カスタードクリーム
の調理上多く用いられるコーンスターチと小麦粉の配合および加熱法のちがいと嗜好の関係を物性値と対応させた.
1) BL粘度計で
カスタードクリーム
を測定した結果, グラフ上で擬ビンガム流動を示し, 嗜好テストの結果好まれたものは, ほぼ一定の曲線で各角速度における値の差は少なかった.直火A法, B法では, 小麦粉が加わるとその粘度は増すが, 電子レンジでは逆の結果をみた.これはテクスチュロメーターでも同じ傾向であった.また試料温度が高いと粘度は低下する.さらに卵黄をあとから加える場合は, その温度管理が必要である.
2) カードメーターでの測定は, この測定条件では, 官能との対応ができにくかったのでさらに検討を加えたい.
3) 調理法における粉試料配合および加熱法の差は, テクスチュロメーターの硬さ, ガム性, そしゃく性, 付着性とBL粘度計の粘度とほぼ同じ傾向を示した.両者を直接比較することはできないが, テクスチュロメーター値と嗜好の関係と, BL粘度計値と嗜好の関係とは, それぞれよく相関する結果を得た.
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