日本エネルギー学会機関誌えねるみくす
Online ISSN : 2432-3594
Print ISSN : 2432-3586
99 巻, 2 号
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目次
随想
特別記事(第15 回バイオマス科学会議 基調講演より)
  • 相川 高信
    2020 年 99 巻 2 号 p. 108-113
    発行日: 2020/03/20
    公開日: 2020/03/31
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    気候変動による気温上昇を1.5℃未満に抑えるためには,CO2排出量を2050年までに実質的にゼロにする必要があると言われている。そのため,自然エネルギーのさらなる導入拡大に加え,BECCSなどのネガティブエミッション技術にも注目が集まっている。加えて鉄鋼やプラスチックなどのCO2排出の多い素材をバイオマスに置き換えていく必要もある。バイオマスの利用の前提は,持続可能性の確保であり,その点で世界的には抑制的な使い方が基本となる。 ただし,日本の多くの地域のように,未利用のバイオマスが多く賦存している場所もあり,地域的な相対性への配慮も重要である。

第15 回バイオマス科学会議パネル討論会
  • 中田 俊彦, 相川 高信, 長野 麻子, 佐藤 理夫, 鈴木 精一
    2020 年 99 巻 2 号 p. 114-128
    発行日: 2020/03/20
    公開日: 2020/03/31
    解説誌・一般情報誌 フリー

    2015年にパリ協定が締結されて以降,世界の目標は低炭素社会から脱炭素社会へと変わり,企業などの事業運営を100% 再生可能エネルギーで調達するRE100という国際イニシアティブに,日本の企業も次々に参加しています。エネルギーシステムの脱炭素化に向けてバイオマスはどのような貢献をするべきかを議論いただくべく,バイオマス部会では今回のパネル討論会を企画いたしました。参加者の方々には,それぞれの専門分野から見たバイオマスの現状や課題を挙げていただき,その上でFIT やインフラの問題,バイオマス利活用に伴う地域社会への貢献,次の時代を担う若者への提言などについて討論会を実施しました。 パネリストの方々からは,バイオマスの熱利用,地域のエネルギーインフラ,需要家の意識,地域貢献が重要であり,それぞれに課題があるとあげておられました。最後には,若者への期待と激励を語っていただき,若者のチャレンジを支援する環境を提供することが重要であることも再認識される討論となりました。 技術的課題にとどまらず,制度,政策,インフラ,意識など,多くの視点からバイオマスの利活用に求められる課題が提言される討論会となりました。研究者だけでなく,産学官でバイオマスに関わるすべての方々にご覧いただき,今後のバイオマス利活用にお役立ていただければ幸いです。

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連載:石炭の研究・技術開発にとりくんで ―わたしの自慢―
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