諸種抗菌剤のin vitro抗M. leprae活性をBACTEC460 TB Systemを用いて測定した。本システムは,7H12B液体培地中に含まれる[
14C]パルミチン酸から菌の増殖あるいは代謝によって産生される
14CO
2を測定し,被検菌のGrowth Index (0~999)を求めるものであるが,この培地中へのclofazimine, KRM-1648, rifabutin, clarithromycin及びrifampicinの添加により薬剤非添加対照におけるGrowth Indexに比べ85~98%と高度の抑制がみられた。また,sparfloxacin, minocycline, ofloxacin, ciprofloxacin, fleroxacin及びDDSでは21~48%と中程度の阻害作用が認められたが,他方amikacin, pipemidic acid, piromidic acid, enoxacin及びnorfloxacinにはそのような抗菌活性はみられなかった。BACTEC法で測定されたこれら薬剤のin vitro抗M. leprae活性は,マウスfoot pad感染モデル系を用いて判定されたin vivo抗らい活性と極めてよく相関することから,本システムは,諸種抗菌剤の抗M. leprae活性のスクリーニングに有用であると思われる。
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