【目的】 抗がん剤治療後の末梢神経障害に対する漢方治療の成績を報告した。
【対象】 2014年4月から1年間に経験した化学療法後末梢神経障害104例(group 1),末梢神経障害予防目的で治療した25例(group 2)である。Group 1に対する治療評価は,改善度0~100%の上位1/4からexcellent,good,fair,no changeとした。Group 2では,治療終了時の神経障害の有無で評価した。
【結果】 Group 1 : excellent 32例(30.8%),good 27例(26.0%),fair 10例(9.6%),no change 21例(20.1%),脱落14例(13.5%)。Group 2:残存障害無し14例(56.0%),有り8例(32.0%),脱落3例(12.0%)。
【考察】 今回,障害された末梢神経の微小環境を改善し,末梢神経の自律的回復を促す目的で,牛車腎気丸に種々の方剤を併用し良好な成績を得た。
抄録全体を表示