【目的】ICT機器を活用した遠隔モニタリングを用いた看護支援の実態を明らかにし,インスリン使用中の糖尿病患者に対する遠隔モニタリングの課題を明確にする.
【方法】日本糖尿病教育・看護学会正会員および非学会員の慢性疾患看護専門看護師,糖尿病看護認定看護師を対象に,WEBアンケートによる実態調査を実施した.
【結果】有効回答205名,遠隔モニタリングを実施している者は13名(6.3%)で,血糖値や食事内容をモニタリングし,投与インスリン量のタイムリーな調整や食事内容への助言を行っていた.患者の変化としては,患者の低血糖の減少や,血糖値の改善が期待されていた.また,実施していない者の71.4%(137名)が実施したいと回答したが,情報セキュリティへの不安や,マンパワー不足やコスト面が障壁となっていた.
【考察】看護師による遠隔モニタリングの実施数は少ないが,実施へのニーズはあることから,診療報酬創設へ向けて,実施している施設での患者への効果や,糖尿病診療への貢献等のエビデンスを蓄積することが必要である.
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