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クエリ検索: "池田なぎさ"
25件中 1-20の結果を表示しています
  • 松尾 眞砂子
    日本農芸化学会誌
    1995年 69 巻 2 号 163-167
    発行日: 1995/02/01
    公開日: 2008/02/14
    ジャーナル フリー
    Infant rats were fed okara-tempe as their only source of dietary fiber, and the percent utilization of the dietary fiber was measured. About 50% of the total dietary fiber of this food was used, compared with use of about 4% cellulose. Use of okara was about 60%. The oligosaccharides of okara-tempe, especially raffinose, were excreted in great part in the feces, so this foodstuff would cause little meteorism. In rats fed okara-tempe, the pH in the cecum was lower and transit time through the digestive tract was shorter than in rats fed cellulose. These results suggested that dietary fiber in okara-tempe would prevent constipation without causing meteorism. Observation of the digestive residue by scanning electron microscopy suggested that this dietary fiber would be utilized by intestinal microflora in a different way from the digestion of dietary fiber in okara itself. The absorption of fat or calcium was not decreased by okara-tempe.
  • 沖 裕治, 橋本 香, 松本 貴至, 久保田 昭正, 江本 三男, 小橋 恭一
    日本農芸化学会誌
    1992年 66 巻 4 号 727-732
    発行日: 1992/04/01
    公開日: 2008/11/21
    ジャーナル フリー
    大豆オリゴ糖を原料として食酢を製造し,その糖組成,主要糖成分であるMnt, Mlbのin vitroでの資化性試験およびin vivo摂取試験を行い以下の結果を得た.
    1) 大豆オリゴ糖酢中のSta, Rafは,アルコール発酵過程でそれぞれMnt, Mlbに変換した.その後の酢酸発酵では,糖組成にはほとんど変化は認められなかった.
    2) Sta, Rafは,食酢中で容易にMnt, Mlbへと分解した.
    3) In vitro試験で,Mnt, Mlbは, Sta, Rafと同様に, Bifidobacteriumに選択的に資化されることがわかった.
    4) 大豆オリゴ糖酢の摂取試験により,1日20ml摂取すればBifidobacteriumの菌数は有意に(p<0.01)増加することが認められた.
    以上のことから,大豆オリゴ糖を原料とした食酢は,MntとMlbを主要糖として含み,通常の料理摂取量でビフィズス菌を増加させる効果のあることがわかった.本研究は,1991年度日本農芸化学会大会で発表した.
  • 浅野 敏彦, 湯浅 一博, 吉村 康美, 竹縄 誠之, 福場 博保
    日本栄養・食糧学会誌
    1997年 50 巻 4 号 287-294
    発行日: 1997/08/10
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    グルコン酸は遊離の酸の状態 (GA) と無水物であるラクトン体の状態 (GDL) およびナトリウム塩 (GNA), カリウム塩 (GK), カルシウム塩 (GCA) 等の塩を形成した状態が存在する。これらの形態におけるグルコン酸類のラットでの消化管吸収と残存について比較した。
    in vitroにおけるヒト唾液, 人工胃液, ブタ膵液パンクレアチンおよびラット小腸粘膜酵素の各種消化液中で, グルコン酸はその形態にかかわらず常に安定であった。
    in situでのラット小腸ループでの吸収性試験 (50mg/kg注入) で, 30分後にグルコン酸の塩類は腸管内に100%残存していたのに対して, GDLは45%, GAは86%になり, 形態によって差が見られた。
    各種グルコン酸をラットに500mg/kg経口投与し, 30分後の血漿中濃度はグルコン酸塩類はわずか1.7~2.2μg/mlであるのに対してGDLは91μg/ml, GAは38μg/mlとなり, 吸収量に大きな差があった。
    各種グルコン酸50mg/kg経口投与後の尿中排泄率は, グルコン酸塩類で0.8~1.5%, GDLで19%, GAで5.5%となった。これに対して, 各種グルコン酸10mg/kg静脈注射後の尿中に排泄される量を測定すると, GNAは87%が尿中に回収されたのに対してGDLは36%, GAは58%の回収率であった。このことから, GDLとGAは経口投与後に血中に吸収されても代謝を受けるため, 尿中には一部しか排泄されないことが示唆された。
    無菌ラットを使用して50mg/kg経口投与8時間後の消化管内に残存する量を直接測定すると, GDLは25%, GAは68%, GCAは90%の残存率であった。
  • 橋本 俊郎, 田畑 恵
    日本食品科学工学会誌
    2004年 51 巻 6 号 309-311
    発行日: 2004/06/15
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
    キムチから分離された漬物製造用乳酸菌Lactobacillus sakei HS-1の腸内到達性について,人工消化液耐性及び摂取回収試験によって検討した.ペプシンと塩酸で調整した人工胃液に対して,pH3.5以上で100%の生存を示した.胆汁末で調整した人工腸液に対する耐性はかなり強く,増殖阻害濃度は8.4%であった.HS-1の発酵物を摂取させたヒトの糞便からHS-1が分離された.これらのことから,摂取したHS-1の一部は生きたまま腸管へ達すると考えられた.
  • 渡部 恂子, 池田 なぎさ, 水谷 潤, 佐藤 直子, 金 世琳, 平井 智子, 有賀 秀子
    ミルクサイエンス
    1998年 47 巻 1 号 1-8
    発行日: 1998年
    公開日: 2015/10/31
    ジャーナル フリー
     中国内蒙古草原地帯における伝統的発酵乳エードスンスー, アイラグおよびチェゲーのの3種類から計10試料を採取し, 理化学性状の分析と微生物の分離同定を行った。また, 製法が類似しているカルピス酸乳との関連性を検討した。内蒙古発酵乳10試料ならびにカルピス酸乳のすべてから乳酸菌と酵母が分離された。理化学性状の分析結果から, エードスンスーは発酵が緩慢であるため, 乳酸やアルコールの生成量が少なく, アイラグは製法や原料の違いで成分組成や微生物叢に差異が見られた。チェゲーは原料乳が馬乳であるため成分組成は他の発酵乳と異なったが, カルピス酸乳の主要菌種であるLactobacillus helveticusが優勢に分離された。アイラグの数試料からはL. helveticusのほかヘテロ発酵乳酸桿菌が分離され, カルピス酸乳との類似性が示唆された。また, アイラグ, チェゲーからケフィール粒の構成菌であるLactobacillus kefirgranumが多数検出された。
  • 布仁特古斯, 宮本 拓, 中村 昇二, 野坂 能寛, 青石 晃宏
    日本畜産学会報
    2002年 73 巻 3 号 441-448
    発行日: 2002年
    公開日: 2006/05/12
    ジャーナル フリー
    中国内蒙古自治区の中部に位置するシリンゴル盟アバハ・ノール旗 (シリンホト市の所在旗) の草原地域に住む遊牧民の家庭で製造されている馬乳酒の10試料から乳酸球菌 (153株) と乳酸桿菌 (105株) を合わせて258株分離した. 各試料には, 乳酸球菌の優勢な試料と乳酸桿菌の優勢な試料が見られた. これら乳酸菌株の分類学的性状を調べたところ, 乳酸球菌ではEnterococcus faecium (23.3%) とLeuconostoc mesenteroides subsp. dextranicum (20.9%) の出現率が高く, Streptococcus thermophilus (6.9%), Lactococcus lactis subsp. lactis (3.9%) およびPediococcus dextrinicus (0.8%) も分離された. 一方, 乳酸桿菌ではLactobacillus plantarum (21.3%) がおもに分離され, Lactobacillus casei (9.3%) やLactobacillus paracasei (4.7%) の中温性乳酸桿菌も多く分離された. また, ホモ型乳酸発酵を示すLactobacillus helveticus (1.6%) およびLactobacillus kefiranofaciens (1.2%) の乳酸菌種も含まれていた. その他に, 今回実施した性状試験では菌種の同定ができなかったEnterococcus sp. (3.4%) とLactobacillus sp. (2.7%) が分離された.
  • 藤崎 裕之, 名倉 泰三, 川本 常美, 佐山 晃司
    ビフィズス
    1994年 8 巻 1 号 1-5
    発行日: 1994年
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    健康成人10名に対し3, 4, 5g/日のラフィノース・5水和物を投与し, 糞便内菌叢, 糞便中の有機 酸および腐敗物質に及ぼす影響を検討した.いずれの投与水準においても投与前に比べbifidobacteriaの菌 数は有意に増加したが, 糞便中の有機酸, 腐敗物質に顕著な変化は認められなかった.一方, 投与前の糞便 水分により被験者をグループ分けしてラフィノースの効果をみると, 糞便水分の少ない被験者 (72~76%) では, 投与前に比べてわずかな水分含量の増加, 分岐脂肪酸および腐敗物質濃度の低下が認められ, また, 糞便水分の多い被験者 (78~88%) ではコハク酸濃度の低下が認められた.
  • 中村 康則
    日本農芸化学会誌
    2002年 76 巻 5 号 457-459
    発行日: 2002/05/01
    公開日: 2008/11/21
    ジャーナル フリー
  • 小島 正明, 落 俊行, 明尾 一美, 田内 遊, 大谷 元
    日本栄養・食糧学会誌
    2009年 62 巻 4 号 171-178
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/10/28
    ジャーナル フリー
    食塩無添加で蒸し大豆を米麹により発酵後, 凍結乾燥した大豆発酵粉末 (便宜上, 無塩味噌粉末と命名) の抗肥満作用を検討した。0, 20および40%の無塩味噌粉末を含む高脂肪飼料ならびに標準飼料でICR系マウスを12週間飼育した。その結果, 無塩味噌粉末無添加の高脂肪飼料群のマウスは標準飼料群のマウスと比べて体重, 肝臓重量, 腹腔内脂肪組織重量が有意に増加した。また, 肝臓および血清中の脂質量と, 血清グルコース量も標準飼料群と比べて有意に増加した。しかし, 高脂肪飼料に無塩味噌粉末を添加することにより, 体重, 肝臓重量, 腹腔内脂肪組織重量および血清グルコース量の上昇は抑制された。一方, 脂肪組織中のレプチンおよびレジスチンmRNAの発現量は無塩味噌添加高脂肪飼料群で無塩味噌無添加高脂肪飼料群に比べ有意に低下し, アディポネクチン (ACRP30) mRNAの発現量は上昇した。以上の結果は, 無塩味噌のマウスへの経口投与は高脂肪飼料誘導肥満に対して抗肥満効果があることを示している。
  • 穂坂 賢, 吉田 宗弘, 堤 和弘, 舘 博
    日本醸造協会誌
    2014年 109 巻 6 号 433-440
    発行日: 2014年
    公開日: 2018/03/14
    ジャーナル フリー
    食品に含まれるポリフェノール類は強い抗酸化性を有することから,広範な生理機能を示すことが知られており,健康機能をもつ食品成分として注目されている。近年,地域特産品として黒大豆の品種開発や加工技術の開発が進みつつあり,黒大豆は発酵原料としての利用が期待されている。本解説の著者らは黒大豆と焼酎麹を原料としてクエン酸の爽やかな酸味をもつ新規のクエン酸健康飲料を開発した。本解説ではこのクエン酸健康飲料の開発における研究の経過と本飲料の生理機能についてラットを用いた動物実験での結果をまとめて簡潔かつ詳細に示していただいた。醸造の技術を活用した製品開発例として,新規製品の開発に向けて大変に参考となる事例である。
  • 烏力吉徳力根, 池田 裕美, 濱田 千恵, 吉村 諭史, 小野 夏彦, Thognemekh Bolormaa, 蘇 敦, 宮本 拓
    ミルクサイエンス
    2013年 62 巻 3 号 77-83
    発行日: 2013年
    公開日: 2013/12/26
    ジャーナル フリー
     モンゴル国と中国内モンゴル自治区の異なった家庭の10種類の馬乳酒試料からそれぞれ113株と141株の乳酸菌合計254株を分離し,それらの形態学的,生理生化学的性状ならびに16S rDAN の相同性をもとに同定した。モンゴル国試料では乳酸球菌 5 種34株と乳酸桿菌 6 種79株,また中国内モンゴル自治区試料では乳酸球菌 5 種94株と乳酸桿菌 2 種47株であった。モンゴル国試料には乳酸球菌として Lactococcus lactis subsp. lactis (15.9%), Leuconostoc mesenteroides subsp. dextranicum (9.7%)などが,乳酸桿菌として Lactobacillus curvatus (33.6%), Lactobacillus paracasei subsp. paracasei (19.5%), Lactobacillus brevis (14.2%)などが多く分離された。一方,中国内モンゴル自治区試料では乳酸球菌として Lactococcus lactis subsp. lactis (42.6%), Leuconostoc lactis (9.9%)および Leuconostoc mesenteroides subsp. mesenteroides (8.5%)などが,乳酸桿菌として Lactobacillus paracasei subsp. paracasei (31.9%)と Lactobacillu curvatus (1.4%)などが多く含まれていた。以上の結果より優勢な菌種としては Lc. lactis subsp. lactis, Lb. paracasei subsp. paracasei などの中温性ホモ型乳酸菌が主に分離され,モンゴル国試料からは高温性ホモ型乳酸菌の Streptococcus thermophilusLactobacillus acidophilus が検出された。
  • 荒 勝俊, 吉松 正, 小島 みゆき, 川合 修次, 大久保 一良
    日本食品科学工学会誌
    2002年 49 巻 6 号 377-387
    発行日: 2002/06/15
    公開日: 2010/01/20
    ジャーナル フリー
    (1) 日本の伝統的発酵食品である醤油から豆乳発酵食品の呈味性改善効果の高い乳酸菌としてS85-4株を見出した.
    (2) 豆乳の呈味性改善効果の高いS85-4株の同定を行ったところ,Streptococcus thermophilus又はStr.mitis近縁の株である事が判ったが,糖の分解性が若干異なる事から新規の乳酸菌としてStr. sp. S85-4株と命名した.
    (3) 各種乳酸菌(標準菌)を用いて豆乳発酵を行ったところ,Str. cremoris, Str. lactis, Str. diace. tilactisに改善効果を見出した.
    (4) 各種乳酸菌を用いて乳酸発酵を行い,得られた発酵液のHPLCによる分析を行ったところ,豆乳発酵において呈味性改善効果の高かった分離乳酸菌Str. sp. S 85-4株及び標準菌のStr. cremoris, Str. lactis, Str. diacetilactis共に大豆の不快味成分であるダイジン及びゲニスチンといった大豆イソフラボン類に変化は認められなかった.また,呈味性が改善されなかったLactobaeillus caseiなどの発酵液では,ダイジン及びゲニスチンが分解されてアグリコンであるダイゼイン及びゲニスティンに変化する事を見出した.
    (5) 分離乳酸菌Str. sp. S85-4株で製造した豆乳発酵食品をTLCで解析したところ,新たな糖の生成が認あられた.また新たな糖を含む画分を豆乳に加える事で大豆特有の収斂味が低減し,呈味性が大幅に改善する事が明らかとなった.
  • 渡辺 幸一
    日本乳酸菌学会誌
    2011年 22 巻 3 号 153-161
    発行日: 2011/11/10
    公開日: 2015/01/06
    ジャーナル フリー
    何世紀にも渡ってモンゴルの遊牧民は非常に多種の伝統的発酵食品を作り続けている。モンゴルの伝統的なアイラグ(馬乳酒)は、馬乳を原料に固有の乳酸菌による発酵と酵母によるアルコール発酵とによって作られる。アイラグばかりでなくタラグ(ウシ、ヤク、ヤギあるいはラクダなどの家畜の乳で作られたヨーグルト)は古来からモンゴル人の栄養源として重要な役割を演じてきた。これまで、モンゴルの伝統的発酵乳のプロバイオティクスとしての有用性を評価する目的で多くの研究がある。本稿ではモンゴルの伝統的発酵乳のアイラグとタラグにおける乳酸菌と酵母の多様性について概説する。
  • 中村 康則, 大木 浩司
    腸内細菌学雑誌
    2010年 24 巻 4 号 259-264
    発行日: 2010年
    公開日: 2010/11/25
    ジャーナル フリー
    乳酸菌Lactobacillus helveticusは,発酵中に乳蛋白質を分解し,潜在するペプチドvalyl-prolyl-proline,isoleucyl-prolyl-prolineを産生する.両ペプチドは,アンジオテンシン変換酵素阻害活性を有する.この酵素は,アンジオテンシンIに作用し,強力な血圧上昇物質アンジオテンシンIIを産生することで知られる.動物実験および in vitro試験の結果は,経口摂取された両ペプチドの一部が,インタクトな形で消化管より吸収され,組織レニン・アンジオテンシン系に作用し,血圧を降下させることを示唆している.我々が実施したヒト飲用試験では,両ペプチドを含有する発酵乳の摂取により,高血圧者の収縮期および拡張期血圧が有意に降下することを確認した.アンジオテンシン変換酵素は,NO産生を促進するブラジキニンを分解・失活する酵素でもある.従って,両ペプチドには,NOによる血管内皮機能の維持,動脈硬化予防の可能性が期待される.NO合成酵素阻害剤NG-nitro-L-arginine methyl ester hydrochlorideを投与したラットの胸部大動脈を摘出し,アセチルコリンに対する内皮応答性を調べた結果,いずれのペプチドも阻害剤と同時摂取させたとき,阻害剤による応答性低下の改善を認めた.また,我々が実施したヒト試験では,両ペプチドの摂取により,プレスティモグラフィーにおける上腕の駆血解放後の血流量の増大が認められ,このとき,血圧に変化はなかったため,両ペプチドによる,血管内皮機能の改善が示唆された.以上のことから,両ペプチドは,血圧降下という作用のみならず血管内皮機能改善作用によってメタボリックシンドロームの予防,改善に寄与するものと考えられる.
  • 原 淑恵, 池田 なぎさ, 初見 健一, 渡部 恂子, 飯野 久和, 光岡 知足
    栄養学雑誌
    1997年 55 巻 2 号 79-84
    発行日: 1997/04/01
    公開日: 2010/02/09
    ジャーナル フリー
    健常ボランティア18人に, 大豆オリゴ糖を難消化性糖類であるスタキオースとラフィノース換算量で1g及び2gを2週間ずつ摂取させて, 排便回数, 糞便中ビフィズス菌数及び糞便水分含量を調べた。その結果, オリゴ糖の摂取中, 排便回数が週5回以下の便秘傾向者に排便回数とビフィズス菌の菌数に有意な増加を認めたが, 糞便水分の増加は顕著でなかった。排便回数が週6回以上の被験者では大豆オリゴ糖少量摂取の影響はなかった。以上から, 大豆オリゴ糖は少量の摂取でも便秘傾向者の便性状が改善されることが示された。
  • 荒 勝俊, 大辻 一也, 川合 修次, 大久保 一良
    日本食品科学工学会誌
    2001年 48 巻 11 号 807-815
    発行日: 2001/11/15
    公開日: 2010/01/20
    ジャーナル フリー
    豆乳を原料として醗酵豆乳を製造し,ラットへの摂取試験を行い,高脂肪食,豆乳及び醗酵豆乳を摂取させた時と比較し,以下の結果を得た.
    (1) 醗酵豆乳を摂取させる事で血中の総コレステロール,トリグリセリド,リン脂質いずれも高脂肪食群に比較して有意(p<0.01)に低下した.
    (2) 醗酵豆乳を摂取させる事で糞便中に排泄されるコレステロール量が有意(p<0.01)に増加した.
    (3) 醗酵豆乳を摂取させる事で糞便含水率を有意(p<0.05)に高め,便性を改善する効果を有した.
    (4) 醗酵豆乳を摂取させる事でBifidobacterium及びBacteroidesEubacteriumが増加し,Clostridium perfringensが有意(p<0.05)に減少した.
    (5) 醗酵豆乳を摂取させる事で高脂肪食群に比べァンモニア,インドール,共に減少傾向が認められた.
    以上の事から,醗酵豆乳を摂取する事で腸内環境及び脂質代謝を改善する事がわかった.
    本研究にあたり腸内細菌叢の評価等に関しご指導頂いた理化学研究所微生物系統保存施設の辨野義己博士に感謝致します.
  • 吉田 宗弘, 八木 弘子, 石黒 麻里子, 細見 亮太, 福永 健治, 堤 和弘, 上田 康弘, 西山 利正, 数岡 孝幸, 舘 博, 安藤 達彦, 穂坂 賢
    日本健康医学会雑誌
    2008年 17 巻 1 号 3-7
    発行日: 2008/04/30
    公開日: 2017/12/28
    ジャーナル フリー
    黒大豆を醗酵させて調製した醗酵黒大豆飲料の機能性を検討する目的で,ラットに飲料を段階的に投与し,血清成分と肝臓成分を測定した。飼料100gあたり4mlの黒大豆飲料の投与はラットの体重増加を有意に増大させたが,より多くの投与の場合にはこの効果は縮小した。飼料100gあたり4〜40mlの黒大豆飲料の投与は,量依存的に血清AST, ALT活性,中性脂肪濃度,および肝臓脂質濃度を低下させ,逆に肝臓タンパク質濃度を増加させた。黒大豆飲料の摂取は肝臓のASTとALT活性を低下させることによって,アミノ酸の異化代謝を抑制し,結果として脂肪の代謝を促進したと考えられる。
  • 石田 優, 楠田 大輔, 池田 なぎさ, 金子 京子, 高野 俊明, 山本 直之
    日本乳酸菌学会誌
    2001年 12 巻 1 号 28-35
    発行日: 2001/06/01
    公開日: 2012/09/24
    ジャーナル フリー
    Lactobacillus acidophilus 22株の胆汁酸耐性について検討し,うち3株をヒトを対象とした単回投与試験に供し,糞便からの回収率を調べた。胆汁酸耐性が5.77%と最も高いL92株は,糞便からの回収率も93%と最も高かった。一方,胆汁酸耐性が0.75%と最も低いCP1553株は糞便からほとんど回収されず(0.0056%),胆汁酸耐性と糞便からの回収性には正の相関性がみられた。従って,L.acidophilusの腸管での生残性には,胆汁酸耐性が極あて重要な性質であると考えられた。さらにL92株は,腸内細菌のCaco-2細胞接着を阻害し,抗菌活性も示した。これらの結果から,L92株がプロバイオティックとして有用である可能性が示された。
  • 加藤 康仁, 池田 なぎさ, 岩波 健文, 尾崎 明, 大村 和隆
    日本栄養・食糧学会誌
    1991年 44 巻 1 号 29-35
    発行日: 1991/12/19
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    大豆オリゴ糖に含まれる3糖4糖であるRaf, Staの消化性について検討した。
    1) in vitroの実験よりRaf, Staは, 唾液アミラーゼ, 胃液, 小腸粘膜酵素でほとんど水解されなかった。
    2) 通常ラットでは摂取されたRaf, Staは胃, 小腸を通過し盲腸で腸内細菌によりほぼ完全に分解されることが示唆された。
    3) 無菌マウスにSOR水溶液を投与し糞および尿を回収した。Raf, Staを分析したところ7~8日間に排泄された糞中から投与量の約80~90%が回収された。なお尿中には検出されなかった。また消化管内での経時的な移動についても調べたところ同様の結果が得られた。
    以上のことよりRaf, Staは, 難消化吸収性の糖で大腸に到達し腸内細菌に利用されることが示唆された。
  • 飯野 久和, 青木 萌, 重野 千奈美, 西牟田 みち代, 寺原 正樹, 粂 晃智, 水本 憲司, 溝口 智奈弥, 小泉 明子, 竹田 麻理子, 尾﨑 悟, 佐々木 一, 内田 勝幸, 伊藤 裕之
    栄養学雑誌
    2013年 71 巻 4 号 171-184
    発行日: 2013年
    公開日: 2013/09/11
    ジャーナル フリー
    【目的】プロバイオティクスを添加していないブルガリアヨーグルトの整腸作用を調べるため,ブルガリアヨーグルトの摂取による糞便中ビフィズス菌増加作用をランダム化プラセボ対照二重盲検並行群間比較試験で評価する。
    【方法】女子学生62名をヨーグルト摂取群(ブルガリアヨーグルトを摂取する群)と酸乳摂取群(ヨーグルトと同じ乳成分からなる乳飲料に乳酸を加えてヨーグルトと同じpHとした酸性乳飲料を摂取する群)に分けた。両群ともに摂取前観察期(2週間),ブルガリアヨーグルトまたは酸乳を1日 100 ml摂取する摂取期(4週間:前半2週間,後半2週間),摂取後観察期(2週間)を設け,糞便中の腸内細菌叢の解析を2週間毎に行い,糞便中ビフィズス菌数を調べた。
    【結果】試験の除外対象者(過敏性腸症候群様の者,抗生剤の使用者等)および脱落者を除いた女子学生(ヨーグルト摂取群が20名,酸乳摂取群が25名)を評価対象として統計解析した。試験食品を4週間摂取した際の糞便中ビフィズス菌の生菌数は,酸乳摂取群に比較してヨーグルト摂取群が有意に高値となった。
    【結論】以上の結果より,ブルガリアヨーグルトの摂取によって糞便中ビフィズス菌数が増加し,腸内細菌叢が改善されることが示された。
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