日本デジタルゲーム学会 年次大会 予稿集
Online ISSN : 2758-6480
第10回 年次大会
選択された号の論文の70件中51~70を表示しています
インタラクティブ発表
  • 本間 雅己, 原 寛徳
    原稿種別: 会議論文
    p. 179-182
    発行日: 2020年
    公開日: 2025/02/20
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    ゲーム内のアイテムを取得すると、現実でもアイテムが提供されるモジュールを制作した。このモジュールは、ゲームクリアに関係ないアイテムを取得したときに、現実世界でもアイテムが取得できるようにしたものである。現実でアイテムを取得できないときと比べ、プレイヤーがアイテムを取りに行くかどうかを観察した。その反応を発汗センサーおよびアンケートで集計し、プレイスタイルに影響を及ぼしたか検証した。その結果、プレイスタイルに影響を与えないことが示唆された。
  • 武田 昂大, 湯原 聖也, 木原 拓己, 粟飯原 萌, 古市 昌一
    原稿種別: 会議論文
    p. 183-186
    発行日: 2020年
    公開日: 2025/02/20
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    今日、工場等の労働現場において労働災害を防止するために座学やシミュレーターを利用した安全教育が実施されている。その結果、年々労働災害の件数は減少している。しかし、依然として労働災害の防止は必要不可欠である。特に、近年はシミュレーターや危険体験による安全教育が注目されている。危険体験とは、意図的に労働災害が起こり得る状況を準備し、危険が存在する状況を疑似的に体験するというものである。本研究は、地元工場との共同研究の一環として玉掛け作業の安全教育を目的としたVRシステムを開発した。玉掛け作業は二人以上で実施することが基本であり、特に重要なのは指差呼称及び死角の安全確認である。そこで、本研究では、ゲーム AI による制御で死角内に自律的に入る作業員を導入するとともに、音声認識により指 差呼称を実現することで、より現実に近い工場内環境を開発した。
  • 関 智也, 兼松 祥央, 伊藤 彰教, 三上 浩司
    原稿種別: 会議論文
    p. 187-190
    発行日: 2020年
    公開日: 2025/02/20
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    ものづくり教育や日常生活において必要不可欠な空間認識能力は、幼児期の遊びや教育の変化によって学習の機会が減り、低下している傾向にある。そこで本研究では、空間認識能力の向上を目的としたシリアスゲームの提案を行う。その中でも先行研究で達成できていない、空間認識能力における速度の向上を目指したシリアスゲームの提案を行った。実験の結果、空間認識能力における速度の向上を達成することができ、学習者に速度の向上を意識させることもできた。
  • 田口 直紀, 兼松 祥央, 三上 浩司
    原稿種別: 会議論文
    p. 191-194
    発行日: 2020年
    公開日: 2025/02/20
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    FPSゲームの対人戦において混乱によりあらぬ方向に撃ってしまう現象は多々見受けられる。しかし、FPSゲームの敵AIは混乱によって射撃精度の変化はない。これはプレイヤにとって機械的に思われるため、混乱による射撃精度の低下によって人間らしさを表現することを目的とした。敵AIが突然プレイヤと遭遇した時や背後から撃たれた時に、混乱により敵AIの射撃精度を下げる機能を実装した。実験結果より、本手法で実装した混乱する敵AIは、一律な敵AIと比べ、人間らしいとプレイヤに認識されていることがわかった。
  • 大橋 優輝, 兼松 祥央, 三上 浩司
    原稿種別: 会議論文
    p. 195-198
    発行日: 2020年
    公開日: 2025/02/20
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    RPGではプレイヤーに没入してもらう目的で、主人公は自発的に喋らない場合がある。しかし、プレイヤーが物語の中で提示される選択肢を選ぶ際、適切な選択肢がない場合には主人公と乖離してしまうという問題がある。本研究では選択肢に加え、自由に考えたセリフをプレイヤーに入力させる機能を実装した。これにより、ストーリーを破綻させずにプレイヤーと主人公の一体感を高めるための実験を行った。同じシナリオのRPGを2種類用意し、機能を実装したRPGと実装していないRPGを20人の実験協力者にプレイしてもらった。その結果、機能を実装したRPGの方が主人公に没入できることがわかった。この機能によってプレイヤーと主人公の一体感を高めることに成功したと言える。
  • 澤野 充季, 兼松 祥央, 羽田 久一, 三上 浩司
    原稿種別: 会議論文
    p. 199-202
    発行日: 2020年
    公開日: 2025/02/20
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    剣戟中に行われる鍔迫り合いでは、剣を自身の力で押すことから強い力が働く。そのため、この力覚をゲームでも提示しようとしたとき、強く継続した力の提示が必要となる。力覚提示の研究分野においては様々な力覚の提示が行われている。しかし、既存の手法では、鍔迫り合いのような継続した強い力の力覚を提示することができない。そこで本研究では、力が拮抗する状態の再現を目指した。この状態の再現を行うためバネの弾性力を用いた。本研究では刀型のデバイスを作成し、刀型のデバイスに取り付けたバネの弾性力で力覚提示を行った。さらに開発した刀型デバイスを用いて鍔迫り合いのような強い反力の提示ができるか評価実験を行った。その結果、 刀型デバイスを用いることで鍔迫り合いに必要な相手から押し返される反力の力覚提示が可能であることがわかった.
  • 大森 由希菜, 三上 浩司
    原稿種別: 会議論文
    p. 203-206
    発行日: 2020年
    公開日: 2025/02/20
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    本研究では、既存のホラーゲームパッケージのロゴに使用されている文字について調査し、その傾向を分析した。その結多くの作品がアルファベットのみで構成されたタイトルロゴを使用しているということが判明した。また、日本のホラーゲームパッケージで使用されるアルファベットのフォント形状は、海外のホラーゲームとは異なる傾向があることも明らかとなった。そこで、アルファベットで構成された3種類のロゴを作成し、架空のホラーゲームパッケージの印象評価をするアンケートを行った。そこから、アンケート結果が調査結果の傾向と一致しているかどうかを検証した。
  • 小高 充弘
    原稿種別: 会議論文
    p. 207-209
    発行日: 2020年
    公開日: 2025/02/20
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    本発表では、新しい感染症のシリアスゲーム『インフェクテッド・ジャポニア』を紹介する。このゲームは、感染症のSIRモデルを理論的基盤とし、さらにVRによる没入感を取り入れることで、エンターテインメント性だけでなく、専門的知見を学習する機会や政策シミュレーションを行う機会をプレイヤーに与えようとするものである。プレイヤーは医師となり、感染症流行を終息するべく、マルチエージェントが行動する舞台の上を移動する。移動と医薬品投与はキーボード操作によりインタラクティブに行え、指標となる4種のウインドウを見て現状を把握することができる。将来的には、我が国のシリアスゲーム認知度を向上させるためにも、公開リリースを予定している。
  • 黒田 雄介, 兼松 祥央, 三上 浩司
    原稿種別: 会議論文
    p. 210-213
    発行日: 2020年
    公開日: 2025/02/20
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    RPGでは、プレイヤーは仲間キャラクターとパーティを組み、状況やそのキャラクターの役割に応じた指示を戦闘時に与える。そのなかには、プレイヤーが仲間に行動方針を設定しAIに自動で行動選択させるゲームもある。これらのゲームでは、仲間AIはアルゴリズムに沿った行動を行うが、それが必ずしもプレイヤーにとって好ましい行動とは限らない。そこで本研究では、ユーザーの好む行動を学習して行動に反映するAIを提案する。
  • 師岡 ひな乃, 兼松 祥央, 三上 浩司
    原稿種別: 会議論文
    p. 214-217
    発行日: 2020年
    公開日: 2025/02/20
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    VR酔いを軽減する手法として一般的なのは映像による工夫である。しかし、映像による工夫は死角からの攻撃のような現象には有効ではない。そこで本研究では音による酔いの軽減に着目した。先行研究から、光刺激よりも音刺激を600ms早く提示することでその後の事象に対する反応速度が速くなることや起こる事象を事前にプレイヤーに予測させることで酔いを軽減できることが分かった。そこで、VR ゲームで移動時に死角から衝突されたとき、音を600ms早く鳴らすコンテンツと映像と音が同期しているコンテンツを用いて検証実験を行った。SSQによる評価から、有意な差はないが音刺激を早く提示することで酔いが軽減できる傾向にあることが分かったほか、 様々な傾向が明らかになった。
  • 古門 良亮, 斉藤 嘉子, 伊藤 僚洋, 作花 浩聡, 磯貝 浩久
    原稿種別: 会議論文
    p. 218-221
    発行日: 2020年
    公開日: 2025/02/20
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    本研究は, eスポーツプレイヤーのパフォーマンスと関連する認知要因を検討することを目的とした. 実験参加者は男性15名(平均年齢19.4歳, 平均競技歴 2.47年)であった. まず, 認知要因の中でも複数対象追跡 (Multiple Object Tracking, 以下MOT)スキルについて, トレーニング効果を検討した結果, 実験参加者のMOTスキルが有意に向上したことが明らかになった. 続いて, 実験参加者をゲームタイプ別に群分けしてMOTスキルおよび視機能を比較したところ, MOBA群はMOTスキルと動体視力が高く, FPS群は瞬間視が高い傾向がみられた. そして, 感情状態とMOTスキルの相関関係を調べた結果, 活気との間に正相関, 混乱との間に負相関がそれぞれ認められた. 最後に, ゲームパフォーマンスと知覚・認知スキルの関係について実験的に検討した結果, MOTスキルの向上に伴いパフォーマンスが上がる傾向がみられた. 以上の結果から, eスポーツプレイヤーのパフォーマンス発揮にとってMOTスキルが重要である可能性が示された.
  • 材質の違いを考慮した切り抜いた感覚を与える力覚フィードバックデバイスの開発とその評価
    古堅 耕太朗, 兼松 祥央, 三上 浩司
    原稿種別: 会議論文
    p. 222-225
    発行日: 2020年
    公開日: 2025/02/24
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    VRゲームにおける剣戟では、物体を切る際の抵抗はなく、振動によるフィードバックを行うことが多い。そこで、本研究では、対象物体の材質に応じた切断途中の抵抗の提示と、切断後の抵抗の消失を行うことで、ユーザーに対して切り抜く感覚を与えるデバイスFULCutterを開発した。そして、材質の差異による切り抜く感覚の違いを表現するために4つの物体を切り抜くコンテンツを実装した。既存手法と比較する実験を通じて評価した結果、FULCutterの方が切り抜く感覚を与えられていることがわかった。また、4つの物体いずれの切断途中の抵抗の提示に関しても、FULCutterがより高い評価を得た。
  • 長谷川 傑, 三上 浩司
    原稿種別: 会議論文
    p. 226-229
    発行日: 2020年
    公開日: 2025/02/24
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    家庭用ゲームは発売から数週間の間に総売上本数の大半を売り上げる。一方で、発売から数か月や数年が経過したタイトルであっても、売り上が上昇することがある。本研究では、作品の売上データを分析することで、発売後しばらくたって販売数が増加したコンテンツを調査し、その要因を分析した。その後、アンケートを行い、実際にそれらの要因によって購入した経験があるかどうか調査した。
  • 鈴木 大暁, 井上 虎, 巽 竜雅, 速水 郁海, 別府 瞭, 桑名 祐弥, 川合 康央
    原稿種別: 会議論文
    p. 230-233
    発行日: 2020年
    公開日: 2025/02/24
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    現在, 自動運転や電気自動車の制御アルゴリズム開発において実車を用いた試験は, 正確な数値を取得できる ものの, 都市部での走行環境の確保や準備などで多額のコストがかかるので, その試行回数が限られてくる. シミュレータを使用することによって, 走行環境や試行回数に制限がなくなる一方, 今日の自動運転や電気自動車では, ライダー等を用いて実際に走行して情報を取得し, 実環境に即した環境での試験が必要となってきている. しかし, コンピュータ上の仮想環境において, 現実環境を完全に模した環境を構築するのは, 非常に手間と人手のかかる作業であるため, 別途多額のコストが必要となっている. 本研究では,国土地理院のオープンデータと, ゲームエンジンなどの安価な開発環境を組み合わせることによって, シミュレータに必要な大規模な都市空間モデルを外部環境のアセットとして開発したものである.
  • 磯邉 和, 木川 知咲, 工藤 陽介, 林 怜央, 柯 文筑, 進士 多佳子, 粟飯原 萌, 古市 昌一
    原稿種別: 会議論文
    p. 234-236
    発行日: 2020年
    公開日: 2025/02/24
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    四世代家族構造が特徴の我が国の超高齢社会では、家族の歴史の共有が不十分なまま独居高齢者が終焉を迎えるケースの増大が予想される。スマートフォン等の普及でコミュニケーション手段は充実する一方、機器の活用が苦手な高齢者も多い。そこで、本研究では別居家族が高齢者と協調してライフヒストリの記録を支援するシステムを提案し、有効性と問題点を、長年の経験で培われた料理レシピの伝授を例とした部分試作で明らかにする。
  • 宮川 健也, 兼松 祥央, 三上 浩司
    原稿種別: 会議論文
    p. 237-240
    発行日: 2020年
    公開日: 2025/02/24
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    AIの研究が多く行われてきている中、AIが人狼ゲームを行う人狼知能という研究がある。実際の人狼には狂人と いう役割があり、参加者を欺く役割を担っている。しかし、人狼知能では狂人の強化にかかわる研究は行われていない。本研究では人狼知能において狂人AIの強化を行い、他のAIを騙すことを目的とした。強化の結果、他の AIが狂人のふるまいに対して混乱し、投票先を分散させることができた。
  • 阿部 瑞生, 柯 文筑, 斎藤 撞弥, 粟飯原 萌, 古市 昌一
    原稿種別: 会議論文
    p. 241-243
    発行日: 2020年
    公開日: 2025/02/24
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    主として小学校低学年を対象とした音楽学習の中で、最も多くの子供たちが学んでいるのはピアノである. ピアノ演奏では、譜読み、指示されている鍵への正確な打鍵、適切な運指、リズム感覚、打鍵の強弱、テンポなど、様々な技術が求められ、それらの習得には長時間の基礎的な練習を必要とする。その中の譜読みは、ピアノ学習の最初につまずくポイントである。本研究では、ゲームとピアノ演奏を融合することにより楽しくピアノ学習をし、主として譜読みを習得することを目的としたシリアスゲーム「ForteStories」を試作した。本稿では「ForteStories」の概要について報告する。
  • 小林 菜摘, 川合 康夫
    原稿種別: 会議論文
    p. 244-246
    発行日: 2020年
    公開日: 2025/02/24
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    人々が発する声には, 文章として取得可能な語句や意味, 感情, 音声として取得可能な感情が含まれている. 前者については, 知識や経験に基づき発せられるものであり, 後者については, 人が産まれ持って発することができるものである. それらの人々が持っている言葉や感情を, 力として可視化したコンテンツの提案する. 本研究は, 感情分析を用いた音声発話の具現化について研究開発を行ったものである. これらを行うことで, 最終的には産まれて間もない赤ん坊と成人済みの大人が声を通じて対等に渡り合えることを目的としている. 可視化の手段として, VR空間でのアクションゲームを採用した. 機器として, ヘッドマウントディスプレイであるOculus Rift Sと単一指向性マイクを用いた. 感情分析では, pythonを用いたweb APIの実装を行い, 単一指向性マイクから取得した音声を元に, 感情分析を行い, コンテンツ内での具現化を測ったものである.
  • 山田 千尋, 伊藤 彰教
    原稿種別: 会議論文
    p. 247-250
    発行日: 2020年
    公開日: 2025/02/24
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    本研究ではデジタルゲームを想定し、限られた状況・ 限られた音の種類によるプレイヤーの状況判断、行動選択を実証的に研究するための基礎として、音によるユーザー誘導ゲームの試作を行なった。効果音3種類およびインストラクション音声4種による、アイマスクをして実際に歩くゲームを設計しプレイ実験を実施した。ポジティブである結果のゴールで利用する音の属性の大部分を動かさず、一部だけを変動させてネガティブな結果の位置に置くと、ポジティブ・ネガティブの判断を適切に下すほか、「ここでゲームは区切りとなる」という判断を下す可能性があることが示唆された。
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