2016年4月14,16日に発生した平成28年熊本地震において,本震により建物倒壊や道路閉塞が生じ,度重なる余震により被災建物が倒壊し被災者が下敷きとなり,多数の被災・死者が発生した.このような事例から,2次災害を抑制するためには,発災直後迅速に被害状況を把握する必要がある.
そこで,本研究では赤外線カメラ及び可視光カメラを搭載した小型無人機(UAV)で被災建物を撮影し,撮影した映像から建物の被害を把握することを目的とした.本稿では赤外線カメラによる建物被害の把握について述べる.被災建物データは平成28年熊本地震による被害が顕著に現れている熊本県益城町から得た.画像処理ソフトPhotoshopを用いて撮影した建物データの分析を行った.その結果,被災建物の被害は赤外線カメラを用いて把握することが可能であることが明らかとなった.
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