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15,636件中 1-20の結果を表示しています
  • *山地 佳代子, 芳賀 聡, 石崎 宏
    日本衛生動物学会全国大会要旨抄録集
    2011年 63 巻 B05
    発行日: 2011年
    公開日: 2014/12/26
    会議録・要旨集 フリー
    家畜に甚大な被害を引き起こすマダニは、宿主から得た血液を唯一の栄養源として生活史を維持していることから、宿主探知プロセスは生存に必須であると考えられる。しかし、マダニの宿主探知プロセスを支える分子基盤やメカニズムはほとんど解明されていない。蚊などの吸血性節足動物の宿主探知行動には炭酸ガスの感知だけではなく、嗅覚系の働きによる宿主の匂い成分の感知が関与していることが示唆されていることから、マダニにおいても嗅覚系の情報伝達を阻害・遮断または撹乱することは有効な防除法の一つとなり得る。我々は日本優占種であるフタトゲチマダニHaemaphysalis longicornisを用いて、マダニの宿主認識において中心的役割を担う臓器として知られるハラー器官から、嗅覚レセプターが属す7回膜貫通Gタンパク質共役型レセプター(GPCR)の単離を試みたので報告する。本研究で新規に単離したGPCR候補遺伝子は、7回膜貫通型を保持すると推測され、ホモロジー検索において既に報告されている節足動物の嗅覚レセプター候補遺伝子に高い相同性を示した。また遺伝子発現解析ではハラー器官のある第一肢において発現が確認されたが、第二肢、第三肢、第四肢においては発現が認められなかった。以上の結果より、今回単離したフタトゲチマダニGPCRはハラー器官において嗅覚系の機能に関与する可能性が推測された。現在、得られた配列を基に抗体を作製し、フタトゲチマダニGPCRの局在の検証を進めている。
  • 角谷 泰史, 成 慶一, 斎藤 均, 田中 進, 諸岡 敏生, 近藤 誠司, 大久保 正彦, 朝日田 康司
    家畜の管理
    1989年 24 巻 3 号 83-88
    発行日: 1989/02/15
    公開日: 2017/10/03
    ジャーナル フリー
    4群の搾乳牛群を用いて,
    放牧時の採食量および採食行動と放牧
    方式ならびに草地状態との関連について検討した。用いた搾乳牛群は, 粗飼料多給群のR, R1,R2群および粗飼料中給群のC群であった。
    放牧
    方式は, R群ではストリップ
    放牧
    , R1,R2およびC群では3日単位の輪換
    放牧
    であり,
    放牧
    時間は, R, R1群では朝夕それぞれ2.5時間, R2,C群では朝2.5時間であった。得られた結果は以下の通りである。1)1回の
    放牧
    当りの採食時間は, ストリップ
    放牧
    のR群に比べ輪換
    放牧
    のR1,R2,C群で長く, RおよびR1群では朝の
    放牧時に比べタの放牧
    時に長かった。2)1回の
    放牧
    当りのbite数は採食時間と同様の傾向にあったが, 観察間の変動は大きかった。3)
    放牧
    方式および朝夕の違いによるbite速度, 採食速度およびbite sizeの違いは見られなかった。4)採食量と採食速度およびbite sizeとの間にはそれぞれ直線的な関係(r=0.94および0.84,P<0.01)が見られたが, 採食時間およびbite数との間には見られなかった。5)bite sizeと草量との間には草量が200gDM/m^2の時にbite sizeがピークとなる曲線的な関係(R=0.64,P<0.01)が見られたが,
    放牧
    地草中のCWC含量との間にはこのような有意な関係は見られなかった。6)bite数と草量および
    放牧
    地草中のCWC含量との間には, 朝の
    放牧
    時には有意な負の相関が認められた(r=-0.57および-0.49,P<0.01)が, タの
    放牧
    時には認められなかった。
  • 杉戸 克裕
    農業経済研究
    2015年 87 巻 3 号 225-230
    発行日: 2015/12/25
    公開日: 2017/07/06
    ジャーナル フリー

    In grazing dairy management, it is known that there are some technical problems with respect to breeding and grazing land. However for many grazing dairy farmers, it is difficult to apply the current technology about weed control. New technical development about nutritional management on the occasion of feed reduction and management of large-scale grazing land will be needed in the future.

  • 北海道の放牧酪農経営を事例として
    杉戸 克裕, 須藤 賢司, 渡辺 也恭
    農業経済研究
    2016年 88 巻 3 号 259-262
    発行日: 2016/12/25
    公開日: 2018/07/18
    ジャーナル フリー

    The objective of this study is to evaluate the effects of reduction of concentrate for grazing dairy farm in Hokkaido. According to a case analysis, when milk price and feed price rise together, there are some economic advantages to reducing the amount of concentrate supply and milk production. And in comparison with the test calculation results, those strategies make profit-fluctuations decrease.

  • 安江 健, 佐藤 衆介
    哺乳類科学
    2005年 45 巻 1 号 105-110
    発行日: 2005年
    公開日: 2006/12/27
    ジャーナル フリー
  • 早川 博文, 高橋 久男, 菊池 武昭, 宍戸 弘明
    北日本病害虫研究会報
    1976年 1976 巻 27 号 21-26
    発行日: 1976/10/30
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    東北農試鍋屋敷
    放牧
    地において, 1965年夏に,
    放牧
    牛に寄生するアブ類の消長を調査し, また殺虫忌避剤ネオキクトール乳剤 (D) の牛体噴霧による吸血昆虫類の防除効果について, 黒毛和種の育成牛10頭を供試して
    放牧
    試験を行なった。
    1. 牛体に寄生したアブは3属13種で, そのうちニッポンシロフアブとアオコアブの2種が優占種となり, ついでヤマトアブ・キスジアブ・ホルバートアブ・シロフアブ・ウシアブが比較的多く寄生した。
    2.
    放牧
    牛に寄生するアブ類の消長は7月中旬以後に漸増し, 8月中旬に最高に達し, それ以後では漸減の傾向がみられた。アブの種別の寄生時期および寄生のピークの出現する様相には明らかな違いが認められた。
    3. 連日にわたる殺虫忌避剤の牛体噴霧により吸血昆虫類の牛体寄生は殆んどみられなかった。しかし
    放牧
    牛の体重増加の面では, 処理群は殺虫忌避剤を噴霧しなかった無処理群と全く同じで, 吸血昆虫類を防除した効果がとくに認められなかった。
    4. 臨床並びに血液性状については, 全般的には処理群と無処理群の間に明らかな差が認められなかった。しかし採食量の面では, 処理群が比較的少なく, とくに
    放牧
    中期には無処理群よりも有意に少なかったので, 殺虫忌避剤そのものの畜体に及ぼす影響についてさらに詳しく試験する必要があった。
  • 葛野 浩昭
    民族學研究
    1989年 54 巻 2 号 113-136
    発行日: 1989/09/30
    公開日: 2018/03/27
    ジャーナル フリー
    牧畜社会というものが
    放牧
    者の集団と家畜の群との対応関係の上に成立しているものだとすれば, 牧畜社会の構造もその変遷の動態としての歴史も,
    放牧
    者集団の側面と家畜の群の側面の両方の視点から考察が可能である。本論は, その後者の群の視点から, すなわち, その共通のデザインが群を成すことによって初めて意味を持つ耳印を材料にして, サミ人のトナカイ遊・
    放牧
    社会の社会構造とその歴史を考察する。左耳に刻まれる一定の刻み目とその継承は,
    放牧社会の中核を成すトナカイ遊牧系サミ人達の放牧
    集団と, そのリーダーの「系譜」を表し, 集団毎の耳印の形成やそのデザイン上の分化が, それぞれの集団の動態を表現する。また, 定住系の弱小
    放牧
    者達の多くは, 自らの「系譜」とはかかわりなく, 遊牧系の有力
    放牧
    者の「系譜」に沿った耳印を使用するが, これは
    放牧社会全体が遊牧系放牧
    者を核に収斂しようとする動態を示している。
  • I. 甘藷畑における肥育豚の放牧について
    佐藤 勲, 長友 安雄, 安藤 忠治, 稲沢 昭
    日本養豚研究会誌
    1964年 1 巻 1 号 14-22
    発行日: 1964/10/30
    公開日: 2011/06/08
    ジャーナル フリー
    1) 豚の
    放牧
    による肥育は飼料の利用性, 発育, 斎度, 寄生虫, 皮膚病などにより問題があるとされていたが, 甘藷畑で
    放牧
    肥育を実施した結果, 1日平均659g~730gとすぐれた発育を示した。その発育に比較して飼料要求率は3.61~3.92とやや悪るく, 発育にバラツキが見られた。
    2) 省力管理は期待できる。すなわち, 甘藷の収穫, 調理, 給与の手間がかからずに, しかも飼育管理でも1頭当り, 2時間53分, 1日1頭当り換算すると2分02秒であった。
    3) 甘藷畑10aに肥育豚を10頭
    放牧
    して仕上げることができるかどうかは, 収量と
    放牧
    時期, 方法によるが, 本試験の結果では可能であり,
    放牧
    豚はきわめて上手に甘藷を採食し, ロスが少なかった。
    4) 甘藷畑
    放牧
    においては, 体重20kgより開始しても発育の停滞および事故はなかった。
    5)
    放牧
    期間中数回の降霜があったが, 降霜後の甘藷を採食しても事故はなく, また甘藷の品種による嗜好性の相違があった。
    6) 肥育末期の舎飼は発育を良好にし, しかも飼料の利用性もよくなった。すなわち, BL区で1日平均増体重が14g, L区で12g半
    放牧
    区がすぐれ, 飼料要求率では, BL区で0.25, L区で0.3半
    放牧
    区がすぐれていた。
    7) 甘藷の採食量は多く, 牧区拡張当日はやや過食の傾向があるので
    放牧
    方法を検討する必要がある。
    8) 総給与量 (風乾量) に対し40%の甘藷を採食したが, 皮下脂肪が比較的うすく, 肉質良好, 腎臓脂肪が少なかった。
    9) 寄生虫の被害は殆んどなかった。
    10)
    放牧
    のため発生したと考えられる疾病および事故はなかったが, 電気牧柵を利用した
    放牧
    であるため, 脱柵の習慣がついたものが生体重70kg時に1頭あった。これは甘藷を堀りながら前進するため架線が高いと知らぬまに脱柵していることから習慣となったものである。
  • 安江 健
    日本家畜管理研究会誌
    1995年 31 巻 2 号 51-56
    発行日: 1995/10/31
    公開日: 2017/10/03
    ジャーナル フリー
  • 3. サラブレッド種育成馬の行動からみた放牧地形状の得失
    楠瀬 良, 畠山 弘, 市川 文克, 沖 博憲, 朝井 洋, 伊藤 克己
    日本中央競馬会競走馬総合研究所報告
    1987年 1987 巻 24 号 1-5
    発行日: 1987/12/18
    公開日: 2010/08/10
    ジャーナル フリー
    育成期の馬の
    放牧飼養に適した放牧
    地の形状を知ることを目的に, 面積は同一で縦横の長さの比の異なる四角形の
    放牧地に育成馬を放牧
    し, そこでの馬の行動を指標として比較検討を行った. 供試
    放牧
    地としてそれぞれ面積が2.4haで縦横の比が1:1のA
    放牧
    区, 1:2のB
    放牧
    区, 1:4のC
    放牧
    区の3面を設定し実験に用いた. 実験には14-16ヵ月齢のサラブレッド種育成馬雌雄6頭づつ, 計12頭を用いた. 雌雄別に6頭を1群とし, 各
    放牧
    区に毎日7時間
    放牧
    し, 行動観察を行った. 総移動距離は各
    放牧
    区とも平均5000m程度で差は認められなかった. 各
    放牧
    区でみられた駆歩を転回角度を基準にタイブわけし, 生起頻度を比較したところ縦横の長さの差の大きい
    放牧
    区ほど転回角度の大きい駆歩が増加する傾向が認められた. その生起頻度にはA
    放牧
    区とC
    放牧
    区との間に統計的に有意な差が認められた (P<0.05). また駆歩の停止した地点は,
    放牧
    区の縦横の長さの差が大きくなるに従って
    放牧
    区の周辺部にかたよってくる傾向がみられ, C
    放牧
    区においては生起した駆歩の半数以上が牧柵から10m以内の地点で停止した. 馬の通過距離からみた
    放牧
    地の利用のしかたはA
    放牧
    区では比較的均一なのに対して, 縦横の長さの差が大きくなるに従って不均一になった. 以上の結果より2ha程度の
    放牧地に育成期の馬を放牧
    飼養する場合,
    放牧
    地の形状は, 安全性ならびに
    放牧
    地の利用効率の観点から, 縦横の長さの差が少ないほうが有利であると考えられた.
  • 斯日古楞, 伊ヶ崎 健大, 角野 貴信, 曹 楽, 康 峪梅, 楊 俊, 都瓦拉, 梅栄, 小崎 隆
    ペドロジスト
    2015年 59 巻 2 号 41-51
    発行日: 2015/12/31
    公開日: 2018/06/30
    ジャーナル フリー
    内モンゴル自治区では過
    放牧
    による草原退化(劣化)が進行しており,現在までに
    放牧
    圧の違いが植生および土壌に与える影響についてはある程度明らかになっている。しかし,近年の遊牧民の定住化と土地請負制度の導入により牧畜業における主な土地利用は
    放牧
    から採草へと転換されたものの,その土地利用様式の違い(
    放牧
    ,採草)が植生および土壌に与える影響については未だ明らかになっていない。そこで本研究では,内モンゴル自治区フルンボイル草原の禁牧地(対照区),採草地,
    放牧
    地において,植生調査および土壌調査を実施した。得られた結果は以下の通りである。(1)植生の被覆度,地上部バイオマス量,種数については,概ね対照区>採草区>
    放牧
    区であった。(2)土壌のA1層を比較すると,仮比重は採草区≒
    放牧
    区>対照区,pHは対照区≒採草区>
    放牧
    区,有機炭素含量(OC)および全窒素含量(TN)は対照区>採草区>
    放牧
    区であり,また土壌呼吸速度は対照区≒採草区>
    放牧
    区であった。以上より,
    放牧
    区では植生および土壌の劣化が顕著で,採草区では植生の劣化はある程度見られるものの,土壌の劣化はA1層の仮比重およびOC・TN以外では見られないことが明らかとなった。しかし,採草区では
    放牧
    区同様ほぼ全ての地上部バイオマスが持ち出されていることから,近い将来土壌が更に劣化する可能性は高い。本研究の成果は,今後草原の持続的利用を考える際に重要な情報を提供するものである。
  • 村田 浩平, 岡本 智伸, 松浦 朝奈, 岩田 眞木郎
    蝶と蛾
    2008年 59 巻 3 号 251-259
    発行日: 2008/06/30
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
    阿蘇地域に生息するオオルリシジミ Shijimiaeoides divinus asonisの個体数は,その生息環境の変化により幾つかの生息地では減少傾向にある.本研究では,本種の発生や食草,蜜源植物相に及ぼす
    放牧
    圧の影響を明らかにするため,生息地の植生を明らかにすると共に,食草や蜜源植物の密度と本種の発生および密度について慣行的な
    放牧
    圧である草原と,高い
    放牧
    圧の草原,休牧中の草原について調査を行った.生息地は,毎春,野焼きが実施されてきた阿蘇地域の半自然草地である.本調査を実施し,得られた結果は次の通りである.(1)本種の生息地の植生と
    放牧
    の関係を調査したところ,阿蘇地域の慣行的な
    放牧
    圧である調査地では,ネザサ Pleioblastus chino var. viridisが最優占種であったが,
    放牧
    圧が高い調査地では,シバZoysia japonicaが最優占種であった.また,休牧中の調査地では,ススキ Miscanths sinensisが最優占種となり,
    放牧
    圧は,生息地の植生に影響を及ぼしていることが示された.(2)食草であるクララSophoraflavescenぶの被覆度(E-SDR,)は,高い
    放牧圧区に比べて阿蘇地域の慣行的な放牧
    圧で高かった.(3)クララの草丈は,休牧中の調査地において高い傾向が見られた.(4)クララの分枝数は,慣行的な
    放牧
    圧である調査地において多かった.(5)クララのクラウン面積は,慣行的な
    放牧
    圧である調査地において大きかった.一方,高い
    放牧
    圧では,クララのクラウン面積と草丈は小さくなる傾向が見られた.(6)本種の成虫は,5月上旬に出現し,6月中旬に見られなくなった.2007年の本種成虫の個体数は,4月から5月にかけての低温の影響を受け,2006年に比べて全ての調査地で低く推移した.(7)幼虫密度が高いとき,幼虫数は,調査地ごとに違いが認められ,幼虫の密度に
    放牧
    圧が影響を及ぼしている可能性が示唆された.(8)これまで野焼き,
    放牧
    を継続的に実施してきた草地で休牧すると,蜜源植物が増加し,本種の成虫数,部数を増加させることが示唆された.これらの結果から,阿蘇地域において本種を保護するために最適な
    放牧
    圧は,同地域における慣行的な
    放牧
    圧であることがわかった.
  • 村田 浩平, 松浦 朝奈
    蝶と蛾
    2011年 62 巻 1 号 41-50
    発行日: 2011/05/17
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
    絶滅危惧種であるオオルリシジミの生息する阿蘇地域の草原は,毎年,野焼きと
    放牧
    が継続されている草地が多い.本研究では,本種の生息する阿蘇地域の草原におけるチョウ相を解明するとともに,
    放牧の有無や放牧
    圧が本種を含むチョウ相に及ぼす影響について,オオルリシジミを保護しつつその他のチョウへの影響をできるだけ与えない
    放牧
    圧とは何かを明らかにすることを目的としてチョウ相を調査し,次のような結果を得た.(1)阿蘇地域の草原において調査期間中に確認されたチョウは,10種の希少なチョウを含み5科64種であった.(2)草原性種の優占種は,オオルリシジミ,モンキチョウなどであった.一方,森林性種の優占種は,ルリシジミ,キチョウなどであった.(3)
    放牧
    の有無がチョウ類群集に与える影響を調べたところ,Shannon-Wiener関数(H')に大きな違いは見られなかったが,種数は休牧区のほうが多く,Simpsonの多様度指数(1-λ)は休牧区の方が高かった.また,休牧区では森林性種の割合が高く,
    放牧
    区では草原性種の割合が高い傾向がみられた.(4)
    放牧
    圧が低いとシジミチョウ科の優占種が草原性種のオオルリシジミから森林性種のルリシジミに変化する傾向がみられた.(5)
    放牧
    圧の違いがチョウ類群集に与える影響を調査したところ,Shannon-Wiener関数(H')に明らかな傾向はみられなかったが,Simpsonの多様度指数(1-λ)は
    放牧
    圧が増加するほど低下する傾向を示した.(6)草原性の希少種の種数は
    放牧
    圧によって変化しなかったが,休牧区の森林性の希少種は低
    放牧
    圧区,慣行的
    放牧圧区および高放牧
    圧区より多かった.(7)オオルリシジミの個体数は,休牧区,低
    放牧
    圧区,慣行的
    放牧
    圧区の3区で5月にチョウ類総個体数の90%を占めていた.これらの結果から,阿蘇地域のオオルリシジミの生息地における
    放牧
    圧の違いは,チョウ類の種構成に大きな影響を及ぼしており,様々な
    放牧
    圧の草原が存在することは,同地域のチョウ相を保全する上で重要であることが示唆された.
  • 朝隈 貞樹, 上田 靖子, 秋山 典昭, 内田 健治, 片野 直哉, 川村 周三, 三谷 朋弘
    ミルクサイエンス
    2018年 67 巻 1 号 22-29
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/04/25
    ジャーナル フリー

     本研究では,

    放牧
    牛乳における一般消費者の官能評価を明らかにし,飼養条件および加工処理との関係を検討することを目的とした。飼養条件の異なる4農場の生乳(A, B, Cは
    放牧
    ,Dは舎飼)を原料とし,ホモジナイズおよび殺菌処理(超高温殺菌ホモジナイズ,高温殺菌ホモジナイズ,高温殺菌ノンホモジナイズ)を3処理区設け,計12種の牛乳を用いて,3回の官能評価試験(計154名)を行った。官能評価試験は,市販牛乳(UHTホモジナイズ)を基準(0)とし,色,香りの強弱,香りの良悪,コク,甘味,後味の強弱および総合評価(おいしさ)の7項目を基準に対する各項目±5段階で評価した。総合評価を除く官能評価6項目を用いた主成分分析から,飼養条件の違い(
    放牧と非放牧
    )および加工処理方法の違いにより分けられことが明らかとなった。またプリファレンスマップから,
    放牧
    牛乳においてはホモジナイズ処理を行った方が消費者に好まれる可能性が示唆された。今後はこれらの要因となる物質等の検討が必要になる。

  • 中国・内モンゴル自治区ハンギン旗の事例から
    額定 其労
    林業経済
    2007年 59 巻 11 号 1-16
    発行日: 2007/02/20
    公開日: 2017/07/06
    ジャーナル フリー
    本論文では、中国・内モンゴル自治区ハンギン旗に暮らす遊牧民C、B、Nの3家族を事例として、伝統的遊牧時代(-1949年)、集団経営時代(1949年-1978年)、個別経営時代(1978年-現在)の3つの時代における遊牧生産方式の変遷を、家畜
    放牧
    形態反び環境負荷を中心に考察する。家畜
    放牧
    は、伝統的遊牧形態-定性
    放牧
    形態-定地
    放牧
    形態へと変化してきた。この過程で、
    放牧
    地の面積と家畜が採食可能である草類が減少し、草原の採食圧と劣化草原面積が増加している。結論として、主に以下の2点が明らかになった。(1)伝統的遊牧時代には、遊牧民は草原の自然特徴を考慮して
    放牧
    地を選定し、草や水などの自然資源の変化及び気候変動に応じて季節的移動とオトル(臨時移動)を行い、その結果、草原が保全されていた。(2)遊牧生産方式の変遷の外的要因は、社会経済制度の変革、国による定住化と農業化の推進、草原への農耕民の移住であり、それらは草原破壊とも関連している。
  • 持田 誠, 冨士田 裕子, 秦 寛
    植生学会誌
    2007年 24 巻 2 号 85-102
    発行日: 2007/12/25
    公開日: 2017/01/06
    ジャーナル フリー
      1. 北海道大学農学部附属牧場(現:北海道大学北方生物圏フィールド科学センター静内研究牧場)における林間
    放牧
    地の種組成について調査した.
      2. 林間
    放牧
    地の植生は,ミズナラ林6群落とヤチダモ林2群落で構成されていた.植物社会学的な検討の結果,ミズナラ林はサワシバ-ミズナラ群集,ヤチダモ林はハシドイ-ヤチダモ群集に該当した.
      3. 林床にミヤコザサ節が見られない非ササ型林床は,ミズナラ林とヤチダモ林の両方に見られた.ミズナラ林では元来ミヤコザサ節が林床に優占するが,
    放牧
    の影響でササが退行して非ササ型林床となり,種組成が変化している林分が存在した.ヤチダモ林はもともと林床にミヤコザサ節を持たない群落であると考えられた.
      4. 
    放牧
    の影響を受けている群落では,ミズヒキ,ノブキ,ミツバ,ダイコンソウが,更に
    放牧
    圧が強い林分ではキンミズヒキ,ケヤマウコギ,ハナタデ,オオバコが,ミズナラ林とヤチダモ林に共通して出現した.さらにミズナラ林の乾性系群落で
    放牧
    圧の最も強いと考えられる立地では,キツネノボタン,ヒメジョオン,エゾタチカタバミ,オトコエシが特徴的に出現した.
      5. 
    放牧
    馬が森林の内外を移動することで,カモガヤなどの牧草や林縁群落の構成種を林内へ持ち込み,種組成を複雑化していた.
      6. ミズナラ林ではミヤコザサ節の被度と出現種数
    放牧
    季節とミヤコザサ節の被度との間に関係が認められ,林間
    放牧
    によりミヤコザサ節が退行すると種数が増加し,特に夏
    放牧
    区でそれが顕著であった.ヤチダモ林では
    放牧
    季節による差は見られなかったが,不嗜好植物が優占するために
    放牧
    馬が採食可能植物を選択的に利用する結果,種数が減少傾向にあることが明らかとなった.
      7. 北海道和種馬の林間
    放牧
    は,森林植生を
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    地特有の種組成へ改変するという点で,地域の生態系へ影響を及ぼしていた.しかし,
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    の影響で衰退する種は,ミズナラ林においては少なく,森林植生の種類に応じた適切な家畜管理により,生物多様性保全と両立した畜産が可能であると考えられた.
  • *樫村 敦, *篠原 明男, *小林 郁雄, *長谷川 信美, *土屋 公幸, *森田 哲夫
    霊長類研究 Supplement
    2013年 29 巻 P-38
    発行日: 2013年
    公開日: 2014/02/14
    会議録・要旨集 フリー
     モグラ類は地下にトンネルシステムを構築し,土壌動物を採食する地下生哺乳類である.地表部へのモグラ塚形成は牧草の採草時に土壌混入を引き起こし,サイレージの品質を低下させるため,モグラ類は欧州を中心に草地畜産の害獣として扱われてきた.このようなモグラ類による獣害を防止するために,土壌改良等を介した間接的防除法に関する草地管理研究が行われてきたが,実用性に乏しく,モグラ類の実際の行動生態を踏まえた研究は少ない.一方,
    放牧
    地では,踏圧による土壌圧縮や採餌による植物由来有機物層の減少など,家畜の行動が土壌微小環境を改変させ,非
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    区とは異なった土壌動物相になる.つまり,モグラ類と家畜が共に利用する
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    地においては,家畜が利用可能な区域と利用できない区域間で土壌微小環境が異なり,モグラ類の生息地選択に影響している可能性がある.そこで本研究では,
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    地におけるモグラ類の生息地選択と,
    放牧
    による土壌微小環境の改変との関係を検証した.
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    地ではコウベモグラ Mogera woguraのラジオテレメトリーにより生息地選択を評価し,家畜が利用可能な
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    地内と,家畜が利用することのできない牧柵下の軟土壌層,有機物層の厚さおよび土壌動物相を比較した.その結果,牧柵下の方が
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    地内に比べて軟土壌層(20.2 ± 0.3 cm vs. 1.3 ± 0.0 cm)および有機物層(3.5 ± 0.0 cm vs. 0.6 ± 0.0 cm)が有意に厚く,土壌動物相の多様性(H’)(2.46 ± 0.46 vs. 0.58 ± 0.12)も高かった.さらに,コウベモグラ全個体が牧柵下を選択的に利用した.したがって,
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    により土壌微小環境および土壌動物の分布が変化し,これらがコウベモグラの生息地選択に影響したと考えられた.すなわち,家畜の
    放牧
    はモグラ類の行動を間接的に制御している可能性が窺えた.
  • 中村 徹, 郷 孝子, 李 永宏, 林 一六
    植生学会誌
    1998年 15 巻 2 号 139-145
    発行日: 1998/12/25
    公開日: 2017/01/06
    ジャーナル フリー
    内蒙古草原のAneurolepidium chinenseの優占する群落において,
    放牧
    による種組成の変化を実験的に解明した.羊の
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    密度を変えた6つの実験区(0, 4, 8, 12, 16, 20頭/ha)で,1年間あたり45日間の
    放牧
    を7年間繰り返したあと,群落構成種を調査し,
    放牧
    圧に対する反応によって構成種を4つのタイプに分けることができた.タイプIは,
    放牧
    圧が高まるにつれて優占度を低くするAneurolepidium chineseとStipa grandisのようなタイプである.タイプIIは逆に,
    放牧
    圧が高まれば高まるほど優占度が高くなる種群で,Potentilla acaulisやCarex korshinskyiなどがこれに含まれる.タイプIIIはChenopodium aristatumなど,強度に
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    圧のかかるところで出現する種群である.Kochia prostrataやPotentilla tanacetifoliaなどは
    放牧
    圧にほとんど影響を受けない種群で,これらをタイプIVとした.タイプIIの種の相対優占度が高いところでは草原は後退の兆候を示しており,タイプIIIの種が出現する12頭区以上の区では,平均群落高が6cm以下となり種多様性指数H'も急激に減少し,草原の後退が進むと判断された.
  • 石井 邦彦, 吉野 文朗
    西日本畜産学会報
    1980年 23 巻 22-24
    発行日: 1980/07/25
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    乳用種去勢牛を供試し
    放牧
    を加味した育成肥育方式について検討した。1群6~8頭供試し, 5月導入2群, 10月導入2群の計4群で検討した結果,
    放牧
    開始月令は, 生後6カ月令以降が適当で, 全
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    条件でD・G0.66~0.73kgであった。
    放牧
    育成のための望ましい, 入牧前舎飼期のD・Gは, 0.7kg程度で十分な
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    効果が期待できる。
    放牧
    期のD・Gは0.6~0.7kgの範囲のものが, 肥育期へ移行した場合最も増体が優れ,
    放牧
    中の補助飼料給与の必要性は認あられなかった。肥育開始月令は, 低月令の方が, 肥育効率は良好であった。
  • 千田 雅之
    日本暖地畜産学会報
    2010年 53 巻 1 号 17-23
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/07/20
    ジャーナル フリー
    米の生産調整,遊休農地の解消,飼料自給率の向上を図るうえで,農林地の飼料利用は喫緊の課題である.農林地の飼料利用技術のなかで,
    放牧
    は複雑な地形の多い農林地資源を省力的に保全管理するうえで有効な技術である.しかし,わが国では土地利用面でも畜産経営面でも
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    が広く普及しているとは言い難い.
    放牧
    の普及を図るには,
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    対象牛の拡大,
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    時季の延長,水田作経営や集落営農と畜産経営の連携等が必要である.
    筆者らは,
    放牧
    時季の延長技術として,飼料イネ,再生稲(ひこばえ),稲発酵粗飼料など,水田で生産可能な飼料の
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    利用技術を開発した.これらの技術は,牧草生育の衰える時季の
    放牧
    飼料を確保でき,周年
    放牧
    の実施を可能にし,家畜飼養の省力化と飼養頭数の増加,飼料自給率の向上を図るとともに,水田の有効利用にも寄与する.
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