耳鼻咽喉科免疫アレルギー
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33 巻 , 4 号
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総説
  • 侯 波, 坂井田 寛, 増田 佐和子, 竹内 万彦
    2015 年 33 巻 4 号 p. 209-213
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/12/25
    ジャーナル フリー
    日本スギの花粉によって生じるスギ花粉症は本邦における最も罹患率の高いアレルギー性疾患である。スギ花粉症に対する舌下免疫の有効性が示され,広く行われるようになった。しかし,舌下免疫療法の奏功機序に関しては不明な点が多い。スギ花粉症を含めたアレルギー性疾患に対する舌下免疫療法の奏功機序についてまとめた。舌下免疫療法がアレルゲンに対する免疫寛容には,口腔内の抗原提示細胞の特殊性が深くかかわっている。舌下免疫療法は口腔粘膜におけるエフェクター細胞のリクルートメントと活動性を抑制する。粘膜のランゲルハンス細胞は抗原を取り込み,局所のリンパ節に輸送し,リンパ節では,抑制性T細胞が誘導される。一方,B細胞と免疫グロブリンも重要な役割を演ずる。更に,免疫療法により制御性T細胞が誘導され,アレルギー反応を抑制することについての報告が多数みられるようになった。
原著
  • 倉上 和也, 太田 伸男, 鈴木 祐輔, 高橋 裕一, 湯田 厚司, 岡本 美孝, 欠畑 誠治
    2015 年 33 巻 4 号 p. 215-219
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/12/25
    ジャーナル フリー
    ヒスタミン遊離試験(histamine release test; HRT) は,好塩基球とアレルゲンの反応によって遊離したヒスタミン量を測定する検査であり,採取した全血から分離した好塩基球と段階希釈したアレルゲン液を用いて行う。生体ではなく採取した血液に対して負荷試験を行うため,有害事象のリスクが低いという利点がある。生体への負荷試験と比較して若干精度は劣るものの,抗原特異的IgE抗体測定法(radioallergosorbent test; RAST) によるアレルゲン検査と比較すると高い精度で症状に関するアレルゲンの特定が可能といわれている。
    今回われわれは,スギ,ダニ,ハウスダストを抗原としてHRTおよびRASTを施行し,それぞれの結果について比較検討を行ったので報告する。
    スギRAST class 2以上の33名から採取した66検体に対し,HRTおよびRASTを施行し,両者の相関について検討を行った。スギ,ダニ,ハウスダストいずれの抗原においても,HRTとRASTの間に相関が有るという結果が得られた。RASTが陰性にも関わらずHRTが陽性であったHRT単独陽性例が2例であったのに対し,RASTが陽性であってもHRTが陰性のRAST単独陽性例は9例から29例と多数存在した。これらの結果は,HRTがRASTと比較し,実際の症状に関与するアレルゲンをより正確に反映している可能性を示唆しており,従来HRTが行われている食物アレルギーやアトピー性皮膚炎のみならず,アレルギー性鼻炎においても,症状を引き起こすアレルゲンの特定にHRTが有用であると考えられた。
臨床ノート
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