Veterinary Nursing
Online ISSN : 2435-5011
Print ISSN : 2188-8108
ISSN-L : 2188-8108
21 巻, 2 号
選択された号の論文の6件中1~6を表示しています
  • 小沼 守
    2016 年 21 巻 2 号 p. 1-5
    発行日: 2016年
    公開日: 2020/05/07
    ジャーナル フリー
  • 粟生 幸絵, 花田 道子
    2016 年 21 巻 2 号 p. 7-12
    発行日: 2016年
    公開日: 2020/05/07
    ジャーナル フリー
    近年、日本の飼い猫のうち、約1/3が肥満だと言われており、そのリスクが深刻であるにも関わらず増加する傾向にある。そこで著者は、飼い主への意識調査およびFelineBodyMassIndex(以下FBMITMと略す)表の胴回り(1)と脚(膝から飛節まで)の長さ(2)に当てはめる肥満度測定を行った。その結果、飼い主はふくよかな猫ほどかわいいと思う傾向があり、測定結果では肥満が43%、FBMITMの平均値も29.7%(標準の平均値21%)と肥満傾向であった。このことから、可視化により飼い主自身の認識度が上がり、肥満状態の啓蒙に役立つことが示唆されるFBMITMメジャーを考案・作製するに至った。このFBMITMメジャーは、両面に目盛りのある市販のメジャーの1,2の該当部分にFBMITM表の1と2の各々2cm毎に付けた8色と同様に色分けしたものである。実測値が同色の場合を標準:体脂肪率21%とし、異色の場合にはメジャーの1マス(2cm)を体脂肪率±3%として数値で求められ、単に色で標準体型、肥満、削痩の判断もできるため、飼い主の高い認識度から肥満の予防または改善に役立つことが期待された。
  • -日本語コーパス構築による調査分析
    大橋 由紀子, 石坂 有香倫, 花田 道子
    2016 年 21 巻 2 号 p. 13-20
    発行日: 2016年
    公開日: 2020/05/07
    ジャーナル フリー
    本研究は、動物看護学を学ぶ学生のための、英単語リスト、英会話表現リストの作成を目的とする。現在獣医師のための英語コーパスは存在するが、動物看護師を対象としたコーパスは見られない。そこで本研究では、想定に基づく内容ではなく、コーパスを構築し、実際に使用頻度の高い内容を抽出後、日本語から英語へのパラレルコーパスを構築し、英単語、会話リストを作成した。日本語コーパス材料サンプルとして、『MF動物病院日誌』(少年画報社)での会話の書き出しを使用し、コーパス化した内容から、KHcoderにより頻出語を抽出した。それらのワードリスト、および現役、元動物看護師を対象に実施したアンケート結果を基盤とし、実際にコーパスで抽出された表現を使用した英会話表現を作成した。構築コーパスでのtype(異なり語数)は1545語、token(総語数)は6653語である。本論文では、単語、英会話表現リスト紹介のほか、実際の使用現場データに関連する小規模コーパスを構築し、利用することによる英語授業での可能性を提案する。
  • 宮田 淳嗣, 今村 伸一郎
    2016 年 21 巻 2 号 p. 21-25
    発行日: 2016年
    公開日: 2020/05/07
    ジャーナル フリー
    直腸温測定に代わるイヌに負担の少ない体温測定法として、腋下温や鼓膜温の測定法を検討した報告がみられるが、明確な有用性を示しているとは言い難い。本研究では、200頭のイヌの直腸温と腋下温の相関を調べ、改めて腋下温測定が直腸温測定の代替法となり得るか検討した。測定時、直腸温と腋下温は同時に測定し、測定時の興奮等による影響を互いに受けないようにした。また、脈拍数と呼吸数、品種、被毛の長さ、年齢、性別、体重、BCS(Bodyconditionscore,9段階)、プローブカバーへの糞便の付着の有無を記録し、それらの影響について検討を加えた。直腸温と腋下温には明らかな正の一次相関関係が認められた。回帰直線はy=0.9676x+1.3621(r2=0.7775,p<0.001)で表され、イヌの直腸温の正常値(37.5°C~39.0°C)の範囲では、腋下温に0.15°C~0.10°Cを加えると直腸温に相当した。これは特定の品種および若齢要因を除く種々の要因から大きな影響を受けず、臨床上、腋下温測定は十分に直腸温測定の代替法となり得ることが示唆された。
  • 荒川 真希, 播本 千穂, 花田 道子
    2016 年 21 巻 2 号 p. 27-34
    発行日: 2016年
    公開日: 2020/05/07
    ジャーナル フリー
    近年、日本における動物愛護および動物福祉の概念が広く浸透し、動物代替法が動物看護教育の分野でも求められているが、特に動物看護師として現場で必要なスキルとなる輸液剤投与を準備する実習のための動物代替モデルを作製した報告は少ない。そこで本研究では、安価で手に入りやすい材料で作製した輸液用動物代替モデルを用い動物看護学を学ぶ学生を対象に、その必要性と有用性について調査した。その結果、このモデルを使用することによる動物看護学教育の必要性が高いことが確認された。また、モデルとしては、旧型モデルの模擬血管の液漏れを改良することにより、改良モデルでは反復練習などが可能となった結果、学生の集中力が増した。よって、動物代替モデルを用いたシミュレーション教育は、リアリティには少し欠けるが、実際の現場と同様の手順や状況が再現されることにより、技術の習得のみならず、学習者の意識が高まり、動物看護への向き合い方にも一定の効果が認められる重要な学習方法と考えられる。
  • 田村 優奈, 新川 三智子, 中村 有加里, 小倉 政光, 深瀬 徹
    2016 年 21 巻 2 号 p. 35-40
    発行日: 2016年
    公開日: 2020/05/07
    ジャーナル フリー
    肛門嚢絞りの処置後に生ずる悪臭に対する犬用被毛ケア製品‘ベストフレンズ トリートメントミストタイプ’ (千寿製薬株式会社)の消臭効果を検討した。犬114頭に肛門嚢絞り処置を施したところ,肛門周囲の臭気強度は処 置前に比べて有意な高値を示したが,続いて供試製品を噴霧した結果,臭気強度は肛門嚢絞り処置後(製品適用 前)の値に比べて有意に低下した。このことから,本製品は,犬における肛門嚢処置後の悪臭の低減に有用であると結論した。
feedback
Top