埼玉理学療法
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8 巻, 1 号
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講座
  • 赤坂 清和, 高倉 保幸, 陶山 哲夫, 石川 雅樹
    原稿種別: 講座
    2001 年 8 巻 1 号 p. 2-7
    発行日: 2001年
    公開日: 2003/07/03
    ジャーナル フリー
    高齢者の転倒による受傷が多い大腿骨頚部・転子骨折の理学療法を行う場合、寝たきりを予防するためにも出来るだけ早期より立位歩行練習を行うことが推奨されている。理学療法士は骨折部の固定性、術側下肢の荷重量、整形外科的治療後の合併症に対して充分な知識を持ち、患者が訴える疼痛を予測し、実際に疼痛がある場合には迅速かつ適切に対応できなくてはならない。本稿では、大腿骨頚部・転子部骨折の分類に対する理解を深め、大腿骨頚部骨折では、Cannulated Cancellous Hip Screw(CCHS)、ハンソンピン、セメント人工骨頭置換術における理学療法の実際とその注意点、大腿骨転子部骨折では、Compression Hip Screw(CHS)およびγnailによる骨接合術後の理学療法および理学療法を遂行する上での注意点を簡潔にまとめた。
  • ―立脚相と遊脚相をコンピュータ制御する大腿義足用膝継手―
    高倉 保幸, 赤坂 清和, 陶山 哲夫
    原稿種別: 講座
    2001 年 8 巻 1 号 p. 8-12
    発行日: 2001年
    公開日: 2003/07/03
    ジャーナル フリー
研究と報告
  • 長谷 晶子, 立山 よ志子, 谷口 誓子, 富張 勝則, 染谷 光一
    原稿種別: 研究と報告
    2001 年 8 巻 1 号 p. 13-17
    発行日: 2001年
    公開日: 2003/07/03
    ジャーナル フリー
    今回、肺炎を併発し高炭酸ガス血症を伴った肺気腫の症例に対し、人工呼吸管理下にて呼吸理学療法(以下、RPT)を開始した。本症例は、挿管9日目に抜管を試みるも、高炭酸ガス血症となり再挿管となった。そこで、ウィーニングを目的にRPTを開始した。RPT開始時の問題点として、(1)気道内分泌物の貯留(2)肺・胸郭コンプライアンスの低下(3)気道抵抗の上昇(4)呼吸筋力の低下を認めた。訓練内容は、排痰手技、体位排痰法、四肢筋力強化訓練、離床訓練を中心に行った。病態の改善に伴い再度ウィーニングを試みたが、呼吸筋疲労を認め、難渋した。そこで、NIPPVを併用し、呼吸仕事量を軽減する機会を設けながら呼吸筋強化、歩行訓練等の全身的運動療法を施行した。その結果、RPT開始76日目にウィーニングを完了した。本症例のように呼吸筋の弱化による低換気を呈する症例に対してのウィーニングは、長期化することが懸念される。その為、NIPPV併用による呼吸筋の安静を取り入れたRPTはウィーニングに対し、有効と思われた。
  • 中浜 正利, 工藤 昌弘, 國沢 洋介, 宮本 明輝美
    原稿種別: 研究と報告
    2001 年 8 巻 1 号 p. 18-22
    発行日: 2001年
    公開日: 2003/07/03
    ジャーナル フリー
    近年、肩鎖関節脱臼および鎖骨遠位端骨折の手術には、フック付プレートが用いられるようになり、これによって従来の術法に比し術後早期からの肩関節可動域の獲得が可能となってきた。今回我々は、本法を用いた11症例(Wolter clavicular Plate 8例、Best社製Plate 3例)について、術後理学療法の指標として肩関節可動域を測定することにより本法の利点、問題点を検討したので報告する。肩関節外転角度は術後3週で平均85度、術後8週では平均142度であった。従来法では術後3週間の外固定を要し、6~8週間は外転を90度までに制限されるのに比べ、本法ではより早期に可動域の獲得が可能であった。なお、Wolter clavicular Plateを用いた肩鎖関節脱臼の1例で、鎖骨の過度の下方圧迫による「挟み込み」のためと思われる可動域制限を認めた。また、Best社製Plateでは全般的に可動域の改善は良好であったが、プレート固定中の水平屈曲にのみ、他方向に比べ制限が認められた。以上より、フック付プレート固定法では、術後早期の可動域の獲得により日常生活や社会への早期復帰も可能であったが、プレートの構造による問題点も存在し、これらを考慮に入れた可動域運動が必要であると思われた。
  • ~足踏み動作での歩行自立の要因~
    山平 由布子, 永井 勝信, 荻野 雅史, 福本 英子, 須藤 浩之, 野崎 紀英, 荒川 美穂, 尾崎 香奈子, 合志 俊雄, 松谷 繁, ...
    原稿種別: 研究と報告
    2001 年 8 巻 1 号 p. 23-26
    発行日: 2001年
    公開日: 2003/07/03
    ジャーナル フリー
  • 高橋 佳恵, 高倉 保幸, 赤坂 清和, 小坂 江里奈, 斎木 都夫, 高橋 邦泰, 渋田 秀雄, 陶山 哲夫, 我妻 由味子, 麓 恵一
    原稿種別: 研究と報告
    2001 年 8 巻 1 号 p. 27-30
    発行日: 2001年
    公開日: 2003/07/03
    ジャーナル フリー
    今回、我々はアテトーゼ型脳性麻痺に併発した頚髄症に対する骨膜下筋腱剥離術・椎弓形成術後に用いるバネ固定式頸椎装具を試作した。対象は、痙直型および純粋型のアテトーゼ型脳性麻痺各一例である。試作した装具は、体幹支持部と頭部支持部から構成される。体幹支持部の背部から支柱が頭頂に延ばされ、支柱から9本のバネで頭部支持部が固定される。2症例ともに、術後、頚髄症状は改善し、同装具着用下での理学療法で増悪を認めず、局所の安静・固定装具としての有用性が得られた。また、一例では随意的な頸部の運動性を引き出す理学療法を行い、向上がみられたことから、アテトーゼ型脳性麻痺の術後理学療法に対する補助的有効性が示唆された。
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