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クエリ検索: "蒲鉾"
1,172件中 1-20の結果を表示しています
  • 冷凍スリ身原料不足への対応としての地産魚活用の課題
    辻 雅司
    地域漁業研究
    2008年 48 巻 3 号 13-30
    発行日: 2008/06/01
    公開日: 2020/12/04
    ジャーナル オープンアクセス

    水産ねり製品は,地域の伝統食品として古くから,地産の魚介類を原料に

    蒲鉾
    などの水産ねり製品を製造,販売し,ブランドを継承している。

    しかしながら,高度経済成長期における水産ねり製品業は,地産の原料の減少などから,地産の魚介類の原料使用は大きく減少し,これに代わって輸入の冷凍魚や冷凍スリ身に依存した生産となっている。

    人口問題や各国での経済発展に伴う水産物需要に高まりから,食料の自給を高める地産地消型の食料供給が見直されている。こうした中で地産原料の実際はどうようになっているかを代表的な水産ねり製品の産地を取り上げ,明らかにすることを課題とした。

  • 今野 俊昭
    日本食生活学会誌
    2004年 15 巻 1 号 45-49
    発行日: 2004/06/30
    公開日: 2011/01/31
    ジャーナル フリー
  • 魚肉の蛋白組成と蒲鉾生成力との關係(其一)蒲鉾生成力の直接測定法
    平野 弘
    日本化學會誌
    1942年 63 巻 4 号 345-348
    発行日: 1942年
    公開日: 2009/12/22
    ジャーナル フリー
    生魚肉をして
    蒲鉾
    を生ぜしむる物質がミオシンのみなるや否やを確めんとし先づ
    蒲鉾
    生成力の測定に就て述べる.
  • 水産ねり製品の低温保蔵に関する研究(第2報)
    西浦 康雄, 南波 護, 伊藤 政光, 深尾 正, 澤田 玄道
    日本食品工業学会誌
    1991年 38 巻 11 号 1002-1012
    発行日: 1991/11/15
    公開日: 2009/04/21
    ジャーナル フリー
    (1) 15社の包装
    蒲鉾
    (板付き蒸し
    蒲鉾
    ,リテーナ成形
    蒲鉾
    ,焼き通し
    蒲鉾
    )を購入し,10℃, 30日間保存した結果(1)組織軟化型,(2)ネト発生型,(3)カビ発生型の3形式の変敗が認められた.
    (2) 軟化変敗は板付き蒸し
    蒲鉾
    ,リテーナ成形
    蒲鉾
    の何れにも認められ,変敗原因菌は何れも蛍光色素を産生するPseudomonas sp.と同定された.
    (3) ネト発生型は板付き蒸し
    蒲鉾
    に認められ,変敗原因菌としてLeuconostoc sp., Micrococcus sp., Pseudomonas sp., Enterobacteriaceae, Staphylococcus sp., Corynebacterium sp., Vibrio sp.およびYeastが同定された.
    (4) Pseudomonasの蛍光色素産生は新たに工夫した簡易試験用培地(グルタミン酸ナトリウム5.00g,K2HPO4 0.12g, NaCl 1.00g, MgSO4・7 H2O 0.70g,マンニトール10.0g,寒天15.0g,蒸留水1.01)によって検出できた.
    (5) この簡易試験用培地によって
    蒲鉾
    製造工程の蛍光色素産生Pseudomonasの分布を試験した結果,蒸し機の内部を除いた他の各工程に常在していた.
    (6)
    蒲鉾製造工程および市販蒲鉾
    から分離した,Pseudomonas sp.で軟化変敗再現試験を実施した結果,株によって軟化変敗起因性に差を認めたが,変敗の発生状況,蛍光色素産生能などにより両者から分離したPseudomonas sp.の関連は濃厚であった.
    (7) 折込包装
    蒲鉾およびリテーナ成形蒲鉾
    を用い,P. fluorescens biovar V, Micrococcus sp.とLeuconostoc sp.の包装フイルム折込部からの侵入を想定した,モデル実験を行った結果,何れの菌も侵入が確認されたが,特に侵入率,侵入菌量,変敗発生率からみてP. fluorescens biovar Vに注意する必要が確認できた.
    (8) 以上の事実から,現状知られていなかった包装
    蒲鉾
    の新しい二次汚染メカニズムは次のように推察された.
    (9) 即ち
    蒲鉾
    が加熱工程から冷却工程以降に移る過程で,蛍光性Pseudomonasのような変敗原因菌が,包装フイルムの外側に付着し冷蔵中に折込部分より侵入してゆく.そして侵入を開始した変敗原因菌は,細菌自身のべン毛運動による遊泳前進やブラウン運動による二次元的拡散,毛管現象などによって
    蒲鉾
    表面に到着した後,低温保存中に増殖し最終的に変敗を起こすと考えられる.
  • 浦上 智子, 田中 裕子
    栄養と食糧
    1958年 11 巻 2 号 78-86
    発行日: 1958/08/15
    公開日: 2010/11/29
    ジャーナル フリー
    In continuation of the work reported previously1), the extention of storage period of steamed fish paste products by Co-60 gamma irradiation was studied at higher storage temperatures. When vacuum packed baked samples were irradiated, a considerable in crease in storage period was observed. However, the loss of the originalflavor after irradiation and a change in color on storing occurred, these changes being marked with a large irradiation dose. An early stage of deterioration was detected by turbidmetry, which has been suggested by Tomiyama, et al 4), along with organoleptic observations.
  • *原田 和樹, 福田 翼, 和田 律子, 武智 美佳, 前田 俊道, 高橋 寿弘
    日本調理科学会大会研究発表要旨集
    2014年 26 巻 2D-p4
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/10/02
    会議録・要旨集 フリー
    【目的】我々は、利用性の低い
    蒲鉾
    科高残渣の有効利用を、発酵技術を用いて魚醤の開発を試み、報告してきた。今回は、新たに、東北の有名な笹
    蒲鉾
    を発酵させ、笹
    蒲鉾
    魚醤の開発を試みた。
    【方法】笹
    蒲鉾
    試料は、阿部
    蒲鉾
    店製の商品「笹かま千代」を用いた。発酵は、
    蒲鉾
    に、食塩、水をベースとし、速醸させるためプロテアーゼM-SD(Aspergillus oryzae由来のペプチダーゼ及びプロテアーゼ、天野エンザイム製)や醤油麹(ヤマカ醤油提供)、米麹(糀屋本店)の組み合わせを変えて添加し、2カ月間発酵させた。発酵温度は、23℃と35℃を用い、合計で16実験区となった。測定項目は、pH、塩分濃度、遊離アミノ参の変化、官能及び嗜好評価であった。
    【結果】16実験区の試料において、pHは、2カ月後の試料で4.4±0.3となり、塩分濃度は16.0~18.5%で推移した。2カ月後の遊離アミノ酸総量が最も多かったのは、
    蒲鉾
    +食塩+水のベースに醤油麹を加えた実験区であり、30 mg/mlであった。その際の内訳を見ると、旨み成分のグルタミン酸が4.9 mg/mlと最も多い含量を示した。官能及び嗜好評価の結果に主成分分析を行うと、
    蒲鉾
    +食塩+水のベースに醤油麹+米麹を加えた実験区は、プロテアーゼの有無に関わらず、単独の各麹添加実験区に比べて、相乗効果的に美味しさに寄与していた。
       本研究の一部は、農林水産省「宮城県に係わる食料生産地域再生のための先端技術展開事業」において、「平成25年度低・未利用、低価格魚介藻及び加工残渣を原料とした加工品の開発等による水産加工の省コスト化・効率化、付加価値向上等に関する実証研究」の一環として行われた。
  • 保蔵期間について
    浦上 智子, 今井 登美枝
    栄養と食糧
    1957年 10 巻 3 号 145-148
    発行日: 1957/10/20
    公開日: 2010/03/26
    ジャーナル フリー
    X線の線量は線量計によるから可成り信頼される数値であるがCo-60の線量は, 計算値によるものであるから単に線量のオーダーを示したに過ぎない。従つて今後化学的Dosimetryの方法で確めて見る考えである。
    蒲鉾
    の鮮度測定には揮発性塩基窒素, pH, 酸度, 揮発性酸度及び総菌数測定等が用いられているが官能検査の結果とは必ずしも一致せず, 2種類以上の方法を併用している。我々の結果も腐敗の勅期に於て揮発性塩基窒素量の著しい増加を示さなかつた。又pH測定結果も腐敗の初期に著しい変化を示さず, 腐敗が著しく進行した時初めてpH7を示している。之は内山等の示すbuffering effectによるものかも知れない。従つて腐敗の初期では
    蒲鉾
    の表面は弱酸性であるから, 菌の代謝により生成される弱酸性物質の検討が鮮度測定に意義を与えるものと考えられる。揮発性塩基窒素は二次的に生成され, しかもbuffering effectを受ける可能性もあるから, 腐敗初期の現象をとらえるには適当ではない。従つて弱酸性物質の測定方法及び試料採取法を富山等の方法と併せて検討する必要がある。
    X線照射試料の保蔵期間の延長は第3~5表に示す如く, 17~20の保蔵温度では対照は3日目に腐敗初期に入るが, 3×104~5×104rep. 吸収の試料はそれぞれ4日乃至5日目にネトを発生した。即ち対照より1~2日長く保蔵出来る。保蔵温度14~16°では対照の3日の保蔵期間に対して3×104及び5×104repに吸収のものは5目~8日保蔵出来, 対照より2~5日長く持つ。0~3℃の冷蔵庫の温度では対照が4日持つのに対し, 5×104rep吸収試料は40日程度保蔵出来る。
    Co-60照射試料について, 保蔵温度17~20℃では対照の3白に対して, 4×105~6×105γ照射試料は7日, 1×106γ照射のものは9日保蔵出来, 対照より4~6日長く持つ。14~16℃に於ては4.6×105及び7×105γ照射試料は対照より3~6日長く保蔵出来る。11~13°では3×105~7×105γ照射試料は対照より2~4日長く保蔵出来る。従つて一般に照射線量の多い程, 保蔵温度の低い程長く保蔵出来ると云える。弱いX線の場合でも0~3℃附近では著しい効果が見られる。
    Co-60のP. E. F. 及び
    蒲鉾
    の栄養価については目下検討中である.
  • *原田 和樹, 前田 俊道, 執行 正義
    一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
    2010年 62 巻 2A-2
    発行日: 2010年
    公開日: 2010/10/15
    会議録・要旨集 フリー
    【目的】ネギの染色体に、分球性タマネギのシャロットの8種類の単一異種染色体をそれぞれ加えた新しいネギ属植物の創造に成功している(Shigyo et al., 1996)。そこで、添加染色体上の異種遺伝子によって発現させたネギの新たな形質が、ネギが持つ抗酸化性にどの様な影響を及ぼすかを報告してきた。今回は、新たな形質を持つネギを
    蒲鉾
    に添加することにより、
    蒲鉾
    の抗酸化性を増加させることができるかどうか検討した。 【方法】供試ネギ試料は、染色体工学、すなわち、人工交配による染色体数を増加させる方法で得られた、シャロットの第6染色体を持つネギを使用した。ネギのパウダー含有
    蒲鉾
    の試作は、山陽食品工業(株)によって行われた。試料溶液の抽出は70%エタノールで行った。抗酸化性は、米国農務省(USDA)推奨のORAC法を用いた。ORAC法の手順は、定法に基づき親水性ORAC値を求めた。単位は、μmol Trolox当量(TE)/100 gで示した。 【結果】ポリフェノール産生をつかさどるシャロットの第6染色体を持つネギのパウダーを4.8%含有した
    蒲鉾
    試作品のORAC値が460 μmol TE/100 g、コントロールとしてのネギのパウダーを4.8%添加した試作品が376μmol TE/100 g、無添加の
    蒲鉾
    が166 μmol TE/100 gであった。
    蒲鉾
    製造過程の加熱操作により、ネギのパウダーを加えた試作品はORAC値の34%が失活し、第6染色体を持つネギのパウダーを加えた試作品はORAC値の57%が失活した。それでも、第6染色体を持つネギのパウダーを
    蒲鉾
    に加える事は、優位に
    蒲鉾
    の抗酸化性を増大させる事が判明した。
  • 牧田 知江子
    日本調理科学会誌
    2020年 53 巻 6 号 427-430
    発行日: 2020/12/05
    公開日: 2020/12/11
    ジャーナル フリー
  • 澱粉の物性に与える食品成分の影響 (第2報)
    小島 隆寿, 小沢 敏之, 山浦 勲
    澱粉科学
    1985年 32 巻 4 号 267-272
    発行日: 1985/12/31
    公開日: 2010/03/16
    ジャーナル フリー
    馬鈴薯澱粉とコーンスターチとの混合澱粉系て, ゲルの強度上昇効果がみとめられたのて, 水産練製品などの食品への利用性を検討したところ, つぎのことがわかった.
    1) 馬鈴薯澱粉とコーンスターチとの混合比が85:15 (w/w) のところで,
    蒲鉾
    のゲル強度は最高になり, 澱粉ゲルの場合と同じようにゲル上昇効果がみとめられた.
    2)
    蒲鉾
    の低温保存によるゲル強度変化を調べたところ, 混合澱粉添加
    蒲鉾はいずれの加熱処理区とも馬鈴薯澱粉単独添加蒲鉾
    と類似し, 保存によりゲル強度が若干上昇した.
    コムギ澱粉と馬鈴薯澱粉との混合系について, そのゲル特性を調べたところ, つぎのことがわかった.
    1) コムギ澱粉のゲル強度は, 馬鈴薯澱粉の混合により若干増加した.
    2) 長期保存性の指標となる澱粉ゲルの離水率は, 馬鈴薯澱粉の混合により, 70-80℃の加熱処理てはS字型に, また, 90℃加熱てはほぼ比例して増加した.
    3) コムギ澱粉と馬鈴薯澱粉混合系の食品への利用として畜肉ハムヘ添加し, その影響を調べた結果, コムギ澱粉中に馬鈴薯澱粉が20%混合されても, コムギ澱粉の保水機能や物性を十分に維持できた.
  • 木保 正夫
    澱粉工業学会誌
    1955年 3 巻 4 号 151-155
    発行日: 1956/03/31
    公開日: 2011/07/01
    ジャーナル フリー
  • 第1報基準値の算出について
    増田 信弐
    日本補綴歯科学会雑誌
    1973年 17 巻 2 号 164-173
    発行日: 1973/10/30
    公開日: 2010/08/10
    ジャーナル フリー
  • 柳屋 芳雄
    日本機械学会誌
    1994年 97 巻 903 号 144-145
    発行日: 1994/02/05
    公開日: 2017/06/21
    解説誌・一般情報誌 フリー
  • 細菌學雜誌
    1940年 1940 巻 534 号 545
    発行日: 1940/08/10
    公開日: 2009/09/04
    ジャーナル フリー
  • 花田 信次郎
    家事と衛生
    1932年 8 巻 3 号 33-36
    発行日: 1932/03/01
    公開日: 2010/10/13
    ジャーナル フリー
  • 酵母添加魚肉ソーセージの製造とその品質に及ぼす影響
    石井 隆一郎, 岡村 一弘, 田中 薫樹, 繊山 理雄, 清水 亘, 三輪 万治
    栄養と食糧
    1960年 13 巻 2 号 106-109
    発行日: 1960/07/25
    公開日: 2010/11/29
    ジャーナル フリー
    The purpose of the present investigation was to see the effects on the storage and qualities of the fish sausage by the addition of dry yeast (Mycotorttla Japonica).
    The flavors and taste of the yeast-sausage containing 3-5% dry yeast differed little from control sample (without dry yeast), but the additional ratio of the yeast was desirable to be about 3% in the sausage.
    The addition of the yeast gave favorable effects upon the jelly-strength of the yeastfish sausage, especially within two weeks during storage.
    The pH values and volatile organic acid contents of the yeast sausage showed no symptoms of putrefaction of them after 43 days.
    The mold, yeast, and bacterial counts in the sausage increased by the addition of the yeast, but the increasing effect were inhibited by the simultaneous presence of an antiseptic agent, Z-Fran.
    It was found that the dry yeast not only enriched, the product but also gave favorable effects upon the jelly-strength of the sausage.
  • 田宮 敏呂, 牛田 淳子, 小磯 博昭, 吉藤 淳子, 坂上 和之, 中村 幹雄
    日本食品化学学会誌
    1996年 2 巻 2 号 115-118
    発行日: 1996/03/29
    公開日: 2017/12/01
    ジャーナル フリー
    Sucralose (Chemical name: 1,6-dichioro-1,6-dideoxy-β-D-fructofuranosyl-4-chloro-4-deoxy-α-D-galactopyranoside), is a new, high-intensity sweetener with a good sweetness profile which is approximately 600 times more powerful than sucrose, thought it is not approved yet in Japan. In order to evaluate the effectivity of sucralose, stability tests were conducted in both the production and strong processes of various food products. Though a heating process exists in the production process of canned coffee (121℃, 20 min) and that of fried Kamaboko (170℃, 3 min), no change in sucralose content was observed in either case (see Table 2). A stability test in the strong period (150 days for canned coffee, 20 days for fried Kamaboko, 30 days for noodledip sauce) showed almost no loss/100% remain rate (see Figure 2). On the other hand, another test under similar conditions was conducted using existing high-intensity sweeteners: sodium saccharide, rebaudioside and aspartame. When rebaudioside was formulated in canned coffee, more than 5% of the sweetness was lost during production was approximately 45% was lost during the storing period (60℃, 5 month). On the other hand, the sweetness from aspartame disappeared during the heating process (see Figures 4, 5, and Table 3,). From the present study, it was confirmed that sucralose is stable compared to other high-intensity sweeteners, offers good stability inproducing a wide range of food products and is effective in a wide variety of applications.
  • 小澤 隆幸
    日本補綴歯科学会雑誌
    1981年 25 巻 1 号 167-184
    発行日: 1981/02/28
    公開日: 2010/08/10
    ジャーナル フリー
  • 建築學會論文集
    1942年 25 巻 162-167
    発行日: 1942年
    公開日: 2017/12/04
    ジャーナル フリー
  • 地産地消型システムの構造とその変化
    野中 健, 片岡 千賀之
    地域漁業研究
    2010年 51 巻 1 号 19-42
    発行日: 2010/10/01
    公開日: 2020/12/04
    ジャーナル オープンアクセス

    本論の目的は,長崎地区水産ねり製品加工業における地産地消型システムの構造とその変化を明らかにすることである。ねり製品加工業におけるグローバル化は,すり身の需給が逼迫するとねり製品の小規模産地・加工業者へしわ寄せが集中し,地域性が消失することに繋がる。一方,こうしたグローバル化の負の側面に対し,地産地消型のねり製品加工が注目され,長崎地区はその典型である。長崎地区のねり製品加工業の特徴として,小規模経営が多いにも拘わらず,生産量や経営体の減少傾向は穏やかであり,また,赤身魚を使用した「黒ぼこ」製品が定着し,ねり製品の世帯あたり消費量が多いが,これらの特徴は地産地消型システムに支えられたものと言っても過言ではない。

    長崎

    蒲鉾
    水産加工協では,組合の加工場で生産したすり身や輸入すり身を組合員に供給している。従来,組合のすり身生産は東シナ海の以西底物を主体としてきたが,これらの水揚げの減少により,赤身魚利用への動きを強め,研究開発を進めてきた。1980年代におけるまき網のイワシやアジの利用開発がそれである。地元長崎では,価格が安く,独特の風味をもっているこれら原料変化に順応している。このように,地元赤身魚すり身は国内外のトロールによる白身魚すり身に比較して,高い競争力を持っている。その結果,組合地区の小規模業者も生き残ったのである。

    しかしながら,1980年代後半,長崎地区の比較的有力な企業は,揚げかまぼこ製品を中心に量産化をはじめ,その市場圏を県外,九州外へと拡大している。そして,業者間の経営規模格も拡大している。長崎地区におけるこの構造変化は,赤身魚原料の不足や新規消費者に赤身魚製品の魅力を広めることなどの課題をもたらしている。

    このため,組合や業界では行政と協力しながら,低・未利用魚の利用開発,ねり製品のブランド化や魚食普及の推進に努めている。

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