日本デジタルゲーム学会 年次大会 予稿集
Online ISSN : 2758-6480
第10回 年次大会
選択された号の論文の70件中1~50を表示しています
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特選トラック
  • 『ストマネ for セルフケア』の効果検証
    坂井 裕紀, 藤本 徹
    原稿種別: 会議論文
    p. 8-11
    発行日: 2020年
    公開日: 2025/02/10
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    本研究では,メンタルヘルス学習ゲーム『ストマネ for セルフケア』を用いた研修を実施した結果について報告する。本研修の実施前後において,労働者のストレスコーピングの適切な認識が向上されることが示された。また,労働者の心理的ストレス反応の軽減が示された。これらのことから,メンタルヘルス学習ゲーム『ストマネ for セルフケア』は,労働者の能動的な学習を促進すると同時に労働者の心理的ストレス反応を軽減し,ストレスコーピングの適切な認識を向上させる可能性が示唆された。
  • 須藤 遊野, 澁澤 圭亮, 梶並 知記
    原稿種別: 会議論文
    p. 12-15
    発行日: 2020年
    公開日: 2025/02/10
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    本稿では,プレイヤー視線とキャラクターの位置関係に基づく1対1対戦型ゲーム向け振り返り支援インタフェースを提案する.従来の振り返り支援では,ゲーム画面上におけるプレイヤーの視線の集中箇所と動きに基づいた支援を行い,キャラクターの位置関係を考慮していない.したがって本稿では,従来システムを拡張し,プレイヤーの視線とキャラクター位置関係を強調して可視化するインタフェースを構築し,その有効性を評価する.
  • 中林 寿文
    原稿種別: 会議論文
    p. 16-19
    発行日: 2020年
    公開日: 2025/02/10
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    ゲーム開発市場は競争激化とともに大規模化が進んでおり、1タイトルに携わる開発者も増加している。多様な専門分野を持つ開発者が携わっているが、アジャイルを用いた大規模プロジェクトもあり、段階的に決定される要件定義の誤りや抜けを多分野横断的に検討し適切に反映する応用力の重要性が増している。そこで、マインドマップを用いたアイデアソンにより、複数分野を横断した仕様検討を経験するワークショップを設計・実施したが、マインドマップをグループワークに適用する際の要件、評価方法、受講者構成などのワークショップデザイン要件は明らかでないことから、本稿で検討する。
  • 変数、演算、制御構造の実装によるArduinoチュートリアルBasicセクションの実現
    阿部 勉英, 孫 延君, 小川 充洋
    原稿種別: 会議論文
    p. 20-23
    発行日: 2020年
    公開日: 2025/02/10
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    我々はこれまで、ときとして困難とされるプログラミング技能修得のための学習環境の開発を目指し、トレーディングカードゲーム(TCG)要素に着目して、TCG のゲームプレイ・ルールの修得容易性について、ナラティブ認知の観点から理解可能であることを提案してきた。また、TCGを模したカードを並べることによってプログラムのソースコードを生成するシステムの開発を進めてきた。今回、コンピュータ上でプレイするTCG的なインターフェースを用いてArduinoのプログラムのソースコードを生成するシステムの開発を進め、とくに変数と演算、制御構造の概念を含むソースコードを生成可能な機能の開発と導入を行った。開発にはUnreal Engine4を使用し、カードとその配置によって変数と演算、制御構造を記述可能とし、開発したシステムによってArduinoのBuilt-In Examplesの内のBasicセクションの全てのコードと同等の機能を持つコードを生成できることを確認した。また、Arduino Uno R3マイコンボードを、標準的なArduino開発環境群を用いずに、本システムからプログラム可能であった。
  • 長井 祥悟, 伊藤 史人, 縄手 雅彦, 岩崎 允宣
    原稿種別: 会議論文
    p. 24-27
    発行日: 2020年
    公開日: 2025/02/10
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    意思伝達装置の利用には視線入力装置を用いることがある。従来の入力方法に比べ入力効率が良いが, 非接触型の入力方法であるため, 扱いが少し困難である。それゆえ, 視線入力による意思伝達装置の利用には基礎的な視線操作の訓練が必要となる。訓練方法としては, 簡単なゲームを行うことで視線入力に慣れていく方法があるが, 訓練により意思伝達の最終目標である文字入力が行えるかは定かではない。そのため、訓練から文字入力へ移行するタイミングが分からないという問題がある。そこで我々は視線入力操作スキルを客観的評価するアプリを開発した。 注視や追視といった, 視線入力による意思伝達装置の利 用に必要と考えられる機能を視覚的に分かりやすく提示することで, 文字入力への移行のタイミングを明確にすることができる。 本論文では開発した視線入力評価ゲームで視線入力のスキルを数値化し、文字入力との相関の有無を述べる。
企画セッション
セッション1:調査・アーカイブ
セッション2:e-sportsカルチャー
  • 「Game」から「Sport」、そして「Media Entertainment」へ
    五十嵐 輝, 小山 友介
    原稿種別: 会議論文
    p. 68-71
    発行日: 2020年
    公開日: 2025/02/11
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    2018年におけるeスポーツの世界市場規模は8.65億ドルとなったが、それと比して日本のeスポーツ市場規模は48.3 億円と低い。eスポーツ先進国と呼ばれる米国・欧州・韓国・中国に対して、日本はeスポーツ後進国と評されることが多い。本研究では、eスポーツ先進国と呼ばれる各国との比較を通して、日本のeスポーツ産業を俯瞰的に考察した。結論としては、日本におけるeスポーツ産業の発展の遅れは、主体(企業、業界団体、コミュニティ)の不在によって法律などの制度面での整備が遅々として進まなかったことが大きな原因である。また、Taylor (2018)が述べるeスポーツの産業発展における三つの波である「Game」、「Sport」、「Media Entertainment」のうち、日本には二つ目の「Sport」が来たところであると考えられる。
  • ストリーミングメディアに見るマチズモ、アスレティシズム、エンジョイメントの競演
    郭 浥塵
    原稿種別: 会議論文
    p. 72-75
    発行日: 2020年
    公開日: 2025/02/11
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    近年、従来の主流eスポーツと異なるスマホゲームなどの後発eスポーツ市場が形成されてきた。しかしそれらが“本当のeスポーツ”と見なされない現象も生じ始めた。eスポーツという概念定義と“本当のeスポーツ”という社会的概念との間に隔たりが存在するのである。本研究は、欧米においてeスポーツとの関係が「常識外れ」と評価された任天堂ゲームを取り上げ、ストリーミングメディア上の任天堂世界大会に対するコメントを「バーチャル世界エスノグラフィー」の方法論に依拠して分析した。ゲームをめぐるジェンダー研究、スポーツ化研究などを参照しながら質的分析を行った結果、聴衆の中でマチズモ、アスレティシズム、エンジョイメントの三つの価値観が併存しながら、eスポーツに対して異なる基準により価値判断を下す様相が露わになった。聴衆がマチズモとアスレティシズムに基づきeスポーツの資格を厳しく制限し、自ら認定した“カジュアルさ”を拒絶する中にあって、エンジョイメントは参入障壁を取り払ってコミュニティの裾野を広げ、eスポーツの発展と社会的な定着に寄与する可能性がある。
  • 中村 彰憲
    原稿種別: 会議論文
    p. 76-79
    発行日: 2020年
    公開日: 2025/02/11
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    本研究は、eスポーツに関する消費者意識について日本と中国において行われたアンケート調査を中心に分析したものである。全解答者の中から各国で活躍しているeスポーツプレイヤーをリストアップ出来た解答者を「eスポーツに一定程度関心のある解答者」と定義したうえでこれらの解答者を対象に分析を進めた。その結果、中国と日本におえるeスポーツ展開やその特性を反映した結果が、解答結果として得られた。本研究を通して、少なくともアンケート解答者においては、日本と中国でeスポーツの受容状況や印象などの有意差があることが確認出来た。だが、更なる一般化を進めるうえでは、より大規模な調査が必要になると同時により「分厚い記述」による詳細の分析が必要であることも明らかとなった。
セッション3:ゲーム開発
セッション4:プレイヤー分析
  • 上田 利佳, 遠藤 雅伸
    原稿種別: 会議論文
    p. 92-95
    発行日: 2020年
    公開日: 2025/02/11
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    ゲームプレイヤーは、男性と女性でプレイ嗜好が異なる。女性はプレイ前にゲームを評価し、プレイするか否かを判断すると示されている。しかし、その理由は明らかになっていない。そこで我々は、デジタルゲームにおけるプレイ意欲に関する定量調査を行った。その結果、男性に対し女性は、色彩豊かな見た目のゲームほどプレイ意欲が高く、現実感のある見た目のゲームほどプレイ意欲が低いと分かった。
  • 水國 照充
    原稿種別: 会議論文
    p. 96-99
    発行日: 2020年
    公開日: 2025/02/11
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    デジタルゲームは、高齢者の認知トレーニングとしての効果が検証されており、海外では高齢者のeスポーツチームが活動している。そこで本研究は、高齢者にとってeスポーツが受け入れられるものなのかを検討するために、日常的にデジタルゲームをプレイしていない高齢者を対象に、eスポーツを学ぶ講座を実施し、受講前後でのeスポーツへの興味・関心、参加意欲などについて質問紙による回答を求めた。その結果、受講前よりも受講後の方がeスポーツに対する興味・関心と参加意欲が上昇した。また、スポーツを始めるにあたって、ゲームのルールや操作に不安を感じると回答している一方、教えてくれる人や一緒にプレイする仲間がいれば参加してみたいとの回答が得られた。これらのことから、eスポーツを適切に学ぶ機会を提供し、参加をサポートする体制が整えば、高齢者がeスポーツに取り組むことが可能であることが示唆された。
  • 玉宮 義之
    原稿種別: 会議論文
    p. 100-101
    発行日: 2020年
    公開日: 2025/02/11
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    近年、海外では大規模な大会が開催されるなどeスポーツに対する人気・注目が高まっている。一方日本は、海外と比べてeスポーツに対する認知度が低いと言われている。そこで本研究では、将来の競技者・ファンとしての可能性を秘めた大学生を対象にeスポーツに関する調査を実施し、eスポーツに関する現状分析を行った。その結果、eスポーツに対する女性の関心の低さが明らかとなり、女性への周知が重要であることが示唆された。
セッション5:ゲームデザイン
  • 新桃太郎伝説, FINAL FANTASY 6, MOTHER2 ギーグの逆襲の「悪役」キャラクターの比較分析から
    中尾 優奈
    原稿種別: 会議論文
    p. 102-105
    発行日: 2020年
    公開日: 2025/02/11
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    コンピュータRPGにおけるJRPG独特のゲームデザインの発生とそれが持つ性質について、1993年-1994年に発売された3本のRPG (新桃太郎伝説, FF6, MOTHER2) のゲームシナリオと独自性を持つライバルキャラクターの分析から、仮説構築的な考察を行った。結論としては、JRPG の特徴的性質はゲームシナリオにゲーム性が従属するゲームデザインであり、それはムービー等に大きな制約を持っていた第四世代ゲーム機の頃に既に萌芽が生まれていると主張できる。
  • 中井 理貴, 遠藤 雅伸
    原稿種別: 会議論文
    p. 106-109
    発行日: 2020年
    公開日: 2025/02/11
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    プレイヤーは、ゲームが与える課題の難易度が高く、達成ができないとゲームから離脱する。しかし、課題の難易度が高くても成功するまで離脱せずに繰り返しプレイするプレイヤーがいる。我々は、実験用ゲームを使って難易度と失敗の繰り返しに関する検証実験を行った。その結果、最も多かったのは10回未満の失敗で離脱したプレイヤーであり、それより多い回数で離脱したプレイヤーは繰り返す間隔が短かった。一方、20回を超えるプレイヤーは成功するまで離脱しなかった。成功するまで繰り返すプレイヤーは執着が強く、ゲームに対する執着は繰り返しの間隔で測れると示唆された。
  • 永廣 幸太郎, 大井 翔, 佐野 睦夫
    原稿種別: 会議論文
    p. 110-113
    発行日: 2020年
    公開日: 2025/02/11
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    深層学習の一種であるGenerative Adversarial Network (GAN) は, 大量の画像から特徴を学習し, 特徴に応じた新しい画像を生成することができる. これまでに我々は, GANを利用したドット絵ベースの2Dアクションゲームのステージを自動生成する手法を検討し, 生成結果に生じる霞みやオブジェクトの崩れを解消した. また, 生成したステージに対して AI によるプレイを行い, オリジナルのステージとの比較を行った.本研究では, GANによって生成したステージを人にプレイさせ, アンケートを用いてゲームに関する印象の調査を実施した.
セッション6:ゲームと心理
  • A Meta-Analysis of the Role that Personality Plays in Gaming Addiction and its Correlates
    Daniel D. Goering, Yuji Sota, Koichi Hosoi, Uvis Kalnins
    原稿種別: Conference Paper
    p. 114-118
    発行日: 2020年
    公開日: 2025/02/11
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    Addiction to video games is a serious issue to society, the gaming industry, and to the individuals dependent on video-game play. However, to what degree is an individual’s inherent proclivity to act, think, and feel certain ways (i.e., their personality) responsible for gaming addiction and detrimental correlates of gaming addiction (e.g., depression, work performance)? This meta-analytic study synthesizes the gaming addiction literature to determine the degree to which personality variables are related to gaming addiction and the degree to which gaming addiction relates to well-being and performance outcome variables. This study then examines which variables are relatively more important in explaining variance in individual’s well-being and performance-related behaviors: personality, or gaming addiction. We find that Big Five and other personality traits are significantly related to gaming addiction. We also find that gaming addiction is significantly related to lower levels of mental health, while its relationship to school performance is equivocal. Finally, we find that personality is a relatively more important at explaining variance in these outcomes than gaming addiction is, thereby suggesting that video games to some degree might be a form of coping or “self-medication” for individuals who are already prone to mental health challenges to begin with.
  • 大久保 詠人, 山口 浩
    原稿種別: 会議論文
    p. 119-122
    発行日: 2020年
    公開日: 2025/02/11
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    ゲームにおけるチートやグリッチなどの“ずる”は、ゲームの「マジックサークル」を破壊する許されない行為とされるが、実際には多くのプレーヤーによって事実上受け入れられ、ときには「魔法」の境界を広げて新たな楽しみの可能性を拓くものとなったりもする。本研究は、Ariely (2012)の「つじつま合わせ理論」を用いてゲームにおける“ずる”に新たな光を当てることを試みる。
セッション7:人材育成
  • 粟飯原 萌, 古市 昌一
    原稿種別: 会議論文
    p. 123-126
    発行日: 2020年
    公開日: 2025/02/13
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    教育現場における電子機器の普及に伴い、様々な教科の副教材としてシリアスゲームが開発、活用されていくと考えられる。我々は、教員が自らシリアスゲームを開発可能にするためシリアスゲーム型学習用教材構築法を提唱した。その教材構築法を大学のゲームデザインの授業にて利用した。本授業では、3-4人のグループでシリアスゲームを作成した。本論文では、シリアスゲーム型学習用教材構築法の授業での実践結果と、利用者から得られたフィードバックについて報告する。
  • 三田村 保
    原稿種別: 会議論文
    p. 127-130
    発行日: 2020年
    公開日: 2025/02/13
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    著者の所属するメディアデザイン学科は、「ビジュアルデザイン系」や「3DCG・映像デザイン系」、「ゲーム・システムデザイン「系」、「コミュニケーション・ビジネスデザイン系」の専門科目を通じて、「デザイン思考」と「システム思考」を学ぶことを目標としている学科である。本学科が2014年度入学生に新たに導入した実践的なゲーム開発教育プログラムの実施内容について報告する。学生は実践的なゲーム開発過程において、チームにおける各自の特性を活かしながら、ゲーム開発を学習・実践したと思われる。
  • 〜みんなのバリアフリー(3)〜開催を通して学んだこと
    粟飯原 萌, 岸本 好弘, 三田村 勉, 田中 栄一, 吉成 健太郎, 鈴木 英仁, 松尾 学, 後藤 誠, 三上 浩司, 古市 昌一
    原稿種別: 会議論文
    p. 131-135
    発行日: 2020年
    公開日: 2025/02/13
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    日本デジタルゲーム学会ゲーム教育研究部会主催による第8回シリアスゲームジャム ~みんなのバリアフリー(3)~の開催概要及び開催を通して学んだことを報告する。本イベントは2019年12月に3日間実施し、3カ国 (日本、中国、韓国) から集まった25人の参加者が5チームに分かれてシリアスゲーム5本を制作した。今回は初めての試みとしてテレビ電話による遠隔地からの講演を実施した他、会期中にリリースしたゲームを遠隔地でテストプレイして結果を会場にフィードバックする試み等を実施した。全体の運営方法は第7回での運営に準拠したが、今後変更の検討が必要な部分も判明した。本稿では、運営者側として実施経験と今後の改善事項等を中心にまとめるとともに、開発したシリアスゲームを紹介する。
セッション8:ゲーミフィケーション
セッション9:シリアスゲーム制作
  • 未就学児の支援機器活用を通して
    岩崎 允宣, 伊藤 史人, 縄手 雅彦, 長井 祥悟
    原稿種別: 会議論文
    p. 147-150
    発行日: 2020年
    公開日: 2025/02/13
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    未就学の重度障害児は, 身体障害により読み書きや意思表出が困難である。生活環境により, 成功体験が少ないことに加え, 認知能力を正しく評価されないため, 学習に移行しにくい。 方策として, 近年では視線入力を活用した因果関係の獲得から学習まで盛んに行われている。本稿では, 視線入力等を使った学びに注目し, 次の3つのステップを行う方法を提案する。最初に, PC・タブレットに対する因果関係の獲得を行い, 次に, 随意的なスイッチおよび視線操作を獲得する。最後に, 平仮名および文字によるコミュニケーションの習得を目指す。本ゲームの構成要素は3つあり, ゲーム性を用いた操作の取得・ヒートマップによる認知面の客観的評価および視線操作等の定量評価である。本論文では, ゲーム活用による結果として, 視線操作技能の向上と自主的に取り組んだ効果を述べる。
  • 齋藤 大誉, 荒川 翔伍, 久保田 大輝, 千田 昂汰, 鞠子 春樹, 粟飯原 萌, 古市 昌一
    原稿種別: 会議論文
    p. 151-154
    発行日: 2020年
    公開日: 2025/02/13
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    我が国では社会に出た後も、英語学習が重要視されている。そこで我々は以前より学習とゲームを融合させた。複合シリアスゲーム型学習用教材実現方式を提案し、開発を行っていた。しかし、既存のFishyFishyは英日語彙学習機能しか備えていないという問題点があった。今後さらなるユーザー数向上を目指すため、学習機能として日英及び英英語彙学習機能を追加するとともに発音確認機能を追加したので、その概要を報告する。
  • 齋藤 憧弥, 杉沼 浩司, 粟飯原 萌, 古市 昌一
    原稿種別: 会議論文
    p. 155-158
    発行日: 2020年
    公開日: 2025/02/13
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    幼児を対象とした子供音楽教室では、絵本形式の教科書と鉄琴やドラム等様々な楽器を使い、教師が教科書に沿って学習内容を工夫し、楽器に対する親しみを通して音楽を教えている。そのため、教師が授業の準備を行うために多くの時間を費やす必要があり、そのための負担が大きいという問題がある。そこで、教材部分をデジタルでインタラクティブシステムとして開発し、実際の楽器と連携させたシリアスゲームXyloStoriesを2019年に開発した。しかしXyloStoriesでは楽器と連携させる際に音声の認識からデジタル部分で動作するまでに遅延があり、実際に音楽教室で利用するには機能的に不十分である。この問題を解決するため本研究では、機能低下原因を調査するとともに改良を行った。本稿ではXyloStoriesのシステムの改良点とその結果について述べる。
インタラクティブ発表
  • 安井 友志, 遠藤 広樹, 遠藤 雅伸
    原稿種別: 会議論文
    p. 160-162
    発行日: 2020年
    公開日: 2025/02/20
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    ゲームには、ルールによる構造上の繰り返しがある。この繰り返しは、プレイヤーによって「楽しい繰り返し」か「我慢できない「作業」に分けられるが、その判断基準には個人差がある。本研究は、「楽しい繰り返し」と「我慢できない作業」の違いがどこにあるかを明らかにするために、ゲーム中の繰り返しに関する定性・定量調査を行った。その結果、自己主体感があって、努力が結果に結びつくものを楽しい繰り返しと感じ、自分で制御できないものを我慢できない作業と感じることが示唆された。
  • 越田 素晴, 遠藤 雅伸
    原稿種別: 会議論文
    p. 163-164
    発行日: 2020年
    公開日: 2025/02/20
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    ゲームには、プレイだけでなくプレイ動画を見る楽しみもある。しかし、視聴者のプレイ動画による楽しさの感じ方には個人差がある。本研究は、ゲームのプレイ動画を見る理由に関する定性調査を行った。その結果、「劣化戦略」、「プレイしたつもり」、「実況者のファン」、「流行を押さえる」、「トークを楽しむ」の5要素が抽出された。
  • 瀬戸 直也, 桑名 祐弥, 八木 友理子, 川合 康央
    原稿種別: 会議論文
    p. 165-168
    発行日: 2020年
    公開日: 2025/02/20
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    本研究では, ゲームエンジンを用いて藤沢市沿岸部における津波発生時の避難行動シミュレーションシステムの開発を行った. 国土地理院のオープンデータを用いて作成した藤沢市沿岸部のモデル上に, 自律的に避難行動を行うエージェント群をランダムに配置する. エージェントには2種類の避難行動と3種類の年齢属性をそれぞれ付与し, 指定した避難所までの避難行動についてシミュレーションを行う. 被災者が集中する箇所や通行が困難になる箇所を明らかにすることで, ハザードマップを作成する際の基盤情報として活用できるツールになると考えられる. シミュレーションの結果, 沿岸部だけでなく河川を中心とした海抜の低内陸部においても被災者が集中する箇所が存在することが確認できた.
  • 巽 竜雅, 井上 虎, 鈴木 大暁, 長岡 鼓太朗, 速水 郁海, 吉澤 智, 川合 康央
    原稿種別: 会議論文
    p. 169-172
    発行日: 2020年
    公開日: 2025/02/20
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    天体を知るためには, 星座早見盤やプラネタリウムなどが用いられるが, これらは地球から見た球面としての宇宙であり, 天体間の相対的な距離感覚を立体的に理解することができない. そこで, 3次元仮想空間上に恒星を配置することによって, 天体を立体的に捉える教材を制作した. 本研究では, 開発環境としてゲームエンジンUnrealEngine4を用い, 大規模な宇宙空間内を自由に移動できるシステムを開発した. 本システムは, 宇宙空間をヘッドマウントディスプレイによって立体的に観ることが可能である. 地球から見た恒星や星座が, 立体的にどのような配置になっているのかを把握することで, これまでの星座早見盤やプラネタリウムの情報では理解しづらかった恒星の相対的な距離などを直感的に把握することが可能となった. また, ユーザーは宇宙空間内を自由に移動できることで, ただ宇宙を鑑賞するだけの資料ではなく, 自ら操作して楽しめるコンテンツとなっている.
  • 鶴田 翔吾, 原 寛徳
    原稿種別: 会議論文
    p. 173-175
    発行日: 2020年
    公開日: 2025/02/20
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    ゲームにおける自然なフィードバックの追求の一環として、回転体により発生するジャイロ効果を利用し、疑似的に重さを再現することができるコントローラーの開発をした。より明確なジャイロ効果を生み出すために、操作には指先ではなく腕全体を要するようなサイズとした。本稿では制作したコントローラーを用いて、Unityにて制作したゲームを被験者にプレイしてもらい、得られた体験について簡単なアンケートを行ったので、これを報告する。
  • 星野 佑斗, 原 寛徳
    原稿種別: 会議論文
    p. 176-178
    発行日: 2020年
    公開日: 2025/02/20
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    ゲームの効果音については、音がなるタイミングがずれていてもフローには影響がないことがわかっており、効果音がある場合とない場合とでは、ある場合のほうがフローは有意に高いことがわかっている。一方、効果音自体が適していない場合については、どのような効果音が適していないかを定めることが難しいため、研究がされてこなかった。しかし、現実世界ではすでに状況に応じて一般的に使われる音というものが存在する。そこで本稿では、音だけで2つの状況が想像できる例としてクイズを行い、音と状況を入れ替えた検証と、クイズに使用されない効果音を用いた検証を行い、ゲームに適していない効果音がどのような違和感やストレスを与えるか調査する。
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