Synthesiology
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1 巻, 2 号
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研究論文
  • -地質図情報の利便性向上と有用性拡大を目指して-
    脇田 浩二, 井川 敏恵, 宝田 晋治, 伏島 祐一郎
    2008 年 1 巻 2 号 p. 82-93
    発行日: 2008年
    公開日: 2008/08/09
    ジャーナル フリー
    地域ごとに異なる時代に作成された地質図を、統一した最新の凡例のもとに再構成し、同時に区画の境界を連続化して日本全体をカバーするシームレスなディジタル地質図を作成した。その研究過程を中心に、地質学の基礎研究から社会への情報発信技術に至る研究シナリオを構想した。また第1種基礎研究の成果としての地質図を、誰でも容易に利用できる情報に加工し、インターネットを通じて相互運用性の高い情報として国内外に発信するまでの第2種基礎研究としての研究方法を創出し、地質図研究における本格研究への道筋を提案した。
  • -新たな酸化物材料が拓く高温廃熱回収システム-
    舟橋 良次, 浦田 さおり
    2008 年 1 巻 2 号 p. 94-100
    発行日: 2008年
    公開日: 2008/08/09
    ジャーナル フリー
    エネルギー、環境問題は日々深刻になり、生活スタイルの改善と共に、産業分野でのエネルギー利用率向上の必要性が増している。廃熱から発電できる熱電変換技術の実用化のために高温耐久性と高い安全性を有する酸化物熱電材料を新たに開発し、773~1173 Kで機能する小型コジェネシステムのプロトタイプを民間企業との連携により開発した。
  • -qwikWebを用いたコミュニケーション・パターンの実践-
    江渡 浩一郎, 濱崎 雅弘, 西村 拓一
    2008 年 1 巻 2 号 p. 101-110
    発行日: 2008年
    公開日: 2008/08/09
    ジャーナル フリー
    だれでも構築運営できるコラボレーションシステムの実現のために、ユーザがグループ活動形態に適したシステムを容易に構築することを可能とするコミュニケーション・パターンを設計思想としたqwikWebを提案する。また、本システムをデザイン、実装、運用改良し運用データの分析を行うことで本システムの妥当性と有効性を示す。
  • -サービスを理論的に扱うための枠組み-
    吉川 弘之
    2008 年 1 巻 2 号 p. 111-122
    発行日: 2008年
    公開日: 2008/08/09
    ジャーナル フリー
    サービスを理論的かつ体系的に論じるための枠組みを提起する。その枠組みでは、一人の人(ドナー)が他の一人の人(レセプター)にするサービスを原始サービスとし、ドナーから発現したサービスをレセプターが受容することによって生じる結果をサービス効果とする。一般のサービスはそれが媒体によって増幅されたものであるが、経済の仕組みと関係なく存在する原始サービスが道具や様々な社会の仕組みによって増幅され、サービス産業を作り出す。
  • -超高感度質量分析システムをどのように実現したか-
    家村 俊一郎, 夏目 徹
    2008 年 1 巻 2 号 p. 123-129
    発行日: 2008年
    公開日: 2008/08/09
    ジャーナル フリー
    生体を構成するそれぞれの細胞の中には、10万種類以上の様々なタンパク質が機能し生命現象をつかさどっている。これらのタンパク質はグループや組織を構成し、ネットワークとして機能している。毎分100ナノリッターという超低流速の液体クロマトグラフィー技術を独自に開発することにより、大規模なタンパク質ネットワーク解析を高感度で再現性高く、かつ高効率に行うことを可能にした。解析から得られた大量の結果は、生命現象の解明にとどまらず、疾患の発症メカニズムを分子レベルで理解することに貢献し、新たな診断・治療法の開発や、重要な創薬のターゲット発見へと直接的に連なる本格研究へと発展した。
  • -高機能部品の低コスト、省エネ製造への取り組み-
    明渡 純, 中野 禅, 朴 載赫, 馬場 創, 芦田 極
    2008 年 1 巻 2 号 p. 130-138
    発行日: 2008年
    公開日: 2008/08/09
    ジャーナル フリー
    エアロゾルデポジション法(Aerosol Deposition method: AD法)は、最近開発された粉末材料の噴射加工技術の1つであり、セラミックス微粒子を高温で焼結することなく、常温で固化・緻密化できる革新的なコーティング手法である。これにより、機能部品の製造プロセスにおいて、高機能化と大幅なエネルギー消費の低減、工程数の削減、ひいてはコストダウンをもたらすと期待される。このようなAD法の持つ特徴が、技術競争力と環境負荷低減という観点から、どのように位置づけられ、また、どのような可能性を持っているかを原理や具体的検討事例とともに、本格研究の視点から検証する。
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