ソロモン諸島の首都ホニアラの東50kmに位置する村落の住民187人に対して,インタビューに基づいた人口調査を行った。この地域は1980年代半ばに橋と舗装道路の整備によってホニアラとの交通の便が良くなり,急激な近代化が起こったと考えられるため,近代化前後で人口学的特徴に違いが見られるかどうかを明らかにすることを目的とした。不均質さを取り入れたハザード解析の結果,近代化前に比べ,出生力に上昇傾向があることが示唆された。この傾向が主に産後不妊期間の短縮によるとすれば,食生活の近代化が影響している可能性がある。
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