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17,977件中 1-20の結果を表示しています
  • 北尾 武
    医療
    1997年 51 巻 2 号 81-83
    発行日: 1997/02/20
    公開日: 2011/10/19
    ジャーナル フリー
    声帯
    開大障害を呈したパーキンソン病の2例を報告した. 文献的にはパーキンソン病での
    声帯
    開大障害は大脳皮質および基底核から疑核までの神経回路での異常だと考えられる.
  • 吉田 美苗, 長谷川 智巳, 金子 尚樹, 黒澤 寛史
    日本集中治療医学会雑誌
    2020年 27 巻 2 号 104-108
    発行日: 2020/03/01
    公開日: 2020/03/01
    ジャーナル フリー

    【目的】大動脈弓再建術を要する先天性心疾患児は,術後に

    声帯
    麻痺(反回神経麻痺)を合併することが多い。従来から喉頭内視鏡によって診断がなされているが,今回,
    声帯エコーを用いた声帯
    機能評価を行ったので報告する。【方法】2017年10月から2019年1月までに施行した小児大動脈弓再建術のうち,術後
    声帯
    麻痺を疑う症状を呈した7例に対して
    声帯
    エコーを実施した。後日,耳鼻咽喉科医師による喉頭内視鏡を施行してエコー所見と比較した。【結果】大動脈縮窄症複合5例,大動脈離断症複合1例,左心低形成症候群1例の術後に嗄声を認めた。
    声帯エコーで左声帯
    麻痺6例,正常
    声帯
    1例と診断し,後の喉頭内視鏡で7例中6例が
    声帯
    エコー所見と一致した。抜管から
    声帯
    エコーまでの日数(中央値)は2日であった。【結論】
    声帯エコーは小児大動脈弓再建術後の声帯
    麻痺の診断に有用で,
    声帯
    機能評価のための検査法となり得る。

  • 平野 滋
    医療
    2006年 60 巻 4 号 260-266
    発行日: 2006/04/20
    公開日: 2011/10/07
    ジャーナル フリー
    音声外科は各種の音声障害に対する手術治療としてこの40年間に大きな進歩を遂げてきた. その守備範囲は
    声帯
    の炎症性疾患, 神経原性疾患, 機能性障害, 良性・悪性腫瘍など多岐にわたるが, 多くの疾患は音声外科の発展により解決するに至った. 音声外科の手術は
    声帯
    に直接侵襲の加わる喉頭マイクロ手術(ラリンゴマイクロサージャリー)から,
    声帯
    を触らず音声を変化させる枠組み手術, 神経を扱う手術など多彩である.
    声帯
    ポリープ, 結節, ポリープ様
    声帯
    などの炎症性・外傷性疾患はラリンゴマイクロサージャリーのよい適応であり, その術式には多くの工夫がなされてきた. 重要な点は病変の除去と同時に
    声帯
    粘膜組織をできる限り温存する点にある. 声門閉鎖不全の是正や
    声帯
    の緊張の調節には枠組み手術が有効である. 瘢痕
    声帯や声帯溝のような声帯
    の物性が変化した疾患に対しては従来効果的な方法がなかったが, 最近はこれに対する筋膜移植などの新しいアプローチも試みられている. 本稿では音声外科の歴史と発展, 各手術手技の進歩につき概説する.
  • 金子 尚樹, 長谷川 智巳, 吉田 美苗, 黒澤 寛史
    日本集中治療医学会雑誌
    2020年 27 巻 6 号 453-458
    発行日: 2020/11/01
    公開日: 2020/11/01
    ジャーナル フリー

    【目的】近年,

    声帯エコーを用いた声帯
    麻痺の評価が徐々に広まりつつあり,PICUにおいて小児集中治療医が実施した小児
    声帯
    エコーの診断精度を検討した。【方法】2017年10月から2019年7月までの間に,兵庫県立こども病院PICUで術後に
    声帯
    麻痺を疑った16歳未満の患者のうち,小児集中治療医による
    声帯
    エコー検査を施行した後,耳鼻咽喉科医による喉頭内視鏡検査を施行した30症例を対象として,両検査所見を後方視的に比較検討した。【結果】抜管後に嗄声23例,吸息性喘鳴15例を認めた。抜管から検査施行までの日数[中央値]は,
    声帯
    エコー検査まで2日,喉頭内視鏡検査まで4日であった。
    声帯エコーで声帯
    麻痺あり19例,
    声帯
    麻痺なし11例と診断し,26例で喉頭内視鏡検査所見と一致した。
    声帯麻痺の診断における声帯
    エコーの感度86%,特異度89%であった。【結論】小児集中治療医による
    声帯
    エコーは,小児術後の
    声帯
    麻痺のスクリーニング検査法として有用である。

  • 伊藤 康幸, 森 麗, 米村 公伸, 橋本 洋一郎, 平野 照之, 内野 誠
    臨床神経学
    2008年 48 巻 5 号 333-337
    発行日: 2008年
    公開日: 2008/05/25
    ジャーナル 認証あり
    脳梗塞に続発した両側
    声帯
    麻痺の2例を報告した.症例1は,73歳,男性,脳底動脈高度狭窄によるアテローム血栓性脳梗塞.入院後,経時的に梗塞巣の拡大がみられ,両側
    声帯
    麻痺と診断されたが,
    声帯
    がほぼ閉鎖状態となり,気道閉塞音も出現したため,気管切開術を施行した.症例2は,82歳,女性,右中大脳動脈皮質領域の心原性脳塞栓症.リハビリ病院へ転院予定であったが,吸気性喘鳴がみられ,両側
    声帯
    麻痺と診断された.緊急気管内挿管を施行し,人工呼吸器管理とした後,気管切開術を施行した.脳梗塞に続発し,気道狭窄音をともなう呼吸不全では,気管切開術を必要とする両側
    声帯
    麻痺のばあいがあり,注意が必要である.
  • 福重 哲志, 梅野 博仁, 山田 信一, 津田 勝哉, 加納 龍彦
    Palliative Care Research
    2006年 1 巻 2 号 321-324
    発行日: 2006年
    公開日: 2006/11/08
    ジャーナル フリー
    反回神経麻痺は末期がん患者にしばしば認められる症状である. 反回神経麻痺に伴う嗄声は患者のコミュニケーション能力を低下させる. 誤嚥は患者から食事の楽しみを奪うとともに, 有効な咳ができなくなることとあわせて, 肺炎の原因ともなる. 反回神経麻痺による症状コントールの必要性は明らかであるが, 末期がん患者における有用な治療法はほとんどないと思われる. 今回, 緩和ケア病棟入院中の末期がん患者3例の反回神経麻痺に対して, 局所麻酔下に経皮的
    声帯
    内シリコン注入療法を行う機会を得た. シリコン注入は
    声帯
    をファイバースコープで観察しながら, 経輪状甲状間膜法で行った. シリコン注入量はファイバースコープの所見から決定し, 0.4から2.0mlのシリコンを注入した. その結果, 3例とも嗄声, 嚥下機能の改善を認め, 生活の質の改善が得られた. 術中術後ともに, この方法による合併症は認めなかった. 経皮的
    声帯
    内シリコン注入療法は末期がん患者の反回神経麻痺の治療法として有用である.
  • 西村 剛, 宮地 重弘, 兼子 明久, 木下 勇貴
    霊長類研究 Supplement
    2021年 37 巻
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/09/22
    会議録・要旨集 フリー

    アカゲザルを含むマカクザルでは,音声行動の研究が精力的に行われており,多様な音声レパートリーが知られている。その多くは,ピッチや長さの変化など,音源の操作によっている。しかし,その音源をつくる発声メカニズムに関する知見は技術的限界により限られていた。本研究では,生体のアカゲザルにおける発声運動の様態をハイスピードカメラで撮像することに成功した。脳幹の水道周囲灰白質(PAG)およびその周辺領域を電気刺激して発声を誘発し,発声中の声門領域を,経口でボアスコープを挿入して頭側からハイスピードカメラで撮像した。対象となった2 頭のオス個体で,合計28 回の発声運動を記録した。アカゲザルの

    声帯
    の上内側には,薄い膜状の
    声帯
    膜があって,
    声帯
    との間には浅い溝がある。本研究で記録したすべての発声において,その
    声帯
    膜が振動したいたことを確認した。刺激領域や電気刺激を変えることにより,
    声帯膜と声帯
    の振動について次の3 つのパターンを観測した: 1)
    声帯
    膜のみ振動し,
    声帯
    が振動しない,2)
    声帯膜と声帯
    が独立して同周期で振動する,3)
    声帯と声帯
    膜が連続的に、おおよそ半周期ずれて振動する。また,
    声帯
    が振動する場合にはsubharmonics が起きることもあった。これらの結果は,アカゲザルの音源は
    声帯
    膜振動が主となってつくられており,
    声帯
    振動は付加的であることを示す。 また,近接する
    声帯膜と声帯
    という2つの振動体が,相互に作用して,多様な振動パターンにより音源をつくっている可能性を示唆した。
    声帯
    膜に関する体系的な研究はないが,その存在は一部のサル類では知られている。一方,ヒトでは,
    声帯
    膜がなく,話しことばでは,通常,
    声帯
    振動により安定した音源がつくられる。本研究の結果は,サル類にはヒトと異なる発声メカニズムがあり,ヒトの
    声帯
    形態と発声メカニズムはむしろ派生的であると示唆する。

    本研究は,科研費(#19H01002,西村; #18H03503,香田)の支援を受けた。

  • 原 豪志, 戸原 玄, 中山 渕利, 阿部 仁子, 鰕原 賀子, 植田 耕一郎, 安細 敏弘
    日本摂食嚥下リハビリテーション学会雑誌
    2013年 17 巻 3 号 245-250
    発行日: 2013/12/31
    公開日: 2020/05/28
    ジャーナル フリー

    【はじめに】大脳皮質基底核変性症(CBD)の発症4年後の嚥下障害に対応し,

    声帯
    の外転障害による著しい呼吸障害を呈した1 例を経験したので報告する.

    【症例】72 歳女性,平成20 年2 月にCBD との診断を受けた.平成22 年10 月に誤嚥性肺炎にて入院,胃瘻造設後に自宅退院となった.その後,平成23 年3 月当科を訪問,嚥下評価の依頼により介入を開始した.

    【経過】初診時平成23 年3 月,ゼリー等を用いて嚥下内視鏡検査(VE)を行ったところ,著しい口腔期障害が認められたが,一口量を少なくすれば誤嚥なく摂取が可能であった.その後2~3 カ月に1 回往診にてVE を行い,フォローアップしたところ,徐々に嚥下障害が進行し不顕性誤嚥の出現を認めた.平成24年3 月,家族より日中の閉口に伴う息こらえ,体位変換中のチアノーゼ,夜間のいびきが増えたとの情報があり,呼吸に伴う

    声帯
    の動きを観察した.呼気時に
    声帯
    の過内転が観察された後,吸気時に
    声帯
    の外転障害が生じ70 秒程度継続した.そのため経口摂取を中止し,デイサービスおよび夜間の酸素飽和度を測定させたところ,朝方,胃瘻からの経腸栄養滴下中に急激な酸素飽和度(SpO2)低下をきたしていたことがわかった.呼吸障害がある旨を即時主治医およびケアマネージャーに報告し,SpO2 低下時に酸素吸入を行うこととした.

    【考察】パーキンソン病や進行性核上性麻痺などで,後輪状披裂筋の麻痺を伴わない

    声帯
    の外転障害が報告されているが,われわれの検索の限りでは,CBD において同様な症状は知られていない.これは錐体外路症状による内喉頭筋の持続的な筋緊張による呼吸中枢機能と,
    声帯
    運動の協調不全と考えられる.稀な症例であるが,VE を施行する際は
    声帯
    の観察も行い,嚥下評価だけでなく呼吸の評価も行うことが重要であると考えられた.

  • 西村 剛, Dunn Jacob C., Sears Jacobus P. P., 新宅 勇太
    霊長類研究 Supplement
    2020年 36 巻 C10
    発行日: 2020年
    公開日: 2021/04/23
    会議録・要旨集 フリー

    霊長類の音声は、多様性に富んでいる。ヒトの話しことばを構成する音素は声道での共鳴によってかたちづくられるが、サル類の音声の音響学的特徴の多くは

    声帯
    振動でつくられる音源の特性によっている。サル類の
    声帯
    形態は、肉眼解剖や染色切片等による解析が行われてきたが、それらの技術的制約により体系的理解が不足している。本研究は、摘出喉頭の固定標本を、ヨウ素溶液(I2KI) に浸潤させたのち、マイクロCTで撮像することで、軟組織を造影して高解像度の画像データを非侵襲的に収集することに成功した。ヒト上科7属30標本、旧世界ザル8属34標本、新世界ザル10属22標本を用いて、
    声帯
    /
    声帯
    膜、
    声帯
    筋の形態変異を解析した。新世界ザルでは
    声帯から上へ高く伸びる声帯
    膜が認められたが、旧世界ザルでは中程度から低い。一方、ヒト上科では、属間のみならず種内でも変異に富んでいる。ヒトでは
    声帯
    膜は認められない。新世界ザルやテナガザルでは
    声帯
    筋が貧弱であるのに対して、旧世界ザルや大型類人猿、ヒトでは
    声帯
    筋が比較的発達する。
    声帯
    膜は、
    声帯
    振動を起こりやすくし、大きな音声を作るのに寄与するというモデルがある。しかし、サル類でみられる
    声帯
    膜形態の多様性は、その機能も一様でない可能性を示唆している。また、ヒト上科での
    声帯
    膜形態の大きな変異は、むしろその機能的重要性の低下を示している。ヒトの
    声帯
    膜欠損は、そのような進化的背景で進化したのかもしれない。

  • 西村 剛, 今井 宏彦, 松田 哲也
    霊長類研究 Supplement
    2016年 32 巻 B16
    発行日: 2016/06/20
    公開日: 2016/09/21
    会議録・要旨集 フリー

    テナガザル類は、東南アジアの熱帯林の樹冠に生息する小型類人猿で、現在、Hylobates, Hoolock, Symphalangus, Nomascusの4属に分けられる。この4属に共通して、高いピッチの純音的で大きな音声で朗々と歌う「ソング」とよばれる音声行動で有名である。その音声は、ヒトのソプラノ歌唱と同様に、声道共鳴の第一フォルマントに

    声帯
    振動のピッチを合わせる発声・構音方法でつくられる。音声のピッチや大きさは、主として、喉頭にある
    声帯
    の振動によって決まり、その
    声帯
    振動は、
    声帯
    自身の弾性の高さと呼気流の勢いによって決まる。特に、
    声帯
    の弾性は、
    声帯
    の内部にある
    声帯
    筋の収縮に加えて、喉頭軟骨同士の位置関係の変化によって変わる。本研究は、テナガザル4属の摘出喉頭標本を高解像度MRIにより撮像し、その画像データをもとに喉頭
    声帯
    の形態学的特徴を多角的に比較し、その機能的適応を考察した。喉頭室は、Symphalangusは喉頭外に伸びて喉頭嚢を形成するが、それ以外の3属では喉頭内で嚢状にとどまる。前者は大型類人猿に共通するが、後者はヒトと共通する。テナガザル4属に共通して、
    声帯
    筋が薄く、披裂軟骨の長い
    声帯突起から伸びる声帯
    靭帯により、薄い
    声帯
    膜が形成される。また、気管軟骨が輪状軟骨の内側に入り込んで、
    声帯
    靭帯につながる弾性靭帯が短くて厚い。これにより、
    声帯
    膜の弾性は高く維持されやすい。さらに、披裂軟骨には、弾性靭帯側へ大きく膨らむ突起があり、披裂軟骨の内転により、
    声帯
    膜の弾性が高めるとともに、声門下の弾性靭帯部で気管径を狭める。これにより、
    声帯
    弾性を高めると同時に、呼気流の勢いを容易に強めることが可能である。これらの解剖学的構成は、ヒトや他の類人猿と共通するものの、その形態学的特徴は、高く大きな
    声帯
    振動を作り出すとともに、その急激な変化を容易にするのに適していると考えられる。

  • 櫻井 謙三, 田中 成明, 柳澤 俊之, 森 華奈子, 堀内 正浩, 長谷川 泰弘
    臨床神経学
    2015年 55 巻 8 号 555-560
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/08/21
    [早期公開] 公開日: 2015/06/06
    ジャーナル フリー
    経鼻胃管挿入中に両側
    声帯
    麻痺をきたした脳梗塞2例,Parkinson病2例を報告する.症例はいずれも著明なるいそうを呈する高齢者であり,低栄養状態であった.経鼻胃管挿入後平均17.8日で両側
    声帯
    麻痺をきたし,3例は気管切開術を施行,全例で救命しえた.両側
    声帯
    麻痺の原因は多岐にわたり,臨床現場で厳密にnasogastric tube syndrome(NGTS)と診断することは困難だが,本症の可能性を念頭におき,適切に対処することが肝要である.自験例では低栄養状態や低免疫状態がNGTSの危険因子となりうる可能性を指摘したが,今後,危険因子や誘発因子,対処法について症例を重ね検討する必要がある.
  • 小島 敬史, 大久保 啓介, 大塚 邦憲, 新鍋 晶浩
    耳鼻咽喉科展望
    2007年 50 巻 6 号 410-415
    発行日: 2007/12/15
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
    大脳の広汎な器質的障害による核上性
    声帯
    麻痺と診断した3症例の
    声帯
    の観察, 記録を行った。検討の結果, 興味深い共通点がみられた。1) 両側
    声帯
    は正中位である。2) 呼気時には
    声帯
    は弛緩している。3) 吸気時に
    声帯
    の緊張が見られ, 著明な喘鳴を聴取する。4) 咳嗽時や喉頭の刺激により
    声帯
    ・仮
    声帯
    の運動が観察される。本疾患が疑われた場合, 早期に気管切開などの気道確保が必要と考えられた。
  • 岩田 義弘
    喉頭
    2016年 28 巻 2 号 55
    発行日: 2016/12/01
    公開日: 2017/06/13
    ジャーナル フリー

    【はじめに】臨床において

    声帯
    の高速度撮影の有用性を検討すると,ストロボで観察される周期よりもさらに短時間の変動がありその異常が“平均化”され原因が明らかにならない場合が考えられる.また
    声帯
    振動一周期の中で起きる変動の順番を正確に観察するには高速度カメラによる観察が有効と考える.我々の経験した症例の中には反回神経麻痺例による
    声帯
    粘膜様部開大位が一周期ごと異なり同時に披裂部が周期毎に位置が異なることがあることを確認している.これらは高速度カメラだからこそ確認できた
    声帯
    運動異常と考える.さらに,これらの観察から
    声帯膜様部方向と披裂軟骨声帯
    裂突起の位置関係と確認すると必ずしも一致している訳で無いことが確認した.このことは
    声帯膜様部の振動制御に披裂軟骨声帯
    突起の向きが関係していること示唆していると考える.我々は高速度カメラのみで確認できるこれらの
    声帯
    振動異常所見に対し披裂軟骨の関わりを明らかにしたいと考える.

    【方法】対象は正常及び

    声帯
    結節,反回神経麻痺例.撮影は斜視硬性喉頭鏡に高速度カメラを接続し撮影を行った.発声は座位で観察,音声が安定部位を採用した.高速度カメラ撮影時期により,Photron社FastcamPCI,128 × 120pixel 3000FPS,ブレインビジョン社MiCAM Brainvision-CMOS 94 × 40pixel 3333FPS,ディテクト社HAS-L2 192 × 160pixel 3000FPSで撮影.振動が安定部を採用,同時記録した音声機能検査結果と合わせ検討を行った.

    【正常結果】46才男性.fry発声の時,背板膜様部と

    声帯
    突起の向きは異なり,膜様部開大位において
    声帯
    突起は内側を向いて角度を有したいた.楽な発声では開大のみ膜様部と
    声帯
    突起とのわずかな屈曲を認めた.頭声では膜様部辺縁と
    声帯
    突起の関係はどの周期でも直線状であった.疾患群を含め詳細を報告した.

  • *西村 剛, 後藤 遼佑, ヘルブスト クリスチャン, 中野 良彦
    霊長類研究 Supplement
    2019年 35 巻 B12
    発行日: 2019/07/01
    公開日: 2020/03/21
    会議録・要旨集 フリー

    テナガザル類は,高いピッチで,純音的な大きな音声で朗々と歌う「ソング」とよばれる音声行動で有名である。ヘリウム音声の音響学的分析と数理モデルによる検証により,その音声は,ヒトのソプラノ歌唱と同様に,

    声帯
    振動の基本周波数を声道共鳴の第一共鳴周波数に合わせる歌唱法に近い方法でつくられることが示された。本研究は,大阪大学人間科学研究科飼育のシロテテナガザル・メス1個体を対象に,
    声帯
    振動の様態を非侵襲的に観測する声門電図(Electroglottograph, EGG)を用いて,発声中の
    声帯
    振動を観測することに成功した。EGGは,頸部両側においた電極の間を流れる電流の変化により,両側の
    声帯
    の接触面積の変化を計測し,
    声帯
    振動を把握する機器である。テナガザルの
    声帯
    振動のEGG波形は,ヒトの話しことばとは大きく異なり,正弦波的でソプラノ歌唱的であった。また,その音声は,
    声帯
    振動の基本周波数成分が強調されていた。一方で,ソングの最終盤では,基本周波数が一定以上になると,
    声帯
    振動の様態が変化し波形が乱れた。つまり,歌声から叫び声へと変化した。テナガザルの
    声帯
    や喉頭には,ヒトの歌声をつくる
    声帯
    振動に適応的な形態学的特徴が期待される。また,最終盤の叫び声への変化には,
    声帯
    の気質的な差異や,発達過程における習熟の程度により個体間で変異があるかもしれない。本研究は,科研費(#16H04848, 18H03503, 19H01002),APART(Herbst)の支援を受けた。

  • 米井 彰洋, 森山 裕一
    肺癌
    2020年 60 巻 2 号 120-124
    発行日: 2020/04/20
    公開日: 2020/05/08
    ジャーナル オープンアクセス

    背景.脊髄小脳変性症(spinocerebellar degeneration:SCD)患者は,

    声帯
    の外転障害のため声門部が狭窄していることがある.そのため,全身麻酔後に気道狭窄症状が出現・増悪する危険性があり,注意が必要である.症例.症例は68歳男性,当科初診5年前にSCDを発症した.当院整形外科の左母趾陥入爪に対する術前胸部単純X線写真で左上肺野に結節影が指摘され,当科紹介となり,気管支内視鏡検査を行ったが確定診断を得ることができなかった.しかし,胸部CT上は肺腺癌を強く疑うものであったため,術中診断を用いた根治術を計画した.術中迅速針生検で腺癌の診断を得たため,胸腔鏡下左上大区切除術を施行した.SCD症例における
    声帯
    運動障害は術後の突然死のリスクとなるため,病型を把握した術前評価は重要であり,本症例も術前,および術後に気管支内視鏡にて
    声帯
    運動障害がないことを確認した.結論.SCD症例においても周術期における入念な気道評価を行い,CVCI(cannot ventilate and cannot intubate)対策を講じれば,安全な周術期管理を行うことができると考えられた.

  • 北条 仁, 西山 寿重
    医療
    1972年 26 巻 7 号 597-601
    発行日: 1972/07/20
    公開日: 2011/10/19
    ジャーナル フリー
    Authors reported 80 cases of recurrent laryngeal nerve palsy with 47 males and 33 females, admitted to the otorhinolaryngological clinic of our hospital during past 8 years. The peak of age distribution was at the sixth decade and paralysis occured more frequently on the left side than the right. The causes of palsy were; pulmonary disease was 21, surgery of the neck was 10, tumor in the neck was 8, intubation anesthesia was 6, intrathoracic surgery was 4, paralysis by C. N. S. disease was 4 and idiopathic was 27, respectively.
  • *道川 隆士, 鈴木 宏正, 木村 亮介
    精密工学会学術講演会講演論文集
    2014年 2014S 巻 J69
    発行日: 2014/03/01
    公開日: 2014/09/01
    会議録・要旨集 フリー
    本稿では,MRI画像から人体の
    声帯
    部をポリゴンデータとして抽出する手法について述べる.
    声帯
    部は,空洞かつ口を通して背景と接続しているため,従来の領域分け手法で抽出することは困難であった.提案手法では,MRI画像の
    声帯
    部に相当する背景をモルフォロジー手法を用いて埋め,入力画像との差分をとることで
    声帯
    部を抽出する.提案手法は,ほぼ自動的に計算できるため,大量のデータが必要になる個体差解析等で有用である.
  • 中澤 忠夫
    日本医科大学雑誌
    1936年 7 巻 2 号 137-142
    発行日: 1936/02/15
    公開日: 2009/07/10
    ジャーナル フリー
    Der Fall betraf eine 66 jährigen Frau, die seit ca. 1 monate über progressive hochgradige Heiserkeit, anfallsweise Dyspnoe und Fremdkörpergefühl im Larynx klagte. Laryngoskopisch wurde ein kleinefingerspitzgrosser, grau-rötlicher glattwandiger und beweglicher Tumor im vorn des vorderen subglottischen sublaryngeales Raum festgestellt. Der Tumor entstand vom unteren Rande zwischen vorderen mittleren 1/3 des Stimmbands. Total extirpiert mit kalten Schlinge direkt-laryngoskopisch. Histologisch: teils weiches Fibrom und teils hartes Fibrom. Bedeckendes Epithel wuchert papillomatös mit unregelmäsigen Epithelzäpfen.
  • 門田 吉見, 黒川 浩伸, 湯本 英二
    喉頭
    1992年 4 巻 2 号 142-146
    発行日: 1992/12/01
    公開日: 2012/09/24
    ジャーナル フリー
    Vocal fold vibration has been considered to be a transmission of mucosal waves which move upward from the mucosal upheaval. The mechanism of the occurrence of the mucosal upheaval has not been known yet. The purpose of this study was to relate the pliability of the mucosa to the occurrence of the mucosal upheaval. In addition, a histological basis for the occurrence of the mucosal upheaval was investigated. Five mongrel dogs were used in the experiment. After administration of an intramuscular Ketaral injection, the larynx was excised and divided vertically into two segments (hemilarynges). Pliability of the vocal fold mucosa was measured at 5-7 points ranging from the free edge to 8 mm below the edge at the middle, anterior forth and posterior forth of the membranous portion. Following the pliability measurements, each hemilarynx was fixed in formalin, sectioned in the frontal plane and stained for histologic examination. Results were summarized as follows :
    1) The free edge showed the greatest pliability. The pliability of the mucosa became smaller as the edge became further. The mucosa at 3 mm below the free edge showed the least pliability.
    2) The mucosa at the middle of the membranous portion had a greater pliability than that at the anterior and the posterior forth.
    3) The lamina propria of the mucosa was thinnest at 3-4 mm below the free edge. At this thinnest point, the muscle layer was closest to the epithelial layer.
  • 佐藤 公則, 千年 俊一, 佐藤 文彦, 佐藤 公宣, 小野 剛治, 梅野 博仁
    喉頭
    2022年 34 巻 2 号 151-156
    発行日: 2022/12/01
    公開日: 2023/03/13
    ジャーナル フリー

    ヒト

    声帯
    黄斑内の細胞をin vitroで培養すると,幹細胞に特徴的なコロニーを形成して増殖する.新生児生体内の
    声帯
    黄斑内にコロニー形成が存在するのか,またその超微形態を検討した.

    病変がないヒト新生児の

    声帯
    3例の
    声帯
    黄斑の細胞を透過型電子顕微鏡下に観察した.

    新生児の

    声帯
    黄斑にコロニーを形成する細胞群が存在し,細胞から分泌された無定形物質,糖タンパク質を介して,細胞同士が接近・接着し,細胞が集塊していた.接近した細胞は接着複合体(アドヘレンス結合,デスモゾーム様結合)を形成し,これらを介して,またcellular interdigitationを形成し細胞同士が接触していた.

    幹細胞はin vitroでコロニーを形成して増殖するが,その機序と役割は不明な点が少なくない.新生児

    声帯
    黄斑内の組織幹細胞は,生体内(in vivo)でもコロニーを形成していることが確認された.

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