日本糖尿病教育・看護学会誌
Online ISSN : 2432-3713
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ISSN-L : 1342-8497
27 巻, 1 号
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原著
  • 川畑 愛子, 森 莉那, 佐々木 裕子, 高橋 佳子
    2023 年 27 巻 1 号 p. 1-9
    発行日: 2023/06/30
    公開日: 2023/07/29
    ジャーナル フリー

    本研究は,フットケア外来における糖尿病看護認定看護師の臨床判断を明らかにし,実践的な支援方法に示唆を得ることを目的とした.糖尿病看護認定看護師7名の語りから質的帰納的に抽出したカテゴリ間の関係を,臨床判断モデルに基づき構造化を試みた.その結果,価値認識:【自律した自己管理行動】【目指すものは希望や生きがいの実現】.背景:【糖尿病足病変の多様なリスクのある生活状況】.気づく・解釈・反応:【服装や歩き方から解釈する生活状況とセルフケア状況】【気づかいのある丁寧な足浴】【自己管理の積極的な意欲に繋がる自覚症状への関心や改善の実感】.省察:【看護師との関係性から自己管理行動に繋げる支援】等が抽出された.

    認定看護師の臨床判断には,患者の自律した自己管理行動や生きがいの実現を目指す倫理的認識や価値認識が影響し,患者自身が自己管理行動の内容を語る様子から,教育支援の成功を実感していた.

資料
  • 日本糖尿病教育・看護学会 政策委員会(2020年9月~2022年9月), 永渕 美樹, 餘目 千史, 湯浅 直子, 太田 美帆, 菊永 恭子 ...
    2023 年 27 巻 1 号 p. 11-18
    発行日: 2023/06/30
    公開日: 2023/07/29
    ジャーナル フリー

    【目的】ICT機器を活用した遠隔モニタリングを用いた看護支援の実態を明らかにし,インスリン使用中の糖尿病患者に対する遠隔モニタリングの課題を明確にする.

    【方法】日本糖尿病教育・看護学会正会員および非学会員の慢性疾患看護専門看護師,糖尿病看護認定看護師を対象に,WEBアンケートによる実態調査を実施した.

    【結果】有効回答205名,遠隔モニタリングを実施している者は13名(6.3%)で,血糖値や食事内容をモニタリングし,投与インスリン量のタイムリーな調整や食事内容への助言を行っていた.患者の変化としては,患者の低血糖の減少や,血糖値の改善が期待されていた.また,実施していない者の71.4%(137名)が実施したいと回答したが,情報セキュリティへの不安や,マンパワー不足やコスト面が障壁となっていた.

    【考察】看護師による遠隔モニタリングの実施数は少ないが,実施へのニーズはあることから,診療報酬創設へ向けて,実施している施設での患者への効果や,糖尿病診療への貢献等のエビデンスを蓄積することが必要である.

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