この論文は取り下げられました。
本研究は東北地方の産科領域におけるメディカルアロマテラピーの実態,導入状況,導入希望等を明らかにすることを目的とした。東北6県に所在する病院,医院・クリニック,助産所,計229件に勤務する助産師およびセラピスト,各1名を対象に自記式による質問紙調査を郵送にて行った。回答があった96施設中29施設(30.2%)がメディカルアロマテラピーを導入していた。使用精油はラベンダーが最多で不安・緊張の緩和や浮腫の緩和等心身両方への効果を期待し,トリートメントや芳香浴で活用されていた。未導入施設に勤務する助産師の41.8%は導入を希望しており,プライベートでアロマテラピーを使用したことがある人ほど導入に興味を持っていた。導入時の問題点として,香りの嗜好が異なる,実施が業務の負担となる,効果の検証が不十分,が挙げられた。本研究により,産科領域でのメディカルアロマテラピーの実施状況や,導入を希望していても導入に至らない理由や状況が明らかになった。導入にあたり,簡便に実施できる方法の検討,各施設で行われているケースの蓄積と情報共有を行うことが課題であると考える。
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