日本在宅医療連合学会誌
Online ISSN : 2435-4007
4 巻, 4 号
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論文
原著
  • 平田 裕也, 原口 省吾, 宮崎 章
    2023 年 4 巻 4 号 p. 1-8
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/11/30
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    本研究は,在宅訪問看護利用者の主観的幸福感とその関連要因を明らかにするために,在宅訪問看護利用者 90 名を対象にアンケート調査を行った.主観的幸福感の増加に関連する要因は,健康度自己評価,親戚・近隣・友人との付き合いの満足度,一人で行う趣味や娯楽,運動,ボランティア活動による生きがい,他者との会食頻度(家庭内)であった.健康度自己評価の向上を図ること,人との付き合いの満足度を増やすこと,一人で行う趣味や娯楽等を見つけ生活に取り入れること,家庭内で他者と一緒に食事をする機会を作ることによって在宅訪問看護利用者の主観的幸福感が向上する支援につながる可能性が示された.

  • 平原 佐斗司, 鈴木 みずえ, 金盛 琢也, 森山 寿伸, 戸谷 幸佳, 高井 ゆかり
    2023 年 4 巻 4 号 p. 9-15
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/11/30
    ジャーナル フリー

    目的:在宅や施設で使用可能な呼吸困難の客観的評価法として,言語妥当性が担保された日本語版modRDOS-4 を開発する.

    方法:原作者から日本語版作成の許可を得,言語的に妥当な翻訳版を作成する際に標準的に用いられる手順に則り日本語版を作成した.

    結果:3 名の翻訳者が日本語に翻訳(順翻訳),英語を母国語とする翻訳者が逆翻訳を行った.原作者を含め原作版と日本語案との概念の整合性を検討し,暫定版を作成した.倫理審査を経て,暫定版を用いた実施調査を行い,インタビュー結果をもとに認知デブリーフィングを実施し,内容を確定した.

    考察:今後,日本人を対象とした計量心理学的検討を行う必要がある.

総説
  • 木村 琢磨, 松村 真司, 川越 正平
    2023 年 4 巻 4 号 p. 16-23
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/11/30
    ジャーナル フリー

    在宅医療は量的に拡充しつつあり,今後,その質について,ますます議論されるであろう.在宅医療の質は,様々なステージ=「在宅医療の導入支援」「日常の療養支援」「急変時の対応」「看取り」においての,在宅チーム全体が提供するケア内容について,ストラクチャー・構造,プロセス・過程,アウトカム・結果の各々について評価されることが合目的的である.質評価には質指標が必要だが,多様な背景を有する在宅医療では,どのような施設の,どのような内容の質を,何の目的で評価するのかを特に明確にする必要がある.今後,現場に即した質指標が診療現場で活用され,医療安全や診療の質向上,患者アウトカムの改善に繋がることが望まれる.

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