近年、日本の飼い猫のうち、約1/3が肥満だと言われており、そのリスクが深刻であるにも関わらず増加する傾向にある。そこで著者は、飼い主への意識調査およびFelineBodyMassIndex(以下FBMI
TMと略す)表の胴回り(1)と脚(膝から飛節まで)の長さ(2)に当てはめる肥満度測定を行った。その結果、飼い主はふくよかな猫ほどかわいいと思う傾向があり、測定結果では肥満が43%、FBMI
TMの平均値も29.7%(標準の平均値21%)と肥満傾向であった。このことから、可視化により飼い主自身の認識度が上がり、肥満状態の啓蒙に役立つことが示唆されるFBMI
TMメジャーを考案・作製するに至った。このFBMI
TMメジャーは、両面に目盛りのある市販のメジャーの1,2の該当部分にFBMI
TM表の1と2の各々2cm毎に付けた8色と同様に色分けしたものである。実測値が同色の場合を標準:体脂肪率21%とし、異色の場合にはメジャーの1マス(2cm)を体脂肪率±3%として数値で求められ、単に色で標準体型、肥満、削痩の判断もできるため、飼い主の高い認識度から肥満の予防または改善に役立つことが期待された。
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