活動作(activities of daily living; ADL),生活の質(quality of life; QOL)を考えると前足部が壊死に陥った症例に対するPirogoff切断変法は積極的に用いられてよいと考えられた.
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研究報告
静脈性潰瘍に対する褥瘡用簡易体圧測定器を使用した適切な圧迫療法
安田 聖人, 佐藤 英, 小浦場 祥夫, 飯野 志郎, 清原 隆宏
2013 年 5 巻 2 号 p. 107-111
発行日: 2013/06/28
公開日: 2013/06/28
DOI
https://doi.org/10.7792/jlspm.5.107
ジャーナル
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圧迫療法はリンパ浮腫や静脈うっ滞性潰瘍に対するもっとも基本的な治療法である.主に弾性ストッキングと弾性包帯が用いられ,それぞれに一長一短がある.我々は入院中は弾性包帯による圧迫を行っている.深部静脈血栓症の予防には20 mmHg前後,静脈瘤においては30 mmHg台,静脈性潰瘍では40 mmHg 台と,治療のためには適切な圧迫圧での圧迫療法が必要ではあるが,医療従事者であっても弾性包帯の巻き方による圧迫圧の個人差が大きかった.褥瘡用簡易体圧測定器を使用し圧迫圧を測定することで,圧迫圧のばらつきの改善を認めた.褥瘡用簡易体圧測定器を用いた圧迫圧の測定は,簡便で無侵襲であり,適切な圧迫療法のため,また患者・家族に対する指導,弾性包帯の巻き方のスキルアップなどに有用であると思われた.
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