ダブルプロジェクターDP1では光学的投影法を採用している。このような光学投影法を用いてつくられた図化機は非常に多い。この種の機械を次に一覧表としてあげてみよう。
この表でみられるように個々の機械が数十年にわたって次々と開発されている。目下のところ次のようなケルシュプロッター型のものがある。例えばケルシュプロッターK5, ニストリーのフォトムルチプレックDIII, ニストリーのフォトカルトグラフNo.VIである。もしそのような形の機械も含まれるならば, その後の機械も記入されなければならないが, その場合には原理の拡大, 例えば光学的に動く橇動装置 (フエルバーガルスのように) についてはここでは記載していない。さらに例えば投影反射鏡レンズ系による照明装置, 同心或は偏心した楕円鏡, 投影保持器の種類或は投影机の素材のような構造上のことについて興味のある所見が多いが, ここでは除かれている。だれにこの種の一号機の功績を与えるかという問題について過去数十年にわたり討議されているが, 今日決めることは非常にむつかしく, 確かなのばシャインプルーグ氏がダブル投影の原理をすでに暫定的な光学投影をもつものとして実験しており, ガッサー氏がガッサープロジェクターをもつ最初の特殊機械を開発したことです。また, バウエルスフェルド氏のツァイスムルチプレックス及びそれから進歩した構造をもつアメリカのケルシュプロッターは, 写真測量用図化機として世界中で非常に多く, また今日も用いられている。簡単なダブルプロジェクターには, 次のような長所と短所がある。
[長所] [短所]
簡単な原理 カメラ交換による焦点距離の変換
低廉の費用 焦点深度があさい
こわれにくい 暗室作業
操作原理の明瞭性
特にこの原理の短所について数十年来討論されているが, よい機械は種々な長所と短所との妥協であり, 少なくとも理想的な解法であるので全ての討議で大目に見られている。そのようなダブルプロジェクターは大型機械としてそれ相応に表現され, 細部にわたる詳述は原理自身だけでは不充分である。
その場合の“限界”は, ただ本体の構造上の細部のためにあるのではなく, 部品及び補助手段例えば立体観測装置の代りに簡単な余色メガネを使用することなどである。オーバーコッヘンのツァイス工場では, これらを考慮してダブルプロジェクターを製作した。そしてこのダブルプロジェクターは地図作製, 地図修正及び教育のための安い, そして頑丈な図化機である。
これに対して重要な忠告が多くの解法と共にバッドコーデスベルグのクラウス教授からさずけられ, 古いエアロシンプレックスによる経験ダブルプロジェクターDP1の前形の実験さらにこの目的のために作られたズーム式ステレオプレットの実験により明らかとなった。
最初のダブルプロジェクターDP1の完成の際に著者達の他に特にヨセブゼエー氏が加わった。さらに個々の特徴は1952年オーバーコッヘンで開発された
bzと
byのある機械デュプレックス (図1) から引用した。
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