建築用高分子仕上塗材は, 通常の屋外暴露条件下では, 主に紫外線の作用により, 材質変化型の劣化が起こりやすい. これまでの耐候性予測方法では, 紫外線強度が時間によらず一定と仮定した劣化モデルが用いられてきたが, 最近ではオゾン層破壊に対応した取扱が必要とされるようになった. それは, オゾン層破壊は, 短波長側の有害な紫外線の増加をもたらすだけでなく, 劣化のメカニズムそのものを変えてしまうことが予想されるためである. ここでは, 有害紫外線の指数関数的な増加の項を含む光量子流束を考えた新しい劣化モデルと耐候性予測法を提案する.
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