Strength and Conditioning Journal Japan
Online ISSN : 2759-0674
Print ISSN : 1883-4140
31 巻, 9 号
選択された号の論文の6件中1~6を表示しています
特集
From Strength & Conditioning Journal
CEU クイズ関連記事
  • Patrick M. Holmberg, W. Harrison, David G. Jenkins, Vincent G. Kelly
    2024 年31 巻9 号 p. 12-31
    発行日: 2024年
    公開日: 2024/11/01
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    パフォーマンスを向上させる競技会前の方策として「プライミングエクササイズ」が注目を集めている。プライミングエクササイズは、刺激後48時間以内に多様な神経筋系のパフォーマンス尺度を向上させることが示されている。しかし、プライミング介入後のパフォーマンスに変化がないことや、有意に低下することを見出した研究も数多く存在する。このような研究結果の齟齬は、諸研究で利用された数多くの変数の違いによる可能性がある。また、プライミング刺激後のパフォーマンス反応は、個人特性の影響を受けることを示すエビデンスもある。そこで本稿では、先行研究のエビデンスを検証して、レジスタンスエクササイズやストレッチ-ショートニングサイクルエクササイズを含むプライミング刺激が、刺激後48時間以内のパフォーマンスを向上させるかどうかを特に強く決定する因子の特定を試みる。これまでのエビデンスに基づいてトレーニングの指針を提供するだけでなく、今後の研究の方向性も示す。

  • Benjamin H. Gleason, Timothy J. Suchomel, Clive Brewer, Eric McMahon, ...
    2024 年31 巻9 号 p. 32-45
    発行日: 2024年
    公開日: 2024/11/01
    ジャーナル 認証あり

    アメリカ国内のスポーツ組織において、最近の傾向として、スポーツ科学プログラムの適用が拡大していることが指摘されている。アスリートやコーチのパフォーマンスの向上をてこ入れし、組織内や組織間、またスポーツシステム全体を通して知識関連課題の支援を可能にする目的で、スポーツ科学者(SS)の役割を活用するいくつかの方法を明らかにするためには、議論が必要である。本稿では、フルタイムからパートタイムのSSがその役割を果たすための様々な組織体制の概要を提供し、また、SSを支援するために利用可能なベストプラクティス(最良の実践、ハイパフォーマンスマネージャーの役割を含む)を提示する。さらに、SSの役割の誤った適用についても議論し、スポーツ科学研究プログラムの確立に際し、主としてアメリカが抱える課題を明らかにする。

  • Ernie Rimer, Adam Petway, Paul Jones, Ross Schultz, Brett Hayes, Timot ...
    2024 年31 巻9 号 p. 46-60
    発行日: 2024年
    公開日: 2024/11/01
    ジャーナル 認証あり

    本稿は、大学アスレティックデパートメントにスポーツ科学部門を設立し、学生アスリートの健康およびパフォーマンスサポートの包括的統合を促進することに関して、その概要を示すものである。大学アスレティックデパートメントは、学生アスリートの健康とパフォーマンスにおける複雑なニーズを管理する方法として、ハイパフォーマンスモデルを採用している。多くの人がベストプラクティスと考えるハイパフォーマンスモデルは、大学アスレティックデパートメントへの適用に限界があるのに対し、次世代のベストプラクティスとなるのが包括的統合である。包括的統合は、すべての利用可能なリソースを組み合わせることで、これまでにないレベルの健康およびパフォーマンスサポートを確立する。それを可能にする要素のひとつが、学術界、医療界、および産業界のステークホルダーとの協働である。アスレティックデパートメントが、絶えず進化する健康とパフォーマンスの課題に対応するには、幅広いサービス、知識、および専門性が求められるが、彼らとの協働によって、その根強いギャップを埋めることが可能となる。適切に設計されたスポーツ科学部門は、互恵的なパートナーシップの確立を通じて、様々なサービス、研究、教育、およびイノベーションの取り組みを実現することで、このプロセスを促進することができる。本稿では、包括的統合の確立にスポーツ科学者が果たす役割について詳述する。それによって、スポーツ科学プログラムの開始を検討するアスレティックデパートメントや、現行のスポーツ科学の体制を拡大したいアスレティックデパートメントに指針を与える。

  • Kevin Till, Neil Collins, Sam McCormack, Cameron Owen, Dan Weaving, Be ...
    2024 年31 巻9 号 p. 61-72
    発行日: 2024年
    公開日: 2024/11/01
    ジャーナル フリー

    スポーツにおける身体的資質のテスト、分析、報告は、専門職にとって、アスリートの育成をサポートする上で不可欠である。しかし、スポーツにおいてこのプロセスをサポートするためには、いくつかの課題(比較データの確立、大規模データセットの管理など)が存在する。本稿では、スポーツにおける体力テストに関連する7つの課題を示し、それらを克服するための解決策を提示する。これらの解決策は、身体的資質のプロファイリング(ProPQ)ツールの説明によって裏づけられている。ProPQツールは、高度なデータ分析、可視化、相互に作用する要素を用い、選手育成やコーチングの実践を最適化できるようにするため、関係者のデータの活用を向上させることを目的としている。ProPQは現在、イングランドのラグビーリーグで使用されている。

  • John David Duggan, Jeremy Moody, Paul J. Byrne, Lisa Ryan
    2024 年31 巻9 号 p. 73-92
    発行日: 2024年
    公開日: 2024/11/01
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    カモギー(Camogie)は、女性アスリートによってプレーされるアイルランドの伝統的なアマチュアスポーツである。このインベージョン系(侵入型)のフィールドスポーツは、高強度の間欠的な身体的要求を伴う。現在、男子競技(ハーリング)については広く研究が行なわれているにもかかわらず、インターカウンティ(県別)レベルのカモギーの研究は不足している。そこで本稿では、特にインターカウンティレベルのカモギー競技を対象に、ストレングス&コンディショニングに関する指針を提供する。これらの指針には、インターカウンティレベルの女性カモギー選手を指導する際の留意点、カモギーの傷害疫学、生理学的要求、および専門職のための実践的なストレングス&コンディショニングの指針が含まれる。さらに、競技特異的なテストバッテリー、競技パフォーマンスを向上させる身体的特性の強化、年間ピリオダイゼーションサイクルの提案、ならびに筋力、スピード、およびアジリティのプログラム例についても議論する。

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