日本在宅医療連合学会誌
Online ISSN : 2435-4007
3 巻, suppl.-1 号
suppl.1
選択された号の論文の12件中1~12を表示しています
ご挨拶
論文
活動報告
  • 大友 宣, 三木 敏嗣, 矢崎 一雄, 今 眞人
    2022 年 3 巻 suppl.-1 号 p. 7-10
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/04/19
    ジャーナル フリー

    札幌市では 2021 年 5 月下旬に新型コロナウイルスに罹患した自宅療養者で中等症となっても入院できない事態が発生した。札幌市医師会と札幌市保健所が自宅療養者へ対応するしくみを構築し、在宅医、訪問看護師、酸素業者が連携して、電話診療、オンライン診療、往診、訪問看護などを実施した。自宅療養者に対応するためのメーリングリストを作成し、運用ミーティングを実行することで自宅療養者の在宅医療提供をコントロールし、第 4 波を乗り切った。体制構築しながら業務改善を図った。自宅療養者の在宅医療提供を含む新型コロナウイルスやその他のパンデミックの対応のためには地域包括ケアシステムの構築が欠かせない。

活動報告
  • 宮本 雄気, 村上 成美, 山畑 佳篤, 守上 佳樹
    2022 年 3 巻 suppl.-1 号 p. 11-17
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/04/19
    ジャーナル フリー

    京都府では新型コロナウイルス感染症(COVID-19)において,特に自宅療養となりやすく,悪化リスクの高い高齢者を主な対象に在宅医療の提供を開始した.その際に重要な役割を 担ったのが看護師によるコーディネーターである.コーディネーターは訪問看護認定看護師が担当した.業務内容は,①患者受入と初回訪問日の調整,②初回訪問同行,③介入中のサービス調整,④隔離解除後のサービス調整,⑤隔離解除後のケア,⑥行政との情報共有,⑦ COVID-19 に関する知識の普及とケア,と多岐にわたったが,これにより COVID-19 に対する在宅医療が円滑に行うことができた.看護師によるコーディネート業務は COVID-19 における在宅医療・介護提供における重要な鍵となる可能性が示唆された.

活動報告
活動報告
  • ―法人内ワーキングループの立ち上げから専門往診ルートの開設,第5波収束までの経験―
    松本 真一, 佐々木 淳
    2022 年 3 巻 suppl.-1 号 p. 22-24
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/04/19
    ジャーナル フリー

    医療法人社団悠翔会(以下,当法人)は首都圏を中心に 18 の在宅療養支援診療所を運営している.当法人は新型コロナウイルス感染症(以下,COVID-19)第 5 波において東京都医師会と連携し COVID-19 患者の在宅医療を行った.対応に向けたワーキンググループを設立し,業務フローの検討,カルテテンプレートの作成などを行った.当初は各クリニックで対応していたが,依頼の増加に伴い専門往診ルートを開設した.全国的に不足していた酸素濃縮器を患者宅から回収し,消毒のうえ,別患者宅に配送する専門ルートの開設も行った.宿泊療養施設での診療も行った.法人全体で 451 名の在宅医療を行った(2021 年 10 月末時点).

症例報告
  • 松本 真一, 大場 真波, 高橋 徹, 田中 顕道, 鳥越 桂, 村林 亮, 佐々木 淳
    2022 年 3 巻 suppl.-1 号 p. 25-28
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/04/19
    ジャーナル フリー

    医療法人社団悠翔会(以下,当法人)は首都圏を中心に 18 の在宅療養支援診療所を運営する広域医療法人である.当法人は新型コロナウイルス感染症第 5 波において東京都医師会と連携し,新型コロナウイルス感染症患者の在宅医療を行った.特に城東エリアにおける診療依頼が圧倒的に多く,当法人がコロナ専門往診ルートを開設するまでに通常診療と並行して 9 営業日の間に 99 名の診療を行った.初診時の重症度分類は軽症が 32 名(32%),中等症Ⅰが 13 名(13%),中等症Ⅱが 54 名(55%)だった.診療形態は,往診 7 名(7%),電話・オンライン診察 92 名(93%)だった.全患者のうち 9 名(9%)に訪問看護の依頼をした.

活動報告
活動報告
活動報告
活動報告
調査研究
  • ―終末期と看取りのケアへの影響に焦点を当てて―
    畑 吉節未, 畑 正夫
    2022 年 3 巻 suppl.-1 号 p. 45-50
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/04/19
    ジャーナル フリー

    背景:新型コロナウイルス感染症の拡大は在宅ケアの利用者及び,ケア提供者に大きな影響を与えている.

    目的:本研究は感染症の拡大が在宅療養者への終末期と看取りのケアへの影響を明らかにすることを目的とする.

    方法:A 県の訪問看護ステーション及び介護事業所(787 事業所)の管理者を対象に実態調査を行った.

    結果:終末期のケアへの影響では 40.8%が何らかの影響があったと回答した.看取りのケアへの影響では 53.7%の事業所が看取りを経験しており,うち 38.6% が何らかの影響があったと回答した.

    考察:感染症の拡大は療養者の日常生活,利用者とケア提供者との関係性,居宅での利用者の主体性に影響を与えていることが明らかになった.

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