目的:同種造血幹細胞移植(HSCT)における各推定式必要エネルギーの充足度と体重減少の関連を検討した。
対象および方法:2015年4月から2017年3月に静岡がんセンター血液・幹細胞移植科においてHSCT(移植日:day 0)を受けた標準的な体格指数(BMI)の症例を対象とし,前処置前日からday 42までの臨床指標を評価した。期間中における体重減少の有無と総供給熱量を各必要エネルギー量で除した充足度の関連を評価した。
結果:全40例(年齢中央値52歳,男性20例)であった。day 42の体重減少(29例)を予見するための推定必要エネルギーの充足度の感度(特異度)は,ハリス―ベネディクト式の基礎代謝エネルギー量が72%(91%),日本人の食事摂取基準―基礎代謝基準値が58%(91%),カニンガム式―基礎代謝量が58%(82%)であった。
結論:HSCTにおける体重減少と各推定必要エネルギーの充足度に関連が認められた。
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