本研究は, 専門看護師のカリキュラム作成にむけての基礎資料を得るために, 臨床におけるCNSへのニーズの具体的な内容を明らかにすることを目的とした。関東圏100の病院の看護管理者300名に対して, CNSの機能に関する質問紙による調査を実施した。CNSの機能に関する事項は, 「実践」「コンサルテーション」「教育」「研究」「調整」の領域に関する26の質問からなる。調査の結果, 以下のことが明らかになった。1.看護管理者の46.5%は自分の病院にCNSを「ぜひ必要」と回答し, 45.9%は, 「できれば必要」と回答し, CNSの必要性の認識は, かなり高い。2.CNSの機能に関する事項のうち, 「実践」「教育」「研究」に関する事項への期待が高い。3.CNS採用にあたり, 「人間性」「知識・技術」「リーダーシップ」を重視している。以上の結果から, CNSの教育カリキュラムには, 専門職としての実践面, 研究面での知識・技術に加え, 人間性を高めるための教育内容を盛り込むことの必要性が示された。
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